カムイ伝全集 第一部 15
●主な登場人物/カムイ(忍びとなった夙谷の民。公儀隠密として日置藩の謎を探り当てた結果、命を狙われる運命に)、正助(才覚あふれる農民の若き指導者)、笹一角(草加竜之進が本名。もと日置藩次席家老の子。夜盗の首領を経て日置代官となるが、庶民に理解を持ったため更迭)
●あらすじ/幕府と、イタミ屋の背後にいた夢屋の結託による強引な見分に対して起こった一揆は、大きな犠牲と引き換えに、見分の延期が民衆の手に勝ち取られたことで終結する。その一方、幕府のとった警備の手配も迅速かつ大規模なものだった。そして、幕府側の取り調べによって捕えられた多くの人々や、一揆の責任者として名乗り出たゴンたちが迎えた状況は、あまりにも悲惨なもので…。
●その他の登場人物/スダレ(かつての一揆の首謀者・苔丸。今は夙谷の民となった正助の協力者)、ゴン(正助の友。日置農民の指導者のひとり)、ナナ(カムイの姉で、正助の妻)、一太郎(正助とナナの子)、アケミと五郎(日置の農民夫婦)、竹間沢庄屋(正助の理解者)、佐平次と妙(もとアグリ領の農民と、その妹)、ダンズリ(正助の父)、武助(望月領一揆の首領)、シブタレ(たれこみや)、小六(娘の非業のために精神異常となった農民)、夢屋七兵衛(金の力で権力に対抗しようとする商人)、赤目(カムイのもと師匠で抜忍。夢屋の番頭・市を名乗る)、イタミ屋(江戸の御用商人。夢屋の手先)、クシロ(五代木の漁師。恋に破れ、腕を失う)、横目(夙谷の頭)、キギス(夙谷の新しい頭)、サエサ(横目の娘。カムイに惚れて、くの一となる)、橘一馬(もと日置藩目付の息子)、錦丹波(日置領代官。二階堂流の使い手)、稲富一心(代官の手代で短筒の名手)、三井(名代の豪商。幕閣上層部と関係が深い)
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▼「決定版 カムイ伝全集」刊行にあたって▼第1章/誕生(怪声、ダンズリ、犬追物、山狩り、地擦り、緑の目、誕生)▼第2章/カガリ(根ビラキ、カガリ、フッカケ、犬、草場、カムイ)▼第3章/剣(雪割、見分、血、剣、一本杉、流星)▼第4章/マス取り(蔵方役、遊猟、検見、マスどり、刺客)●主な登場人物/カムイ(差別の壁を力で乗り越えようとする夙谷の少年)、正助(才覚あふれる貧しい農民の子)、草加竜之進(次席家老のひとり息子)●あらすじ/幕府による厳しい身分制度がしかれていた江戸時代。その寛永年間(1624~34年)末の日置藩領内。厳しい差別を受けていた人々の集落は、夙谷(しゅくだに)という地域にあった。そこで生まれたカムイは“生きる誇りと自由”を得るためには、強くなる以外に方法はないという信念を持つ。そんなカムイがふとしたことで知り合った少年の正助。貧しい下人(自分の田を持たない小作農民)の子として生まれた彼も、いつかは自分の家や田が持てる立場になりたいと願っていた。ある日、カムイの母親が重い病にかかるが、夙谷の病人ということで町の医者から診察を拒否される。自分の母親が、ろくな手当ても受けずに死んでしまったことで、言いようのない怒りを感じたカムイは、その怒りを森で出会ったイノシシと戦うことで晴らそうとする。しかし、逆にカムイは傷ついて意識を失ってしまう。そこに偶然、あの正助が通りかかる…(第1章)。●その他の登場人物/日置藩主、弥助(カムイの父)、ダンズリ(正助の父)、花巻村の庄屋、草加勘兵衛(日置藩の次席家老)、橘軍太夫(草加勘兵衛に敵意を抱いている日置藩の目付)、橘一馬(軍太夫の息子)、横目(目付けの手先となって働く夙谷の頭)、笹一角(日置藩の剣法指南役)、水無月右近(笹一角を打ち負かした浪人)、笹兵庫(水無月右近に敗れて脱藩した兄の代わりに剣法指南役となる) -
