幻獣の國物語 【第6巻】

「幻獣の國」のフィローン国姫の地位にある夏芽は、地球で生まれ育ち、高校に通っていた。
両親の故郷である憧れの地「幻獣の國」を訪れ、楽しく旅を続けているときに戦争に巻き込まれて、12年に一度しか開かない地球への扉が閉ざされてしまったのだった。
自力で地球へ帰ると決意した夏芽は、秋津国「第3の皇子」の導きに従い、フィローン国竜騎兵のタイトとストリクス、「契約猫」ラーオとともに秋津国に到着した。
しかし双子の秋津国皇子は夏芽をさらい、犯し、殺そうとする。
辛うじて地底の抜け穴に逃げ込むが、そこで守護聖獣「燧石」に出合い、死に瀕した彼の子守護成獣「高麗」を助ける。
夏芽はその「導き手」として、「戴印」を額に押され、秋津国の貴族だけの居館「葵の館」に導かれることになった。
そこで夏芽は「葵の館」で夢に現れた「第3の皇子」と出会い、天領内に「地球への扉」があることを教えられ、地球への思いが激しく募り、心が震えたのだった。
館に留まる夏芽は、ある夜の夢で、高麗の母,辰沙から、夏芽の隠れた才能、夏芽の宿命的な地位について教えられる。
その避けがたい厳しい立場に悩む夏芽に、辰砂は思いがけぬ提案をするが……!?
一方、忠臣筐は、双子皇子を死から救うため、自らの死をも覚悟の上、秘術を使い「冥」へ向かう。
この秘術は双子皇子と筐が、今までの人生を再体験し、「共感」することで成功する。
ここで双子皇子たちの悲痛な半生が語られる。
彼らはなぜこれほどまでに残酷で、酷薄なのか…!?
過去に何があったのか!?
人々の重い過去と宿命が、悲しく、美しく心を揺さぶる…圧倒的なスぺクタルSFファンタジー傑作第6巻!

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