日に流れて橋に行く 2
【雑誌掲載時の著者カラー原画を収録したリマスター版!】日本橋の開橋式が迫る中、時代に取り残された「三つ星」呉服店再建のため、虎三郎と鷹頭は、新しい手を打っていくが――。少しずつではあるが、店での立場を固めていく虎三郎。大番頭にも尊大な態度を見せつつも、着々と事を進める鷹頭。一方、「三つ星」初の女性店員として採用された時子は、なかなか仕事を与えてもらえず、悶々としていた。そんな中、初仕事で店の外に出た時子が出会ったのは…。
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スタッフおすすめレビュー
※ネタバレを含む場合がありますのでご注意下さい
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時は明治末期。傾きかけた老舗呉服屋を、英国帰りの三男・星乃虎三郎が立て直す!というお話ですが、これがめちゃくちゃ面白かった!
競合の呉服屋が近代化の波に乗り、どんどん先へ進んでいくのに、虎三郎の店「三つ星」は依然として旧体制のまま。客足も遠のき、これでは未来がないと、虎三郎は英国で知り合った実業家の青年・鷹頭と二人で「三つ星」の改革を始めます。
従業員たちは、最初こそ反発するものの、虎三郎の商才と人心掌握術の上手さにほだされていきます。
初めての女性店員、下足番の廃止など、改革の内容がまた「明治」という時代をよく表していて、「ああ~これが文明開化!」という気分にさせられます。
打算か、友情か、虎三郎と鷹頭の関係も気になるところ(このあたりの描写は、さすがBLで人気の日高ショーコ先生という感じ)。
お仕事漫画が好きな人には、ぜひ読んでいただきたい。丁寧に織り込まれた時代背景と、痛快なストーリー描写に引き込まれる良作です。