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▼第1章/赤猫(凶器、ツブレ、赤猫、隠し田、上意)▼第2章/斬首(欠落〈逃散〉、枯れ木屋敷、コゲラ、斬首)▼第3章/タブテ(カマイタチ、分身、タブテ、餌漁、密猟、拷責)▼第4章/鉄山(挑戦、長巻、ツタ霞、鉄山、忍びの者)▼「白土伝」1:毛利甚八●主な登場人物/カムイ(差別の壁を自分の力で乗り越えようとする少年)、正助(才覚あふれる貧しい農民の子)、草加竜之進(剣術が巧みな次席家老のひとり息子)●あらすじ/慶安年間(1648~51年)。藩財政の逼迫する日置藩では、「藩士の人員整理や倹約が第一」という目付・橘軍太夫の意見と、「新田の開発や産業の振興で藩の石高を上げることこそ大切」と主張する次席家老・草加勘兵衛の意見が真っ向から対立していた。日頃から勘兵衛に敵意を抱いていた軍太夫は、藩主に取り入って、この譜代の重臣の失脚を画策。そして、その罠にはまって勘兵衛の一門はことごとく逆賊扱いを受けて滅亡させられる。こうした藩内の派閥争いが進んでいた頃、カムイは悪辣な花巻村の小頭を懲らしめる。自分より身分が上の者に逆らうということが考えられなかった江戸時代に、カムイがしたことは“大罪”であった。この“大罪”を犯したカムイは、ついに捕らえられて、あえなく処刑されてしまうのだが…(第1章)。●その他の登場人物/日置藩主、弥助(カムイの父)、ダンズリ(正助の父)、草加勘兵衛(日置藩の次席家老)、草加小夜(笹兵庫に思いを寄せている勘兵衛の娘)、橘軍太夫(草加勘兵衛の失脚を画策する日置藩の目付)、橘一馬(軍太夫の息子)、馬場平八郎(仇討ちを果たしたことで蔵方役に引き立てられる武士)、横目(目付の手先となって働く夙谷の頭)、サエサ(横目の娘)、カムイの姉、コゲラ(カムイを慕う子供)、笹兵庫(水無月右近に敗れて脱藩した兄の代わりに剣法指南役となる)、花巻村の庄屋(正助の村の代表者)、竹間沢村の庄屋(正助に字を教えている)、小六(身分の低い農民)、オミネ(小六の娘) -
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▼第1章/片目(袋がえし、掟、片目、二匹、奇蹟、春)▼第2章/のろし(のろし、かいぼり、一騎打ち、面影、石神、怪声)▼第3章/ 玉手騒動(出づくり、百姓代、玉手騒動、スダレ、その頃)▼第4章/ボテフリ(驟雨、ボテフリ)▼「白土伝」2:毛利甚八●主な登場人物/カムイ(処刑されたカムイの双子の兄)、正助(才覚あふれる貧しい農民の子)、草加竜之進(謀殺された日置藩次席家老の遺児)●あらすじ/厳しい身分差別に反発したことで処刑されたカムイ。しかし、彼には、同名の双子の兄がいた。兄のカムイも殺された弟と同じように、自由と誇りを得るためには自分が強くならなければならないと考えていた。ひたすら剣の腕を磨いていたある日、カムイは、剣客・露木鉄山に命を助けられ、その教えを受けることになる。この鉄山のもとには日置藩を脱藩した笹一角が身を寄せていた。ある日、笹一角は、自分が脱藩する原因となった浪人・水無月右近に出会う。そして、この宿敵から衝撃的なことを聞かされる。それは目付・橘軍太夫の策謀によって、次席家老の草加勘兵衛一門と弟の笹兵庫が非業の死を遂げ、生き延びた勘兵衛のひとり息子・竜之進が復讐の機会をうかがっているという事実だった(第1章)。●その他の登場人物/日置藩主、橘軍太夫(日置藩の目付。藩主に取り入り権力を握る)、橘一馬(軍太夫の息子)、水無月右近(片足の剣客)、弥助(カムイの父)、ダンズリ(正助の父)、花巻村の庄屋(正助の村の代表者)、横目(目付の手先となって働く夙谷の頭)、サエサ(横目の娘)、謎の雲水 -
