「――…ああ、眠りたくないのに」 ヒカリは最近になって毎日、真っ黒な人に追いかけられる悪夢を見るようになっていた。いつものように始まる夢の中、そこにはいるはずのない幼なじみの少年・日向の姿。“黒い人”に追い詰められたところを間一髪で助けられたヒカリはそのまま手を引かれ、日向に導かれるように懐かしい一つの倉庫の前へ辿り着くが……?
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「――…ああ、眠りたくないのに」 ヒカリは最近になって毎日、真っ黒な人に追いかけられる悪夢を見るようになっていた。いつものように始まる夢の中、そこにはいるはずのない幼なじみの少年・日向の姿。“黒い人”に追い詰められたところを間一髪で助けられたヒカリはそのまま手を引かれ、日向に導かれるように懐かしい一つの倉庫の前へ辿り着くが……?
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「母さんが死んだんだ―…」 あの日のできごとを思いつめているヒカリの母親に対する後悔の念……。対する日向の想いは――。
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現実世界にまで"黒い人"を見るようになったヒカリは、友人に心配され大人しく早退することに……。下校途中に夢の中へ落ちていくとそこには水から引っ張り上げてくれる日向の姿…。そして逃げ込もうとした神社から顔のないお坊さんが現れ!?
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「こどもを見ませんでしたかって…」 突然現れた知らない女の子に声をかけられ、怪しむヒカリ。今までは顔のない人や黒い人しか出てこなかったからこそ疑問を抱いているのだが、警戒心の薄い日向は女の子に近づき――!?
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「私達、死んじゃったんじゃないかな……!?」 日向は冷静なツッコミをするが、お寺でのことを思い出すヒカリは思い当たることはないかと問い掛ける。それでも前向きに考える日向は小さい謎の生き物たちが向かう先とは逆方向に進むことを提案して――?
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ヒカリの前に現れた小さい頃の自分。それは過去体験した自分自身の記憶……。そこには、嘗て家に帰りたくないと言うヒカリが日向と共に電車を乗り継ぎ遠くまで行ったときの記憶だった。そして、その記憶を眺めていたヒカリに声をかける人物の言葉に何かを決心したようで――。
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夢の終わらせ方を見つけ出したヒカリ。そして、自分の人生にはいいことがたくさんあると言う日向に「私にはそうは思えないよ」と謝り、その場に倒れてしまい――!?
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火事の中で母に言われた言葉をみせられたヒカリ…。ずっと蓋をして忘れていた記憶を思い出し、せめて自由にできる夢の世界では母を救おうと手を伸ばしたが――?
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黒い人-醒めない悪夢-
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志本かずし
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