アンタイトル・ブルー(4)

天沢財閥から攫うように、臣との再会を果たしたあかり。
臣が天沢家から解放される唯一の方法は、祖父が遺した絵画「心象A」を父より先に見つけ出すこと。
聖の手助けで、大富豪から「襖絵」の制作依頼を受けるあかりと臣だが、”家族愛”というテーマに
二人は過去を突きつけられ――!?

「愛なんて、祈りか呪いかわからない」
日本画界を舞台に、才能・愛・家族を描いたラブサスペンスドラマ!真相に迫る第4巻。
<第16話~第21話を収録>

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スタッフおすすめレビュー

※ネタバレを含む場合がありますのでご注意下さい

昨今「絵画」に関するマンガの人気が高まっている中、新たな「絵画」物語の登場です!!

かつては神童と言われていたものの、才能の限界を感じ日本画家への夢を諦めた荻原(おぎはら)あかり。
彼女はある日海で自殺をしようとしていた男と遭遇します。

本名も素性も解らない男は臣(おみ)と名乗り、あかりが家にしまい込んでいたかつての絵画や絵の道具を発見し、天才的な絵を描いてみせます。
そして、その絵をあかりの名前で売りに出して金にしろと持ちかけるのです…!!

臣の絵はあまりに衝撃で、「あの絵を描くのは自分であってほしかった」とあかりに思わせるほどでした。
悔しさもあり、認めたくない気持ちもあったあかりは、ギャラリーに自分の作品として男の絵を持ち込みます。
「売れなければ(評価されなければ)いい」という思いとは裏腹にすぐさま買い手がつき、評価されることに…。
今まで何百枚と描いても認められなかったあかりは、その事実に複雑な気持ちになるのです。

絶対的な才能の前に凡人が打ちひしがれる物語や、天才と一緒にいることで磨かれる物語は数多くありますが、この物語はそれらとは若干違っ ています。
才能の開花・嫉妬も描かれるのですが、ゴースト画家となってしまったあかりは今後どうするのか…そもそも謎の男の正体は…!?というサスペンス要素が強いのです。

何者かになりたくてもなれなかったあかり。
何者でもないものになろうとする臣。

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