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▼第1章/霞ぎり(霞ぎり/赤目/乱雲)▼第2章/割り付け状(雉子役/狼藉/黒い夢/割り付け状/指令)▼第3章/ 赤目(変身/付け帳/夙の者/帳付け/赤目)▼第4章/谷地湯(儀民/谷地場/高持/タカ匠)▼第5章/作造り(抜忍/落着/作造り)●主な登場人物/カムイ(処刑されたカムイの双子の兄)、正助(才覚あふれる貧しい農民の子)、草加竜之進(謀殺された日置藩次席家老の遺児)●あらすじ/差別の壁を力で克服するために剣の道を選んだカムイは、謎の雲水に見込まれて“忍び”の世界に入る。そして、赤目と名乗る男のもとで修業の日々を送る。一方、藩内の勢力争いから謀殺された日置藩の次席家老の遺児・草加竜之進は、復讐の機会を窺っていた。そんなとき、仇敵・目付けの橘軍太夫が藩主に付き添い参勤交代で江戸へ向かったことを知った竜之進は、その後を追う。これを知ったカムイと笹一角は、竜之進の身を案じ、急いで後を追う。参勤交代で江戸へ向かう藩主に付き従っていた橘軍太夫は、勘兵衛の遺児・竜之進と脱藩した元・藩指南役の笹一角に襲撃されるが、危うく難を逃れる。暗殺に失敗した竜之進達は追手の追及から逃れるため夙谷の地に身を隠す。実は夙谷には、玉手村一揆の首謀者・苔丸も名前を変えて住みつき、再起の機会を窺っていた。花巻村では、正助が念願の本百姓となり、その持てる知識と力を総動員して奮闘していた。ある日、カムイを忍びの道に引き入れた謎の雲水から自分の師“赤目”を殺すように命じられる。赤目は、厳しい忍びの掟を破って抜忍となっていたのである。忍びからの執拗な追手から逃れようとするために赤目は、盗みを働いてわざと捕まり“島流し”となるのだが…(第1章)。●その他の登場人物/日置藩主、橘軍太夫(日置藩の目付。藩主に取り入り権力を握る)、水無月右近(片足の剣客)、弥助(カムイの父)、ナナ(カムイの姉)、ダンズリ(正助の父)、横目(目付の手先となって働く夙谷の頭)、サエサ(横目の娘)、キギス(横目の手下)、笹一角(元・日置藩剣法指南役)、アテナ(剣客・露木鉄山の娘)、赤目(カムイの忍びの師)、苔丸(一揆の指導者)、謎の雲水(カムイを忍びに引き入れた人物) -
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▼第1章/カタタガエ▼第2章/夢の男▼第3章/つぼみ▼第4章/風(シナド)のトエラ●主な登場人物/カムイ(下忍となった夙谷の民)、正助(才覚あふれる貧しい農民の子)、草加竜之進(謀殺された次席家老の遺児)●あらすじ/抜忍となったカムイの師匠・赤目は、意図的に罪を犯し、流人となることで仲間の追求を逃れようとした。さらに御蔵島送りの最中、嵐を利用して“島抜け”をはかり、難破船の死体に紛れて房総の浜辺に上陸を果たす。だがこのとき、七兵衛という流人も全く同じことを実行していて…。●その他の登場人物/弥助(カムイの父)、ナナ(カムイの姉)、ダンズリ(正助の父)、花巻村の庄屋(正助の主人)、藤十郎(花巻村の庄屋の息子)、橘軍太夫(日置藩目付)、笹一角(元・日置藩剣法指南役)、水無月右近(剣豪の浪人)、横目(夙谷の頭)、キギス(横目の手下)、サエサ(横目の娘)、赤目(抜忍となった、カムイの忍びの師)、日置藩主(暗愚な領主)、城代家老(目付と対立している)、謎の雲水(カムイを忍びに入れた人物)、仁太夫(行方不明となっていたカムイの弟分のタブテ)、スダレ(苔丸の変名)、夢の七兵衛(金が全てと考える、島抜けをした正体不明の男)、蔵屋(日置藩のご用商人)、鏡隼人(蔵屋の用心棒の美剣士)、キク(流人の娘)、百舌兵衛(忍びの世界にも通じている鷹匠) -
