ボーイズ・ラン・ザ・ライオット(3)

自分たちのブランドを、人気YouTuberの翼に紹介してもらった凌たち。反響はすさまじく、Tシャツは飛ぶように売れたが、凌は翼によってトランスジェンダーであることを暴露されてしまう! 凌をめぐって沸き上がる非難、戸惑い、後悔の声。
『自分は何者なのか』ずっと目を逸らし続けてきたことに苦悩する凌が出した答えとは――!? 「伝わらないことより
伝えない後悔は、こんなに痛いのか」女性の身体で生まれた「少年」は自分らしく在るために「世界」と対峙する――!!

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スタッフおすすめレビュー

※ネタバレを含む場合がありますのでご注意下さい

身体は女、心は男。主人公はトランスジェンダーの男子高校生です。誰にもそのことを打ち明けられず、学校の制服でスカートを強制されることに嫌気がさしていた頃、彼のクラスに派手な恰好をした留年生が現れ、「一緒にブランドをやろう」と話を持ち掛けるところから物語は始まります。
この数年で「ジェンダー」や「LGBTQ」という言葉もかなり浸透しましたが、性別だけでなく、見た目、年齢、肩書きなど、世の中にはまだまだ偏見や決めつけが多くあります。「男だから/女だから」に留まらず、「独身だから/既婚だから」「母親だから/父親だから」「子どもだから/大人だから」のような、世間の「〇〇だから」が気になって生きづらさを感じたことは誰にでもあるでしょう。
『ボーイズ・ラン・ザ・ライオット』には、もっと「性」は流動的でいい、自由でいい、人間とはもともとそういうものだから、という強いメッセージを感じます。SDGs(持続可能な開発目標=「貧困をなくそう」「ジェンダー平等を実現しよう」など、2030年までに達成を目指す17の目標のこと)の目標5に掲げられている「ジェンダー平等を実現しよう」への理解を深められるととも に、「自分の身近なところにある差別や偏見に気づき、それを変えていく」という、人としてあるべき態度を学べる作品です。

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