ワンダンス(4)
「お前はバトル向きだと思うよ」一凛高校ダンス部唯一の男子の先輩・伊折からダンスバトルの才能を見い出されたカボは、バトルの深みへと魅了されていた。そんな時、B-BOYダンサー・壁谷楽に出会う。伊折との確執、生まれもった体格差、ダンス部への価値観。数々の苦悩を背負った壁谷のパワープレイは、あらゆるフロアを一瞬にして支配する――。そして舞台は最強ダンサー・壁谷が立ちはだかるダンス部対抗バトル大会へ!
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「俺はダンスを直視することが出来ない」と言う主人公は、中学時代の体育でダンスを上手に踊れなかった苦い経験から、ダンスに対して抵抗感を抱いていた。それに加え、吃音症で自分の気持ちが出せない彼だったが、ある日、クラスメイトの女の子がダンスを練習しているところを目撃し、踊る姿に目を奪われた。そして、彼女に惹かれて共にダンス部に入部し、ダンスの楽しさに目覚めていく…というストーリーだ。
繊細な絵柄とリアルな高校生の生態描写が印象的。作者の珈琲先生も昔から吃音の悩みを抱えておられたそうで、主人公の心の声は先生が感じたことを代弁しているような気がする…吃音症という社会派テイストを感じさせる一面もすごくリアル! そして、ふとしたワンシーンからも感じられる「踊っている」という躍動感が好き! 視覚で感じるダンスと音楽は生まれて初めての感覚で鳥肌が立った。ヒロインとの絶妙な距離感もすごくいい! 尊い!