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▼第1章/かくれみの▼第2章/助命金▼第3章/八方変現▼第4章/掟返し●主な登場人物/カムイ(下忍となった夙谷の民)、正助(才覚あふれる貧しい農民の子)、草加竜之進(謀殺された次席家老の遺児)●あらすじ/目付の橘軍太夫と結託した悪徳商人による、不当なマユの買い付けに端を発した「玉手一揆」は、正助の巧妙な戦術により農民側の勝利に終わるが、その後の日置藩の追及は厳しかった。首謀者として捕えられた正助は、父・ダンズリと共に苛酷な拷問を受ける。やがて苔丸らの尽力で放免された正助は、夙谷の娘でカムイの姉であるナナとの仲を公表。この身分制度の壁を乗り越えた二人の愛は、領民の結束をより固めることになった。●その他の登場人物/弥助(カムイの父)、ナナ(カムイの姉)、ダンズリ(正助の父)、花巻村の庄屋(正助の主人)、竹間沢村の庄屋(正助の理解者)、橘軍太夫(日置藩目付)、橘一馬(目付の息子)、笹一角(元・日置藩剣法指南役)、水無月右近(剣豪の浪人)、横目(夙谷の頭)、サエサ(横目の娘)、赤目(抜忍。カムイの忍びの師で「日の市」と名を変えている)、日置藩主(暗愚な領主)、城代家老(目付と対立している)、雲水(忍びの小頭)、スダレ(苔丸の変名)、夢の七兵衛(金が全てと考える、商才のある新興商人)、蔵屋(日置藩のご用商人)、鏡隼人(蔵屋の用心棒の美剣士)、キク(流人の娘)、小六(娘の非業のために精神異常となった農民)、権(正助の友)、山丈(山にすむ大男)、松林蝙也斎(城代家老の友人の武芸者)、風のトエラ(カムイの忍び仲間であったが、抜忍となる) -
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▼第1章/剣風往来▼第2章/謎▼第3章/雪どけ●主な登場人物/カムイ(下忍となった夙谷の民)、正助(才覚あふれる貧しい農民の子)、草加竜之進(謀殺された次席家老の遺児)●あらすじ/江戸藩邸で、日置藩主の嫡子が暗殺される事件が起きた。だが、不可解なことに幕府はこの不祥事を知りつつも、日置藩からの養子縁組の願いを聞き入れる。どうやら日置藩には幕府すら、うかつに手を出せない秘密があるらしい。そんなとき、江戸で後に「明歴の大火」と呼ばれる大火災が発生し、この混乱に乗じて、草加竜之進と笹一角は日置藩主の殺害を試みるが…!?●その他の登場人物/弥助(カムイの父)、ナナ(正助を愛するカムイの姉)、ダンズリ(正助の父)、橘軍太夫(日置藩目付)、笹一角(元・日置藩剣法指南役)、水無月右近(剣豪の浪人)、横目(夙谷の頭)、サエサ(横目の娘)、赤目(抜忍。カムイの忍びの師で「日の市」と名を変えている)、日置藩主(暗愚な領主)、城代家老(目付と対立している)、雲水(忍びの小頭)、スダレ(苔丸の変名)、夢の七兵衛(金が全てと考える、商才のある新興商人)、蔵屋(日置藩のご用商人)、鏡隼人(蔵屋の用心棒の美剣士。カムイの変装)、キク(流人の娘)、小六(娘の非業のために精神異常となった農民)、権(正助の友)、松林蝙也斎(城代家老の友人の武芸者)、松林剣風(蝙也斎の弟)、クシロ(海を愛する漁民)、山丈(山にすむ大男)、シブタレ(密告専門の小悪党)、夢々道人(仙人と称し、妖術を使う老人)、アケミ(権と相思相愛の娘) -
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▼第1章/怒涛▼第2章/査問▼第3章/蔵六(ぞうろく)屋敷▼第4章/不穏▼第5章/飢餓●主な登場人物/カムイ(下忍となった夙谷の民)、正助(才覚あふれる農民の若き指導者)、草加竜之進(謀殺された次席家老の遺児)●あらすじ/正助の指揮による新田開発により、領民の生活は飛躍的に向上した。領民の喜びも束の間、財政難に悩む藩主は橘軍太夫の進言を取り入れ、新田から新たな年貢を取り立てる計画を立てる。この動きを察知した領民の不満は爆発寸前となり、一揆に発展しそうな気配をみせる。一方幕府は、日置藩の改易を目論んでいたが、七万石の小藩にもかかわらず日置藩には、幕府もうかつに手を出せない秘密の切り札を持っているらしい。幕府首脳は、その秘密を探るべく日置領内には多くの隠密が放つ。