ワンダンス(8)
夜の公園ーーそこは、B-BOYたちが自在に踊る練習場。カボはブレイキンのバトルにでないかという壁谷からの提案を受け入れる。しかし、大会まで残された時間はわずか3週間。その無謀さに周りのB-BOYたちが反対する中、カボの覚悟を試すため、壁谷は3つの課題を出す。一方、湾田はプロダンサー・アッセイの作品振り付けに参加していた。実力者ばかりがそろう、部活とは異なる雰囲気のスタジオの中、湾田を見つめるひとりのダンサーがいたーー。
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「俺はダンスを直視することが出来ない」と言う主人公は、中学時代の体育でダンスを上手に踊れなかった苦い経験から、ダンスに対して抵抗感を抱いていた。それに加え、吃音症で自分の気持ちが出せない彼だったが、ある日、クラスメイトの女の子がダンスを練習しているところを目撃し、踊る姿に目を奪われた。そして、彼女に惹かれて共にダンス部に入部し、ダンスの楽しさに目覚めていく…というストーリーだ。
繊細な絵柄とリアルな高校生の生態描写が印象的。作者の珈琲先生も昔から吃音の悩みを抱えておられたそうで、主人公の心の声は先生が感じたことを代弁しているような気がする…吃音症という社会派テイストを感じさせる一面もすごくリアル! そして、ふとしたワンシーンからも感じられる「踊っている」という躍動感が好き! 視覚で感じるダンスと音楽は生まれて初めての感覚で鳥肌が立った。ヒロインとの絶妙な距離感もすごくいい! 尊い!