さんだらぼっち(7)

吉原の大門で雨宿りをしていたとんぼは、夕立の中を泣きながら走る子供に出くわした。涙の理由に同情したとんぼは、親父に五十両を都合してほしいと頼む。吉原の女郎屋に売られた小僧の姉を身請けしたいと言うのだった。しかしその姉は、身請けの話を断り……。男たちが束の間の夢を見る遊郭には、外から売られてきた女達それぞれに、悲哀に満ちたドラマがあった。

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