ハコニワノイエ(3)
心理学者の後輩・大宮と期間限定で家族契約を交わした清子。
悠斗と凜音のためにも良かれと思っての決断だったが、思春期の悠斗の心は離れてしまう。周囲の混乱は4歳児・凜音の心をもかき乱し、事態は思わぬ方向へ――。
清子は悩みながらも、状況を打開すべくあるお願いをするため亡き友の「毒親」に会いに行くが…!?
母親を喪った子供たちの、やり場のない感情が爆発!生と死、絶望と幸せの狭間で揺れるサイコロジカル・ファミリーストーリー、第3巻!
悠斗と凜音のためにも良かれと思っての決断だったが、思春期の悠斗の心は離れてしまう。周囲の混乱は4歳児・凜音の心をもかき乱し、事態は思わぬ方向へ――。
清子は悩みながらも、状況を打開すべくあるお願いをするため亡き友の「毒親」に会いに行くが…!?
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スタッフおすすめレビュー
※ネタバレを含む場合がありますのでご注意下さい
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心の奥底の感情を、しっかりと見つめなおしてくれるストーリー。
自殺してしまった友人の子ども達の面倒を見ることになった、心理学者の清子。しかし人の心が分からず、いつも歯に衣着せぬ物言いで人を怒らせてしまう清子は、友人の子ども達への扱いに戸惑うばかり。
清子が、心に傷を負った2人の子ども達にとって母親という役目は果たせずとも、
唯一の頼れる大人として真摯にまっすぐ子ども達と向き合う姿は、読者であり大人の私にとっても、じんわりと心に響きました。
本作は心理学がキーポイントとなって展開していく物語です。
人間の行動にはそんな深層心理があったのかという発見はもちろんですが、
そこから読み解くことのできる人の弱さを、私たちが思っているよりもずっと豊かに捉えることができるのだと教えてくれます。
そして、「母・友人の自殺」という受け止めきれない事実を背負うとはどういうことか。そんな死の淵に近い立場にいて「生き続ける」とはどんな苦しみがあるのか。
決して穏やかではないテーマですが、家族ではなく他人だからこそ補い合うことができる関係もあるのかもしれないと考えさせられました。
「ファミ リー・ストーリー」の指す"ファミリー"とは何か、ぜひ本作を読んで感じてほしいです。
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