その隠密のひとりであるカムイは、日置藩の秘密を解く鍵が城代家老屋敷で飼われているカメにあるのではないかと目星を付けて…?●その他の登場人物/弥助(カムイの父)、ナナ(正助を愛するカムイの姉)、一太郎(正助とナナの子)、ダンズリ(正助の父)、橘軍太夫(日置藩目付)、笹一角(元・日置藩剣法指南役)、花巻村の庄屋(正助が住む村の保守的な庄屋)、竹間沢村の庄屋(正助の良き理解者)、横目(夙谷の頭)、サエサ(横目の娘。くの一となって愛するカムイの後を追う)、赤目(抜忍。カムイの忍びの師で「日の市」と名を変え、夢屋に協力する)、日置藩主(暗愚な領主)、三角(日置藩城代家老)、左卜伝(弓術の達人の名をかたる公儀隠密)、水無月右近(剣豪の浪人)、スダレ(かつての一揆の首謀者・苔丸。夙谷に正体を隠して住む)、夢の七兵衛(財力で権力に対抗しようとする、商才のある新興商人)、蔵屋(日置藩のご用商人)、鏡隼人(蔵屋の用心棒の美剣士。カムイの変装)、キク(隠れキリシタンの娘)、クシロ(海を愛する漁民)、小六(娘の非業のために精神異常となった農民)、搦の手風(カムイの命を狙う忍者)、権(正助の友)、シブタレ(密告専門の小悪党)、アケミ(権と相思相愛の娘) -
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▼第1章/無人(むに)流▼第2章/非常法▼第3章/再会▼第4章/銀札くずれ▼第5章/意図あり●主な登場人物/カムイ(忍びとなった夙谷の民。公儀隠密の手先となって日置藩の謎にせまる)、正助(才覚あふれる農民の若き指導者)●あらすじ/日置藩では、凡庸な領主のもと、城代と目付の権力争いが続き、領民は貧困と圧政に苦しんでいた。そんな折、新開地の鍬下年季延期にからんだ身分差別の強化が実施される。そのため正助ら農民は、苔丸たち夙谷の住人の協力なしに農作業をせねばならなくなった。その上、藩財政の建て直しと、藩権力を一手に掌握しようする目付・橘軍太夫らによって、非常法の採用・藩札の発行が行なわれる。これは、流通市場から正銀を吸い上げ、底をついた藩庫や藩士たちを救うというものだが、同時に物価の高騰を招き、民衆はますます苦境に追い込まれることに…。 ●その他の登場人物/弥助(カムイの父)、ナナ(正助を愛するカムイの姉)、一太郎(正助とナナの子)、ダンズリ(正助の父)、橘軍太夫(日置藩目付)、玄蕃(目付の弟)、橘一馬(目付の息子)、草加竜之進(謀殺された次席家老の遺児)、笹一角(元・日置藩剣法指南役)、横目(夙谷の頭)、サエサ(横目の娘。くの一となって愛するカムイの後を追う)、赤目(抜忍。カムイの忍びの師で「日の市」と名を変え、夢屋に協力する)、日置藩主(暗愚な領主)、三角(日置藩城代家老)、左卜伝(弓術の達人の名をかたる公儀隠密)、水無月右近(剣豪の浪人)、スダレ(かつての一揆の首謀者・苔丸。夙谷に正体を隠して住む)、夢の七兵衛(財力で権力に対抗しようとする、商才のある新興商人)、蔵屋(日置藩の御用商人)、小六(娘の非業のために精神異常となった農民)、搦の手風(カムイの命を狙う忍者)、権(正助の友)、シブタレ(密告専門の小悪党)、五郎(竹間沢村百姓。アケミの家に婿入りした) -
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▼第1章/梟首▼第2章/蔵六陣▼第3章/川ガラス▼第4章/傀儡▼第5章/木の間党●主な登場人物/カムイ(忍びとなった夙谷の民。公儀隠密の手先となって日置藩の謎にせまる)、正助(才覚あふれる農民の若き指導者)●あらすじ/非常法による物価の上昇、札相場の下落、藩札の乱発は悪循環を繰り返し、藩内の混乱と生活の悪化はますますひどくなっていった。生活の困窮にあえぐ農民たちの怒りの矛先をそらすため、目付は御用商人・蔵屋を公金横領者として処刑する。