七つ屋志のぶの宝石匣(20)

「北上一家失踪事件」を追う顕定に寄り添いつつも、
倉田屋での毎日が大忙しな志のぶ。
外国からの観光客に人気の真珠を目利きしたり、
宝石以外にも持ち込まれる「日本刀」を預かったりと、
趣味と実益を両立しつつ、充実(?)な毎日を送る。
そんな中、鷹臣は母校の同窓会に参加するため、ロンドンへ。
そこで、手に入れた、悪名高き「バズル国」の新事実とは…!?
謎と恋とが一進一退!? 質屋宝石ミステリー、第20巻!

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スタッフおすすめレビュー

※ネタバレを含む場合がありますのでご注意下さい

ネタを書いたノートを開いた著者。
「新しい連載の企画2本です どっちがいいですか?」
・質屋の話
・音大の話
ここで選ばれた「音大の話」が後の『のだめカンタービレ』となり、
残された「質屋の話」が本作、『七つ屋志のぶの宝石匣』。
というわけで、二ノ宮知子先生が約15年あたためていたシリーズが、ついに始動!


舞台は、老舗質屋。宝石のオーラを見抜く天賦の才(?)を持つ、跡取り娘の志のぶ。
女子高生なのに、宝石に関してずば抜けた知識を持っているのがカッコイイ!
不思議女子というギャップもイチオシ。

しかも、志のぶには年上のイケメン婚約者・顕定という存在が!
けれどそれは志のぶの祖父が決めた関係。
恋愛とも違う、ビジネスパートナーのような絶妙な距離感のやりとりがおもしろい。

そんな二人のもとに、宝石にまつわる事件が次々に飛び込んでくる。
遺産相続問題や、思い出の詰まったアクセサリーなど、エピソードは様々。
登場人物たちに極悪人はいないし、魔法のようなトリックもない。
最後に明らかになる真実はほのぼのしたものばかり。
だからこそ、老若男女問わずに すすめたい、稀有でリアルなヒューマンストーリー。

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