RAINBOW ―二舎六房の七人― 10
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昭和30年7月。水上真理雄をはじめ、凶悪犯とされる6人の少年たちが、湘南特別少年院に送られてきた。教官から虫ケラのように扱われ、屈辱的な身体検査を受けた後、彼らは二舎六房という部屋に入れられる。そこには桜木六郎太という年長者がいて…。俺たちは生き残る。いつか必ず外(シャバ)に出る!昭和30年、湘南特別少年院の二舎六房に入れられた7人の少年たちを描く、壮絶な時代の青春群像!! -
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二舎が炎に包まれた。房に取り残されたままの5人を救おうと、桜木は炎の中を駆けつけるが、扉には鍵がかかっていた。必死でドアを破ろうとする桜木だが、天井が崩れてきて瓦礫の下敷きになってしまう。一方、タバコで出火の原因を作り、二舎六房のうちただ1人難を逃れていた野本もまた、房のドアの鍵を石原から奪って必死に走る。初めて出会った仲間を助けるために…。 -
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桜木をかばったため、石原の命を受けた一舎八房の者たちにヤキを入れられたマリオは病棟に送られていた。二舎六房の仲間のもとに戻ってきた桜木から、そのことを知らされたヘイタイたちは、改めて石原の汚いやり方に憤りを感じる。一方、その石原たちは、出所までの間に桜木の命を奪おうと策を練っていた。このことを知ってしまった看守の熊谷は…。 -
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桜木の命を救うために実行されたマリオたちの脱獄計画。仲間たちの捨て身のフォローにより特少の門を突破するまで進むが、そこで看守の石原に見つかってしまう。凶器のハサミを手に襲い掛かる石原に、桜木は最後の力を振り絞り抵抗し、遂に自由への道を歩き始める。そして、脱獄計画の成功により、塀の中と外に別れ別れになってしまった二舎六房のメンバーは…。 -
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脱獄後、ファイトマネーを稼ぐため、米軍キャンプ内でのボクシングトーナメントに出場することになったマリオ。初戦はボロボロに敗れたが、桜木からアドバイスを受け、特訓を重ねて再度米兵に挑む。一方、スッポンは日銭稼ぎのため米兵から入手した洋モクを街で売りさばいていたが、いきなり警官に囲まれ連行されてしまう。スッポンの捕捉を促すタレコミをしたのは…。 -
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昭和32年8月。特少を出たマリオたち6人は一緒に生活しながら、佐々木と石原への復讐の機会を狙っていた。他の5人が食いぶちを稼ぐなか、独り「絵図」を描き続けてきたバレモトは、佐々木が出馬した市長選挙の演説会を攻撃目標にすると宣言。そして、マリオだけをこの計画から外し、静岡県沼津にいることが分かった石原とサシで決着をつけるよう勧める…。 -
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逮捕されたマリオの拘留期間はあと11日。少年審判ではなく刑事事件として裁かれるため、検事の起訴をなんとか阻止しなければ刑務所行きは確実である。とはいえ、すでに接見禁止の命令まで下されたマリオを救出することは難しく、早川の店で作戦を練るスッポンたち4人は頭を抱えていた。するとそこに、「マリオ放免までの道」と題された作戦書を書き上げたバレモトが現れて…。 -
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二舎六房の仲間が久々に集まった酒の席。だが、そこにはジョーの姿はなく、彼から直接「俺のことはほっといてくれ」と言われたスッポンは怒りを顕わにする。他方、山内から「スターになるためには少年院の連中と縁を切りなさい」と言われたジョーも苦しんでいた。それを察したマリオは、後日ひとりでジョーのもとを訪れる。 -
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日比谷公園の街頭テレビ。そこにはプロレスラーとしてリングに上がるキャベツの姿が映し出されていた。3週間前、自分の組へ殴り込みに来たヤクザを、持ち前の怪力で一蹴したキャベツだが、重症を負った兄貴分のために救急車を呼んでしまう。当然それは警察も招くことになり、事務所中をガサ入れされたことに怒った組長は、大ドジを踏んだキャベツを斬り捨てようと…。 -
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懇意にしていた駐留軍将校に騙されていたことを知り、まさに茫然自失のリリィ。住む場所を失っただけでなく、隠していた金まで持ち逃げされてしまい、やむをえず巡業に出て留守になるキャベツの部屋へ移り住むことに。そんな彼女の姿を見たスッポンは、「リリィの暮らしが立つように俺がなんとかする」と心に決めて…。 -
