半分あげる 【単話】 2
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平凡な高校生活を送る黒川は、いつもにこにこしている同じクラスの白木に対して苦手意識をもっていた。ある日の学校帰り、血のついたシャツを羽織っただけの白木が突然黒川の目の前に現れる。白木の名前を叫ぶ男の声まで聞こえ、黒川は咄嗟に彼の腕を掴みその場から逃げ出し…。 ※本電子書籍は『mimosa vol.13』収録の「半分あげる 第一話」と同じ内容です。 -
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白木が生活のため身体を売っていたことを知った黒川は、客に追われる彼を放っておくことができず一緒に逃げようと手を引く。行き先も決めず乗った電車の中で「海が見たい」と言う白木。海岸に着く頃には日も落ち、ホテルで一夜を過ごした二人は逃避行二日目の朝を迎える。 ※本電子書籍は『mimosa vol.14』収録の「半分あげる 第二話」と同じ内容です。 -
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海沿いの町を行く二人の間には穏やかで楽しい時間が流れていた。他愛のない話が続く中、黒川はなぜ客に怪我を負わせたのかと白木に問う。「物として扱われた」と話す白木の答えに言葉を返せずにいる黒川。次第に雨が降り出し、二人は隠れるように繁華街を抜けその日の宿を目指す。 ※本電子書籍は『mimosa vol.17』収録の「半分あげる 第三話」と同じ内容です。 -
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黒川に触れたい気持ちは過去の客の気持ちと同じなのかと白木は涙を流す。そんな白木に「お前のは違う」と泣きながら返す黒川。言葉にできない想いが溢れ、雨の夜に身体を繋げる二人だった。翌日、日の出を見るために朝早くホテルを発つも、逃避行の終わりはあっけなく訪れ…。 ※本電子書籍は『mimosa vol.20』収録の「半分あげる 第四話」と同じ内容です。 -
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逃避行から帰ってきた黒川と白木は、その後関わりを持つことなく高校を卒業していった。時は流れ、横浜で中学校教師として働く黒川は、偶然立ち寄ったワインショップで白木と再会する。あの頃と同じように接してくる白木に最初は戸惑う黒川だったが……。 ※本電子書籍は『mimosa vol.22』収録の「半分あげる 第五話」と同じ内容です。 -
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白木との穏やかな時間にもう一度友達になれるのではと期待するも、「黒が好き」という白木の言葉で自分の思い違いに気づく黒川。自分といることで過去を思い出させてしまうのではないかと思う黒川は、あの日助けられなかった後悔を口にする。手を繋ぎ歩く二人、その先にあるものは――。 ※本電子書籍は『mimosa vol.25』収録の「半分あげる 第六話」と同じ内容です。
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