モブ子の恋 16巻【特典イラスト付き】
遠距離恋愛の難しさにぶつかったふたり。不安に苛まれて動けなかった入江君は、田中さんの異変を感じてついに飛び出していく。駆けつけた入江君に田中さんが告げたのは、「今日は話し合いするのやめませんか?」という意外な言葉で…? 恋の先にあるものを見据えて、ふたりの関係がまたひとつ変化する。感動の第16巻!
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※ネタバレを含む場合がありますのでご注意下さい
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アルバイトの面接で名前の「のぶこ」を「モブ子」と聞き間違えられても、「たしかにそうかも」と自分で思ってしまうくらい、脇役でいるほうが落ち着く田中信子、大学2年生。その面接で決まったスーパーでのレジ打ちのアルバイトも、1年ほど続けてやっと少しずつ慣れてきたところ。そして、アルバイトを始めたばかりの頃に困っているところを助けてくれた入江君のことをひっそりと心の中だけで好きでいる。そんな田中さんが入江君と距離を縮めていく様子を、アルバイト先のスーパーや田中さんが通う大学などでの生活と一緒に、大きな事件が起こったりはしないけれど、コツコツと描いているのが本作です。
お話の合間にちょいちょい書き込まれている「モブ子の習性」が、いろいろな場面を的確に表現していて、非常に納得させられます。また、ちょっと多めのモノローグが、田中さんと入江君という主人公2人が初恋に翻弄されながらもいろいろと考えたり悩んだりしている心の中を読者に見せてくれて、自分の初恋を思い出す人も多いのではないでしょうか。
個人的には、アルバイト仲間がみんないい人なのがすごく癒されます。特に、入江君に「誰かの事を考えてニヤニヤしち ゃったら それが恋だよ」と言ってくれる金子先輩がいい人過ぎて、イケメンポジションなのにいい人で終わっちゃうのかなぁ…とちょっと心配になったりもしますが、そんな風に優しくてにぎやかな周りの人たちと一緒に、田中さんと入江君の恋の行方を見守りたくなる作品です。
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