新・花マル伝 1
一年生・氷室率いる国学舎高校は、全国高校団体選手権で見事優勝を飾る。しかし、その決勝の相手である瀬多高校に入学したはずの木元の名は、メンバー表にはなかった。勝ったにもかかわらず、氷室は一年前の花マルと木元との戦いの後から続く「渇き」をかき消すことができない。瀬多の監督である本庄は、木元には勝負師の飢えが足りないと、あえて試合には出さずに世界を目指せる器に育てようとしていたのだった。一方、花マルたち麻布台高校は、一年間の対外試合禁止を言い渡され、フラストレーションの溜る毎日を送っていた。
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麻部台と瀬多学園の練習試合もいよいよ大詰め!花マルと木元による宿命の対決を残すのみとなった。一番の親友であり、常にその背中を追い続けてきたライバルとの対決に、花マルの気合いは熱く高まっていく。大一番の予感に場内が包まれる……。と、そのムードに水を差すように、試合時間を計測する時計が故障してしまう。それを見た花マルは審判に「時間、無制限でやらしてください」と申し出る。白黒はっきりつけてやるという花マルの自信の込められた言葉に、木元は「ヨカよ。どうせお前から一本取るのに4分もいらんからな」と超強気な発言!!そして、いよいよ試合の幕が切って落とされた! -
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アランには敗れた花マルだが、世界王者を相手にいい試合ができたことで、ますますやる気がみなぎってきた。一方、ライバルの木元は「来年の“高校選手権”よりも“リアル・ワールド・チャンピオンシップ”を目指す」と宣言した。このリアル・ワールド・チャンピオンシップというのは、参加30か国から選ばれた計90人(各国代表3人)の無差別級選手たちが、真の柔道世界一を競う大会だ。この国内予選に、優勝の大本命・篠山をはじめとする有力社会人選手に混じって、木元、田棟、氷室の高校生トリオもノミネートされた。自分が取り残されてしまったことに、大いなる焦りを感じる花マル。だが不調の氷室は出場を辞退し、代わって花マルが推薦される。念願の出場がかなった花マルだが、抽選の結果、大会1回戦でいきなり篠山に当たってしまう…。
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