激濤
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この日の男鹿半島は絶好の釣り日和。杉村真のターゲットは、シーズンのウミタナゴ。絶好のポイント……のはずが、1匹ヒットしたきり、まったくアタリがなくなった。崖上に広がる牧場には牛が1頭も見当たらない。正午。そのとき大地が揺れた!! 長い長い揺れのあと、海面が2メートルは下がった。満潮は1時のはずなのに、潮がどんどん引いていく。水平線に広がる白い線と押し寄せてくる轟音。その刹那、杉村の目の前に巨大な波の壁が立ちはだかった!! 1983年5月26日正午。日本海中部沖地震。マグニチュード7.7、震度5。地震直後の大津波により104名もの尊い命が失われた。その中には12名の釣り人がいた。この物語は、被害者の綿密な調査を通し、釣り人であり漫画家の矢口高雄が、自然の厳しさと生命の尊さを真正面から描き出した鎮魂歌です。全4巻。 -
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この日、滝本酒店は久しぶりの休日だ。新婚3か月の幸子とその義母は、喬(たかし)が釣りに出かけたので、2人のんびりと休日を満喫していた。正午。激しい揺れが2人を襲った。店の商品は棚から落ち、台なしとなったが、幸いなことにケガはなかった。が、テレビをつけてがく然とする。「磯釣り中の釣り人の行方不明も相次いでいる模様…」。喬から連絡のないまま、時間だけが過ぎて行く。しびれを切らした幸子は、おじとともに夫を探しに男鹿半島へと向かった……。1983年5月26日正午。日本海中部沖地震。マグニチュード7.7、震度5。地震直後の大津波により104名もの尊い命が失われた。その中には12名の釣り人がいた。津波に巻き込まれたものと残された家族……。釣り人であり漫画家の矢口高雄が、自然の厳しさと生命の尊さを真正面から描き出した鎮魂歌。全4巻。 -
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1983年5月26日正午。日本海中部沖地震。被害者と残された家族に追跡取材を続ける杉村。今彼は、犠牲者である滝本酒店の滝本喬の妻・幸子とともに、喬の当日の足どりを追っていた。追跡調査の結果、地震の当日は男鹿半島の竜ケ島というポイントで、釣具店で合流した門田とともに磯釣りを楽しんでいたらしい。現場の状況から、高台まで50~60メートル。津波の発見が早ければタッチの差でそこへ逃げ延びることが可能であったが…喬は何らかの理由で寸前まで津波には気づかなかったようだ。幸子と会話を進めていくうちに、杉村は重大な事実に気がつく。果たして、喬の身に起こったこととは……!? 津波に巻き込まれたものと残された家族。そしてそれらの現実を追跡調査により追い求める者。釣り人であり漫画家の矢口高雄が、自然の厳しさと生命の尊さを真正面から描き出した鎮魂歌。全4巻。 -
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1983年。世の中は空前のおしんブームに沸いていた。漁に夫婦で出かけるため、もっぱら再放送で楽しんでいたシズさん。ビデオデッキがあれば、もっとゆっくり漁に出れるのに。旦那の徳さんにビデオデッキをせがんだ翌日5月26日正午。漁を終え港に戻る途中、船底をたたかれるような振動に襲われた。何が起こったかわからず港に着くとようやく状況が飲み込めた。大地震。漁師仲間と情報を交換する間もなく、港を大津波が襲いかかる!! 次々と転覆する停泊中の漁船たち。漁船の中には、徳さんがまだ残っていた。徳さんの運命やいかに!? 津波に巻き込まれたものと残された家族。そしてそれらの現実を追跡調査により追い求める者。釣り人であり漫画家の矢口高雄が、自然の厳しさと生命の尊さを真正面から描き出した鎮魂歌。全4巻。完結編。
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