そして新しい御用商人・大蔵屋を登場させることで、藩内の経済不安は一時的に解消されたかのように見えた。一方、日置藩のナゾを突き止めたカムイだったが、忍びとして生きることに迷い始める…。●その他の登場人物/弥助(カムイの父)、ナナ(正助を愛するカムイの姉)、一太郎(正助とナナの子)、ダンズリ(正助の父)、橘軍太夫(日置藩目付)、橘玄蕃(目付の弟)、橘一馬(目付の息子)、カサグレ(一馬を鍛える謎の怪人)、草加竜之進(謀殺された次席家老の遺児)、笹一角(元・日置藩剣法指南役)、アテナ(故・露木鉄山の娘。薙刀の名手で一角を慕う)、横目(夙谷の頭)、キギス(横目の片腕)、サエサ(横目の娘。くの一となって愛するカムイの後を追う)、赤目(抜忍。カムイの忍びの師で「日の市」と名を変え、夢屋に協力する)、日置藩主(暗愚な領主)、三角重太夫(日置藩城代家老。目付との対立に敗れ隠退中)、左卜伝(公儀隠密)、水無月右近(剣豪の浪人)、スダレ(かつての一揆の首謀者・苔丸。夙谷に正体を隠して住む)、夢の七兵衛(財力で権力に対抗しようとする新興商人)、千手の鬼兵衛(日置藩の御用商人)、クシロ(五代木の漁師。権力に抗う一匹狼)、小六(娘の非業のために精神異常となった農民)、搦の手風(カムイの命を狙う忍者)、権(正助の友) -
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▼第1章/怪異▼第2章/鬼女塚▼第3章/寝地蔵▼第4章/飢饉▼第5章/要注意人物▼第6章/月の輪▼第7章/クズレ●主な登場人物/カムイ(忍びとなった夙谷の民。公儀隠密として日置藩の謎を探り当てた結果、命を狙われる運命に)、正助(才覚あふれる農民の若き指導者)、草加竜之進(元次席家老の子。流浪の果てに、木の間党首領となり権力者打倒を目指す)●あらすじ/目付・橘軍太夫らの罠にかかり、あえなく捕えられた木の間党の首領・草加竜之進。拷問を受け本拠地を白状してしまった竜之進だが、これは彼が仕掛けた罠だった。一方、日置藩の領内では江戸の大火による木材景気を当て込んで、無謀な伐採が行なわれていた。そのために村々は洪水に見舞われるが、正助たち農民は、木の間党や夙谷の人々と力を合わせて稲を守りきる。しかし災害は終わったわけではなかった。自然界のバランスが狂ったことからネズミが大量に発生し、食べ物を求めて民家を襲い始めたのだ。悪いことは重なるもので、かつて領内の人々が一度も経験したことのない、新たなる災害が起こりつつあった…。●その他の登場人物/橘軍太夫(日置藩目付)、橘玄蕃(目付の弟。魔剣・無人流の使い手)、橘一馬(目付の息子)、横目(夙谷の頭)、キギス(横目の片腕)、夢屋七兵衛(金の力で権力に対抗しようとする商人)、赤目(カムイの師で抜忍。夢屋の陰の力に)、大蔵屋(日置藩の御用商人)、アテナ(故・露木鉄山の娘。薙刀の名手で一角を慕う)、水無月右近(剣の達人だが、剣を捨て浮浪する男)、三角重太夫(日置藩城代家老。目付との対立に敗れ隠退中)、ナゾの猿回し(正体は公儀隠密の首領)、スダレ(かつての一揆の首謀者・苔丸。夙谷に正体を隠して住む)、搦の手風(公儀隠密団の小頭)、笹一角(元日置藩剣法指南役。流浪の果てに領主暗殺を決行)、権(正助の友)、弥助(カムイの父)、ダンズリ(正助の父)、ナナ(正助を愛するカムイの姉)、小六(娘の非業のために精神異常となった農民)、シブタレ(たれこみや) -
