うどんの国の金色毛鞠 11巻
宗太とポコは、中島の船のお守りをもらうために、「こんぴらさん」こと金刀比羅宮にお参りへ。中島にポコとの今後の暮らしについて問われた宗太は、言葉につまってしまう。一方、野生のタヌキと出会ったポコが、元の姿に戻ってしまって……。ポコが人間に化ける理由を求めて、宗太は俊亮のもとを訪れるが――。ポコの秘密が少しずつ明らかになる、第11巻。
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30歳独身男。香川出身で東京在住。実家はうどん屋で、現職はウェブデザイナー。
出身や境遇は違えど、主人公の宗太のように、都会に憧れて、上京して早数年なんて人は、星の数ほどいるんじゃないかと思う。実家近くのスーパーで、子連れの同級生に偶然出会ったりして、いろいろと考えさせられるなんてこともよくある話だ。
自分と重なる部分も多く、親近感を感じずにはいられない本作は、親の葬式を済ませて、空の実家に戻ってきた宗太が、うどん釜の中で眠りこける不思議な子どもと出会ったことで、何も無いと思っていたはずの故郷で、何かを見つける心温まるストーリー。
しかも、宗太が出会ったのは、うどんとかえるが大好きで、耳としっぽがある男の子っていう…!?この冬、ほんわかした2人の日常を温かく見守ってみてはいかがでしょうか?(書店員・新星)