世界でいちばん遠い恋番外編 近くて遠い

GUSH19周年記念企画として掲載されたコミックス未収録のスペシャルショート「世界でいちばん遠い恋」番外編が電子書籍化!
十嘉に告白され「友達候補ならどこまで入れてくれる?」と問われた五十鈴。
突き放したはずなのに、十嘉はそれ以降何度も訪れ…?
※この作品は『GUSH 2022年5月号』に収録されています。重複購入にご注意ください。

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スタッフおすすめレビュー

※ネタバレを含む場合がありますのでご注意下さい

公園で倒れている十嘉(トウカ)を助ける五十鈴(イスズ)。
十嘉は異質の才能を持つバイオリニスト。五十鈴は重度の難聴を患っており、ほとんど耳は聞こえていません。
ひょんな事から出会った正反対なふたりが、お互いを知って徐々に心を通わせてゆく物語。

光と影の演出がとても印象的な本作、作者の麻生先生の仰っているように、ゆっくり優しく進む、柔らかい雰囲気がとても素敵です。おしゃれだなぁ。

バイオリンの演奏が独りよがりと批判されることに悩む十嘉。彼は耳の聞こえない五十鈴を通して、今までとは違うアプローチで音の姿をとらえようとしていきます。
自分にはない視点を持つ五十鈴の存在は十嘉の中で少しずつ大きくなってゆき、やがて恋へと発展していくのですが、このタイミングがふたり一緒ではないのも当然で…。

一歩間違えれば恋人としてはおろか、友人同士ですらいられなくなってしまうのではないかと感じさせる繊細さ!見守ってあげたくなるふたりの関係がもどかしくもたまりません。

出会いこそ偶然だったふたりが、互いにかけがえのない存在になっていく様子が尊い。
ふたりのこれからが楽しみです。
みなさんも是非一緒に彼らを見守りませんか。

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