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▼第1章/木の間クズシ▼第2章/何処へ▼第3章/音丸変化▼第4章/始末記▼第5章/山ヌケ▼第6章/屍移し▼第7章/山盗り(一)●主な登場人物/カムイ(忍びとなった夙谷の民。公儀隠密として日置藩の謎を探り当てた結果、命を狙われる運命に)、正助(才覚あふれる農民の若き指導者)、草加竜之進(元次席家老の子。流浪の果てに、木の間党首領となり権力者打倒を目指す)●あらすじ/日置藩内は、無能な領主のもと、目付と城代の権力争いや絶えざる経済不安で混乱をきわめ、さらには大飢饉に襲われるに至り、各地で一揆が起こっていた。そんな絶望的な状況の中で、正助は生き延びるため、他領へ逃げる“逃散”という壮大な打開作を思いつく。当初、殺気立った群衆は正助の言葉に耳を貸さなかったが、隣領からのクズレ一揆衆の流入により事態は一変。あわや農民同士の紛争になりかけたところを正助の機転で免れ、また、商人・夢屋七兵衛の助力も得て、正助の逃散計画はついに実行へ移される。一方、木の間党の首領・草加竜之進は、橘一馬の孤立工作によって、徐々に窮地に追い込まれていく…。●その他の登場人物/橘軍太夫(日置藩目付)、橘玄蕃(目付の弟。魔剣・無人流の使い手)、橘一馬(目付の息子)、横目(夙谷の頭)、キギス(横目の片腕)、夢屋七兵衛(金の力で権力に対抗しようとする商人)、赤目(カムイの師で抜忍。夢屋の陰の力に)、笹一角(元日置藩剣法指南役。流浪の果て領主暗殺に成功)、アテナ(故・露木鉄山の娘。薙刀の名手で一角を慕う)、水無月右近(剣の達人だが、剣を捨て浮浪する男)、スダレ(かつての一揆の首謀者・苔丸。夙谷に正体を隠して住む)、搦の手風(公儀隠密団の小頭)、権(正助の友)、弥助(カムイの父)、ダンズリ(正助の父)、ナナ(正助を愛するカムイの姉)、サエサ(横目のひとり娘。カムイに惚れて、くの一となり後を追う)、音丸(新領主の小姓で、謎のくの一)、宝監物(日置藩江戸家老)、クズレ(望月領から日置領に流れ込んだ一揆衆の親玉)、山目付(アグリ銅山の支配者 -
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▼第1章/山盗り(二)▼第2章/陣屋▼第3章/共鳴り(一)▼第4章/共鳴り(二)▼第5章/見分▼第6章/突破クズシ▼第7章/朝露 ●主な登場人物/カムイ(忍びとなった夙谷の民。公儀隠密として日置藩の謎を探り当てた結果、命を狙われる運命に)、正助(才覚あふれる農民の若き指導者)、笹一角(草加竜之進が本名。もと日置藩次席家老の子。流浪の果てに、木の間党首領となり権力者打倒を目指す) ●あらすじ/絶えざる権力争いに加え、逃散を実行した農民騒動などの責を問われ、ついに改易となった日置藩七万石。天領となった日置に赴任した代官は、なんと藩の元次席家老の遺児・草加竜之進であった。彼は農民たちの統率者・正助と協力して領内再建につとめ、やがて日置領は豊かさに満ちていく。だが身分制廃止や村受け新田開発など、あまりに急進的な改革は、さらなる権力との闘争を余儀なくされていき…。 ●その他の登場人物/スダレ(かつての一揆の首謀者・苔丸。夙谷に正体を隠して住む)、ナナ(カムイの姉で、正助の妻)、一太郎(正助とナナの子)、佐平次(もとアグリ領の農民)、ゴン(正助の友)、弥助(カムイの父)、ダンズリ(正助の父)、小六(娘の非業のために精神異常となった農民)、青木鉄人(アテナの養父。秘剣・鉄人流の開祖)、中島鉄之助(一角に従う手代)、橘一馬(もと日置藩目付の息子)、橘玄蕃(魔剣・無人流の達人。一馬のおじ)、横目(夙谷の頭)、キギス(横目の下人)、夢屋七兵衛(金の力で権力に対抗しようとする商人)、イタミ屋(江戸の御用商人。日置の綿の専売権を狙う)、アテナ(故・露木鉄山の娘。薙刀の名手)、水無月右近(剣の達人だが、剣を捨て浮浪する男) -
