アサギロ~浅葱狼~ 19

芹沢鴨、雨夜の壬生に散る!!

壬生浪士組筆頭局長芹沢鴨。
幕末の京をあまりに奔放に舞った芹沢村の鴨が、その羽を閉じる――――

鉄扇を手に、剛胆に生きた男の最期の刻!


芹沢鴨が京で働いた狼藉の数々。
会津藩主 松平容保は遂に近藤勇に芹沢の処置を命ずる。

そして決行の夜。
文久三年九月十六日、雨の八木邸。

踏み込んだのは土方歳三、山南敬助、原田左之助、そして沖田総司。
壬生の夜に白刃が交いその果てに、遂に―――

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スタッフおすすめレビュー

※ネタバレを含む場合がありますのでご注意下さい

「新撰組」の作品は数あるが、もうお腹いっぱいという人にも是非読んでもらいたい作品。
剣術メインのストーリー構成と迫力満点の立会い、そして個性豊かなのちの「狼」たちのコミカルなやり取りがこの作品の魅力だ。
沖田総司となる惣次郎は格別の強さと「頭の弱い」感じの微妙なバランスが魅力的。そして、惣次郎が慕う近藤勇は引きこもり気味だが、圧倒的な大らかさと立会時の凄まじい迫力に読んでいて引きこまれてしまう。
そんな二人が通う道場・試衛館には、竹刀剣術とは異なる「斬る」ことを主とした教えと人を引き付ける近藤の魅力で「狼」が次々に集う。一人一人の「狼」を背景から丹念に描き個性豊かに仕上げているのも作品の魅力だ。
ただ、やはり一番の魅力は見ごたえ十分の立会シーン。刀は斬れる。その当たり前を存分に活かした描き口は、迫力がコマから溢れだす。

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