巨人の復讐

藤子不二雄Aの怪奇ヒーローモノの原点

父親を何者かに襲撃された、進ニ少年は警視庁の石寺警部とともに事件の捜査を開始する。人造人間の研究をする科学者フランケンシュタイン氏が怪しいと考えた進ニは、決死の覚悟で研究所へ潜入する。そこで進ニが見たのは鎖に繋がれた巨大な怪人であった。『巨人の復讐』(昭和32年作品)は藤子不二雄Aが23歳のとき、講談社「少年クラブ」の別冊付録に発表した短編作品です。代表作『まんが道』にも描かれていますが、当時、作者がトキワ荘の仲間たちと観た映画『フランケンシュタイン』が制作のきっかけになったと思われます。そして、後のヒット作『怪物くん』『魔太郎がくる!!』など藤子不二雄Aが得意とする怪奇ヒーローモノの原点とも言えるでしょう。今回はそこに藤子不二雄が初めて小学館の学年誌に発表した記念すべき作品『はやぶさ号西へ行く』(昭和33年作品)をカップリングして発行する企画です。どちらの作品も初の単行本化となりますので藤子不二雄ファンからは歓びをもって迎えられることでしょう。

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