雪女と蟹を食う(7)

札幌から旭川を北上し、ついに旅の最終地点である稚内に足を踏み入れる。命を断とうとする雪枝に反し、北はともに生きる道はないかと模索する。しかし、北の願いは届かず、旅と人生の終わりを意味する「蟹」を食べる時を迎えてしまう――!

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メディア化情報

  • ドラマ化

    「雪女と蟹を食う」

    2022年7月8日~ テレビ東京系
    出演:重岡大毅、入山法子、久保田紗友

スタッフおすすめレビュー

※ネタバレを含む場合がありますのでご注意下さい

タイトルを見た瞬間、頭に「?」がいっぱい浮かびました。

『雪女と蟹を食う』ですよ!?
一体どんな内容なの!?って気になりませんか?気になりますよね?
ジャケ買いならぬ、タイトル買いです。

はて、グルメマンガかな?
と、読み始めてまた吃驚です。

1人の男が自宅のアパートと思われる一室で首つり自殺を図ろうとする所から物語はスタートします。

(全然グルメマンガじゃなかった―――!!)


死のうとするも中々思いきれない男は、死ぬ前に有り金を使い切ろうと思い至ります。

さて、何に使うか。
人妻デリヘルを呼ぶか…しかし…
そういえば、27年生きてきて一度も「蟹」食ったことない。
蟹食わないまま死ぬのか……


そう、男は人生最後の日に、人妻よりも北海道で蟹を食べる事に決めたのです。


しかし北海道に行くには手持ちが足りない。
そこで、見かけたセレブ妻の後をつけ強盗を企てますが、まさかの体狙いと勘違いされ…
何故か人妻と北海道まで蟹を食べに行く旅がスタートするのです。

目的はただ「北海道に蟹を食べに行く」というだけなのですが、
妙に抒情的なのです。
まるで純文学を読んでいるような感覚になります。
それでいて、画面から湿度や温度を感じられ、艶めかしく思えます。

何故「蟹」なのか?何かのメタファーなのか!?
ワケアリそうな人妻の謎の部分も気になるし、主人公の男も過去にワケアリそうで、気になる事づくめの1巻。

じっくりと読める、注目の新作です。

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