日に流れて橋に行く 5
【雑誌掲載時の著者カラー原画を収録したリマスター版!】大改装に踏み切った三つ星。虎三郎は、改装後の新たな商売を模索し、養子に行った兄、寅次のもとへ。 店の半分を閉じる改装中に虎三郎は、店員たちに対し藪入りの期間と手当を拡充し、自分が欲しいものを買う感覚を磨くための時間とするように指示を出す。…その成果やいかに?
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※ネタバレを含む場合がありますのでご注意下さい
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時は明治末期。傾きかけた老舗呉服屋を、英国帰りの三男・星乃虎三郎が立て直す!というお話ですが、これがめちゃくちゃ面白かった!
競合の呉服屋が近代化の波に乗り、どんどん先へ進んでいくのに、虎三郎の店「三つ星」は依然として旧体制のまま。客足も遠のき、これでは未来がないと、虎三郎は英国で知り合った実業家の青年・鷹頭と二人で「三つ星」の改革を始めます。
従業員たちは、最初こそ反発するものの、虎三郎の商才と人心掌握術の上手さにほだされていきます。
初めての女性店員、下足番の廃止など、改革の内容がまた「明治」という時代をよく表していて、「ああ~これが文明開化!」という気分にさせられます。
打算か、友情か、虎三郎と鷹頭の関係も気になるところ(このあたりの描写は、さすがBLで人気の日高ショーコ先生という感じ)。
お仕事漫画が好きな人には、ぜひ読んでいただきたい。丁寧に織り込まれた時代背景と、痛快なストーリー描写に引き込まれる良作です。