アサギロ~浅葱狼~ 14

家茂の下坂警護の任務を無事終え、
隊服も完成。徐々に組織としての
体をなしていく壬生浪士組。
そしてそんな彼らを注視する男、
長州藩士、高杉晋作。

長州屋敷に出入りする
肥後の人斬り・河上彦斎は
壬生浪士組に興味を持ち、
京の街を不気味に徘徊する…

獲物は、柔術の猛者、
「佐々木愛次郎」!!

人斬りの凶刃――――迫る!!

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スタッフおすすめレビュー

※ネタバレを含む場合がありますのでご注意下さい

「新撰組」の作品は数あるが、もうお腹いっぱいという人にも是非読んでもらいたい作品。
剣術メインのストーリー構成と迫力満点の立会い、そして個性豊かなのちの「狼」たちのコミカルなやり取りがこの作品の魅力だ。
沖田総司となる惣次郎は格別の強さと「頭の弱い」感じの微妙なバランスが魅力的。そして、惣次郎が慕う近藤勇は引きこもり気味だが、圧倒的な大らかさと立会時の凄まじい迫力に読んでいて引きこまれてしまう。
そんな二人が通う道場・試衛館には、竹刀剣術とは異なる「斬る」ことを主とした教えと人を引き付ける近藤の魅力で「狼」が次々に集う。一人一人の「狼」を背景から丹念に描き個性豊かに仕上げているのも作品の魅力だ。
ただ、やはり一番の魅力は見ごたえ十分の立会シーン。刀は斬れる。その当たり前を存分に活かした描き口は、迫力がコマから溢れだす。

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