ラストイニング 4
強打者・剛士を養子縁組という奇策でチームに加えた彩学。夏の甲子園まであと9ヶ月、バッティングの強化を図るため、鳩ケ谷はチームをABCの3グループに分けてそれぞれのメニューを組む。主力となるAチームは、マシンの中に白、赤、青、黄の4色のボールを入れて、出た球を瞬時に判断して決められた通りに打つ、という練習なのだが…。
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人生の最大の敵、それは「鈍感」である
これは野村克也さんの言葉ですが、この『ラストイニング』という野球マンガは、「鈍感」であることは野球をする上で、そして人生において最大の敵だと、そんなことを伝えてくれた気がします。
野球は他のスポーツよりも止まっている時間が長いスポーツです。だからこそ相手を出し抜くために、配球を考えるキャッチャー、そしてサインを送る監督は常に「相手は何を考えているのか、次はどう動くか」を頭で考え続ける必要があります。
本作は「出し抜くこと」「裏をかくこと」を常に考えている監督が主人公です。行間を読むのが一番面白いスポーツだからこそ、剛速球を投げるキャラが躍動する野球マンガよりも、「出し抜くこと」に重きを置く『ラストイニング』は正しいと、私は思います。「鈍感」では、勝てませんよね。