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昭和33年9月26日。後に“狩野川台風”と呼ばれる戦後最大級の台風の上陸に際し、自衛隊には災害派遣要請が出された。その作業中、恐怖に耐え切れず逃げ出した部下・岩崎を連れ戻すように命じられたヘイタイは、吹き荒れる暴風雨の中をひとり捜索に向かうことに。そして、下流の小屋で恐怖に震える岩崎を無事発見したものの、その直後、小屋もろとも激流に飲み込まれ…。 -
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米軍キャンプのボクシングトレーナー・ジミーと出会い、拳の怪我のために諦めていたプロボクサーへの道に再び光を見出したマリオ。だが、紹介されて訪れた医師のもとで告げられたのは、「手術の成功確率は30%以下」という厳しい現実だった。失敗した場合は、日常生活にすら支障をきたす可能性もある危険な手術だが、それでもマリオは何のためらいもなく手術の実施を申し出て…。 -
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メグを連れ戻そうと現れた養父・前畑を見て逆上し、割ったビール瓶で刺そうとしたジョー。だが、その間にキャベツが立ちはだかり、凶器の瓶はキャベツの身体に突き刺さってしまった。二度とジョーを刑務所に行かせまいと反射的に動いたキャベツだったが、その傷は予想以上に深く、知り合いの医師の手術でなんとか一命は取り留めるが…!? -
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バレモトを病院送りにした“相撲くずれ”たちにケンカを仕掛けるも、あっさりと返り討ちに遭ってしまったマリオ、ヘイタイ、スッポン。半死半生の状態にされても負けを認めない彼らは、危うく殺されかけるが、キャベツが連れてきたヤクザ・田中の機転で、間一髪その場を逃れることに…。 -
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客から借金の返済代わりにバイクを譲り受けたスッポン。だがバイクが大きすぎて、小柄な彼では地面に足が届かないという事態に!スッポンから相談を受けたバレモトが考えた、驚きの解決策とは…!? -
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銀座のレストラン経営者・則松康郎に、取引を持ちかけてきた外国人、ハリー・ホワイトマン。農林政務次官の紹介と称し、大量の「オレゴン産松茸」を無料で贈って接近するが、これは全てレストランを乗っ取ろうとするハリーの仕掛けた罠だった!だが、そうとは知らない則松は、すっかりハリーとその仲間たちを信用してしまい…。 -
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ルリ子が外国人バーのマスターから入手した情報により、則松を陥れようとする不良外国人たちの素性を知ったスッポン、キャベツ、ジョー、バレモト。母国アメリカで詐欺を繰り返していたリーダーのハリー・ホワイトマンを始め、彼らはいずれも札つきの悪党ばかりだった。最後の仕上げにかかろうとする連中に対し、奴らの絵図が見えてきたバレモトは…!? -
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則松を陥れようとする不良外国人グループのクリスとハットンに、完全に打ちのめされたスッポン、キャベツ、ジョー、バレモト。銃口を突きつけられ絶体絶命のその時、マリオとヘイタイがジープに乗って突入してきた!マリオたちはグループの一味・ハリーを人質にして、スッポンらの解放を迫るが、果たして事態好転なるか…!? -
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則松に呼び出された節子がついに、ブランデージ会長を名乗る詐欺グループのボスと対面した。そして食事の席で、節子は夫が結ぼうとしていた契約を断りたいと申し出るが、薬と女に溺れさせられ、騙されていることにも気付かずにいた則松は、それを笑い飛ばし…!? -
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計画通り則松から金を騙し取ることに成功した外国人詐欺グループは、則松の妻・節子を監禁し、調布飛行場へマリオを呼び出す。日本人に深い恨みを持つグループのボス・カナーリは、マリオに執拗な暴行を加え続けるが…!?二舎六房のメンバーと、凶悪な外国人詐欺グループとの死闘に決着の時が!
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