悪し妻かたり 2

「悪妻」と呼ばれた娘は災いをもたらすか―

婚家に繁栄をもたらす一族の出ながら
“稀代の悪妻”と呼ばれる水松女。
その実、元夫から酷い暴力を受けていた水松女は、
新たな夫・吉次郎の寛容で誠実な人柄に救われていく。

そんな中、水松女の悪評を信じる家臣たちが
美しい側女を屋敷に迎え…?

ファンタジー名手・大海とむが描く歴史ロマン第2巻!

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スタッフおすすめレビュー

※ネタバレを含む場合がありますのでご注意下さい

『蜜夜婚~付喪神の嫁御寮~』大海とむ先生最新作!!悪妻の本当の姿は…!?
歴史ファンタジーロマン開幕!!

時は、戦国時代。
夫を戦で亡くした水松女(みるめ)は、夫を殺した仇の男のもとへ嫁ぐことに…。

水松女の生家である荒迪家の娘は「蛇神の愛娘」と呼ばれ、土地の蛇神の加護を受け、嫁いだ先で生まれた子はお家の隆盛をもたらすと言われ、重宝されると共に恐れられる存在でした。

夫の世話もせず側女にまかせきり、その側女も自分が気に入らないと追い出したり殺す悪しき妻であるという噂がまことしやかに言われている水松女でしたが、本当の姿は噂とは全く異なり、元の夫である屋鉄からの暴力や迫害に耐え忍び、民を心配し民のために力を注ぐ心優しい女性だったのです。

新しい夫となった加左家の次男・吉次郎は、そんな水松女の真の姿に気づきます。
水松女も吉次郎の寛大で公正な姿に次第に心惹かれてゆくのです…。

描くのは。『蜜夜婚~付喪神の嫁御寮~』の大海とむ先生。
一見か弱そうに見えるものの芯がしっかりとした女性を描かせたら随一ではないでしょうか。
今回の水松女も、儚げで弱弱しさがあり ながらも、民のために・下働きの女たちのために尽力する強さをもっています。
また、夫の吉次郎のイケメンっぷりもたまりません!!
とむ先生の描く男性の色気は本当に凄いです…!!

実は良い人である主人公が周りからは悪役として白い目で見られるものの、様々な知識や行動を通して次第に受け入れられていく様は、人気の悪役令嬢系の物語に通じるところがあります。
転生はしないですが、悪役令嬢などの主人公が成功していく物語が好きな方に是非読んでいただきたい作品です!

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