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▼第1章/カンダチ▼第2章/嵐▼第3章/第三の領主▼第4章/号び(一)▼第5章/号び(二) ●主な登場人物/カムイ(忍びとなった夙谷の民。公儀隠密として日置藩の謎を探り当てた結果、命を狙われる運命に)、正助(才覚あふれる農民の若き指導者)、笹一角(草加竜之進が本名。もと日置藩次席家老の子。夜盗・木の間党首領を経て、日置の新代官となる) ●あらすじ/町人請負の新田開発の決定に抗議するため、江戸に出向いた竜之進。だが、かえって彼は、領内での取引の権限をイタミ屋に委ねることと、身分差別強化のための人別改めを命ぜられてしまう。結局その後、竜之進は代官の地位を追われ、身分制度は元のもくあみに帰し、新田開発計画も頓挫して、日置の改革は大きく後退してしまう。そして幕府の思惑通り、領内の市場の実権はイタミ屋が握ることになるが…? ●その他の登場人物/山丈(山奥に住む大男)、ゴン(正助の友。日置農民の指導者のひとり)、スダレ(かつての一揆の首謀者・苔丸。今は夙谷の民となった正助の協力者)、佐平次と妙(もとアグリ領の農民と、その妹)、竹間沢庄屋(正助の理解者)、アケミと五郎(日置の農民夫婦)、ツクテと幸(夙谷出の夫と農民出の妻)、弥助(カムイの父)、ダンズリ(正助の父)、小六(娘の非業のために精神異常となった農民)、シブタレ(たれこみや)、水無月右近(剣の達人だが、剣を捨て浮浪する男)、松林剣風(日置で農民になった武士)、ナナ(カムイの姉で、正助の妻)、一太郎(正助とナナの子)、夢屋七兵衛(金の力で権力に対抗しようとする商人)、赤目(カムイのもと師匠で抜忍。夢屋の番頭・市を名乗る)、橘一馬(もと日置藩目付の息子)、橘玄蕃(魔剣・無人流の達人。一馬のおじ)、サエサ(横目の娘。カムイに惚れて、くの一となる)、イタミ屋(江戸の御用商人。夢屋の手先)、横目(夙谷の頭)、キギス(横目の下人)、錦丹波(日置領新代官。二階堂流の使い手)、稲富一心(代官の手代で短筒の名手)、輪島修理(幕府より派遣された勘定奉行名代) -
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▼第1章/その後(1)▼第2章/その後(2)▼第3章/大白州(1)▼第4章/大白州(2)▼第5章/海原 ●主な登場人物/カムイ(忍びとなった夙谷の民。公儀隠密として日置藩の謎を探り当てた結果、命を狙われる運命に)、正助(才覚あふれる農民の若き指導者)、笹一角(草加竜之進が本名。もと日置藩次席家老の子。夜盗の首領を経て日置代官となるが、庶民に理解を持ったため更迭) ●あらすじ/幕府と、イタミ屋の背後にいた夢屋の結託による強引な見分に対して起こった一揆は、大きな犠牲と引き換えに、見分の延期が民衆の手に勝ち取られたことで終結する。その一方、幕府のとった警備の手配も迅速かつ大規模なものだった。そして、幕府側の取り調べによって捕えられた多くの人々や、一揆の責任者として名乗り出たゴンたちが迎えた状況は、あまりにも悲惨なもので…。 ●その他の登場人物/スダレ(かつての一揆の首謀者・苔丸。今は夙谷の民となった正助の協力者)、ゴン(正助の友。日置農民の指導者のひとり)、ナナ(カムイの姉で、正助の妻)、一太郎(正助とナナの子)、アケミと五郎(日置の農民夫婦)、竹間沢庄屋(正助の理解者)、佐平次と妙(もとアグリ領の農民と、その妹)、ダンズリ(正助の父)、武助(望月領一揆の首領)、シブタレ(たれこみや)、小六(娘の非業のために精神異常となった農民)、夢屋七兵衛(金の力で権力に対抗しようとする商人)、赤目(カムイのもと師匠で抜忍。夢屋の番頭・市を名乗る)、イタミ屋(江戸の御用商人。夢屋の手先)、クシロ(五代木の漁師。恋に破れ、腕を失う)、横目(夙谷の頭)、キギス(夙谷の新しい頭)、サエサ(横目の娘。カムイに惚れて、くの一となる)、橘一馬(もと日置藩目付の息子)、錦丹波(日置領代官。二階堂流の使い手)、稲富一心(代官の手代で短筒の名手)、三井(名代の豪商。幕閣上層部と関係が深い)
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