海が走るエンドロール

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65歳を過ぎ夫と死別し、数十年ぶりに映画館を訪れたうみ子。そこには、人生を変える衝撃的な出来事が待っていた。海(カイ)という映像専攻の美大生に出会い、うみ子は気づく。自分は「映画が撮りたい側」の人間なのだと……。心を騒ぎ立てる波に誘われ、65歳、映画の海へとダイブする!!

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    65歳を過ぎ夫と死別し、数十年ぶりに映画館を訪れたうみ子。そこには、人生を変える衝撃的な出来事が待っていた。海(カイ)という映像専攻の美大生に出会い、うみ子は気づく。自分は「映画が撮りたい側」の人間なのだと……。心を騒ぎ立てる波に誘われ、65歳、映画の海へとダイブする!!
  • 海が走るエンドロール 2

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    65歳を過ぎ夫と死別したうみ子は、数十年ぶりに映画館を訪れる。そこで海(カイ)という映像専攻の美大生に出会い、うみ子は自分は「映画が撮りたい側」の人間なのだと気付かされる。美大に通い映画づくりを学ぶという選択をしたうみ子。その中で、うみ子は海を映画に撮ることを決める。そんな彼女に対し、海から突然の告白が……!?
  • 海が走るエンドロール 3

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    インフルエンサーのsoraが、うみ子と同じ大学に入学。映画監督を目指すsoraの「泥啜っても血反吐吐いても監督になりたいんやろ?」との一言に心をかき乱されるうみ子と海。「監督になる」ということに本気で向き合うことになったうみ子たち。荒れる“ふたりの海”に凪は訪れるの……!?
  • 海が走るエンドロール 4

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    映画館で海という青年と出会い、自分が映画を撮りたい側の人間だと気付かされた65歳のうみ子は、映画を撮るために美大に入学する。映画祭に作品を提出することを決めた、うみ子と海。仕事と学業に加え、創作活動という目まぐるしい日々が始まるが……!?
  • 海が走るエンドロール 5

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    日頃の疲れがたたり、映画祭の会場で倒れてしまったうみ子。命に別状はなかったものの、映画制作と少し距離を取るようになる。そんな彼女に対し、海はエールを送るが……!? シルバーガール×ブルーボーイのシーサイド・シネマ・パラダイス
  • 海が走るエンドロール 6

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    映画のコンペティションに作品を提出し終えたうみ子。次回作に取り掛かる中で、自分の将来について向き合うことになるが…!? シルバーガール×ブルーボーイのシーサイド・シネマ・パラダイス!!
  • 海が走るエンドロール 7

    704pt

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スタッフおすすめレビュー

※ネタバレを含む場合がありますのでご注意下さい

夫と死別したうみ子。
ぽっかり空いた心を持て余す日々を過ごしていましたが、ある日訪れた映画館で映像専攻の美大生・海(カイ)と運命的な出会いをします。
海から「映画を作りたい側の人間ではないのか」と言われ、ハっとするうみ子。
更に、興味本位で訪れた美大のオープンキャンパスで海の映像作品を見たことで、制作意欲が沸き上がります。
戸惑いながらも新しい一歩を踏み出したうみ子の先に待ち受けているものとは…。

誰しも新しい環境に踏み出すには勇気がいります。
若気の至りで踏み出せることもあるかもしれませんが、年齢を重ねれば重ねるほど多角的に物事を考えリスクを回避したくなり、踏み出すことを躊躇してしまう人も多くなるのではないでしょうか。
それなのに65歳を過ぎ美大生になったうみ子の行動力は、読む人に勇気を与えてくれます。

作中のセリフで
「作る人と作らない人の境界線てなんだろう
船を出すかどうか…だと思う
その船が最初からクルーザーの人もイカダの人もいて
誰でも船は出せる」
というのがあります。

作中、タイミングが訪れた表現として、うみ子の足元に波が押し寄せる描 写があるのですが、“船を出す”というセリフに結び付く重要なキーとなっています。
瞬間的意欲というのは誰しも感じることがありますが、そこから先に進むかどうかはとても難しい。
セリフの通り船を出せる状況でも、天候が悪いから、海図が読めないから、船の性能に不安があるから…など、色々な理由をつくりがち。
それでも漕ぎ出しさえすれば海に出ることができるのだと、うみ子さんが体現してくれています。
どのタイミングで波が現れるのか、是非注目してください。

また、晴れて大学生となったうみ子ですが、若者からの悪意ない高齢者扱いに気が引けてしまい自信を持つことができません。
うみ子は、映画を撮ろうとする姿勢を学生から「老後の趣味の自由時間」と言われてしまい、モヤりつつもついつい自分のことを茶化してしまいます。
ですがその後、海との会話で何気ない一言が取り返せない後悔になることを思い出すのです。
真剣に取り組むのが何故か気恥ずかしくなり、自分を茶化してしまうことは年齢を問わずあるのではないでしょうか。
そういった少しずつ摩耗していく日常にうみ子はどう立ち向かっていくのか、うみ子がどういった映画を撮るのか…続きが楽しみです!

うみ子を見ていると、自分もまだ何かできるような気になります。
新しい環境に踏み出す勇気をくれる作品です。

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