リリスの鏡
第4話
私の恋人神之原文和(カミノハラフミカズ)はここA市では有名な素封家だった。ある日、私は文和の家に招待された。そこで待っていたのは文和の兄、崇(タカシ)と義母だった。文一の兄崇は目を疑うような美形の持ち主で私は思わず息をのんだ。しかし、崇は私を見るなり「リリスの鏡の中にとじこめるのにふさわしい女だ」そう言った。リリスの鏡。それはイギリス人のマクドナルドが書いた幻想小説のことだった。
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