言ノ葉ノ花《コミック版》

ある日突然、人の心の「声」が聞こえるようになった余村。そのせいで人間不信に陥り、世間と距離を置いて生きていた。だが同僚・長谷部の「好き」という 、自分へ向けられた心の声を聞いてしまい――…!? 大人気小説、待望のコミカライズ!

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スタッフおすすめレビュー

※ネタバレを含む場合がありますのでご注意下さい

突然人の心の声が聞こえるようになってから、人間の表の顔と心の声とのギャップに苦しめられてきた余村が、自分に想いを寄せる同僚・長谷部に心惹かれていくわけなのですが、真面目で無愛想と思っていた同僚が、自分が笑った瞬間に「笑った顔 いい」なんて心の声が聞こえてきたら、ほだされちゃって当然ですよね……!

プロポーズした彼女の残酷な心の内や、友人だと思っていた前職の同僚の内心の裏切りによって、深く傷ついていた余村を真っ直ぐな長谷部の心の声が癒やしていく――その過程がゆったりしたテンポで描かれていて、2人のいじらしさに胸キュンが止まりません! 
中でも、初めてのキスをしながら「好き」「好きだ」という心の声が聞こえてくるシーン、悪意ある心の声にばかり触れてきた余村がどれほど癒やされたことか……。互いの身体を触り合ったときの、「好き」「かわいい」ビームもけしからんです。あんな心の声を浴びせられたら、普通よりも気持ちよくなってしまうのでは……?(妄想)

原作小説には、『言ノ葉ノ世界』、『言ノ葉ノ使い』(ともに新書館)という続編が。いずれにも本作の主人公・余村と同じく心の声が聞こえる男性が登 場します。
「心の声が聞こえる」というファンタジー設定から、人の心の複雑さと、それを信じて愛することの難しさ尊さを描き出した本作。続編のコミカライズも座して待ちたくなってしまいます。

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