はっぽうやぶれ
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昭和30年、大阪は新世界で生まれたブウ麻雀が山陽道を西へと伝わり、九州は博多に息づき始めた頃……。麻雀に自信満々の18歳の若者、花島タケオは大阪からやって来たケン師・堂島と出会う。麻雀で惨敗したタケオが堂島に聞かされたのは、白い長い指が牌にからみつく、カッコいい麻雀を打っていたタケオの母親の話だった――。 -
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堂島の経営する雀荘で働くようになったタケオだったが、惚れた女、君子の元恋人である天神組の極道・銀造との勝負に負け、堂島は店を乗っ取られてしまう。博多から小倉へと流れたタケオは、君子と再会するが、銀造たちに指を潰された堂島の死を知る。そして堂島の弔い勝負に勝ったタケオは、君子と共に東京へと向かう…。 -
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第7期東京牌技王となったタケオが次に狙うのは関東牌技王。タケオのライバル、蟹江凱は一流出版社を脱サラし、麻雀のプロになった変わり種だった。昭和42年、タケオが匿名で雑誌に書いたイカサマ記事が話題になり、博奕打ちを題材に小説を書く朝倉徹也がタケオに興味を持つ。タケオはその朝倉が結成した麻雀新撰組に誘われ…。 -
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芸能界の雀豪・大西巨星と、文壇きっての雀豪・山根一刀斎。二人と勝負したタケオらはテレビ界に進出することになり、麻雀界の新しい波として注目されることになった。だが、タケオは“抜きの佐平次”という男に苦戦していた。リーチをかければほとんどツモる、技の見えない佐平次に200万の負けがこんでいたのだ…。 -
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昭和45年当時、麻雀界に3つの団体があった。2万人を擁する関東麻雀連合、リーチ麻雀を創意した天田大介率いる日牌院、そして日本麻雀連合。麻雀新撰組はその3団体と第1回麻雀王位戦を開催。タケオは日牌院の16歳の高校生、青木敬の完璧な読みの前に苦戦を強いられる。そしてタケオと青木の読み合い戦に周囲は注目。 -
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雑誌の麻雀記事を多数抱え、テレビの麻雀講座のホスト役も好評。収入が増えたタケオだが、相変わらず借金地獄にあえいでいた。一方、青木を誌上麻雀で破った蟹江も人気が出始めた。水と油のタケオと蟹江を、周囲は宿敵と見ていた。その蟹江が名差しでタケオを批判しているという…。
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