スローライフ・エブリデイ 【単話売】
進路希望、目標、やりたいこと、無し。
いつの間にか積み重なった“そのうち”は、大地の歩みを止めていた。
あるうだるような暑い日、図書館へ行く途中で道に迷い、見知らぬ商店街で倒れてしまった大地。
目が覚めると、あたりいっぱいにお茶の薫り漂う部屋にいた。
大地を助けてくれたのは、商店街でお茶屋を営む前島家の一人息子・ヒデ。
親しみやすく常に人に囲まれているヒデとその家族との出会いが、変わり映えのしなかった大地の日々を、めまぐるしく変えてゆく――。
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的場大地、高校二年生。 進路希望、目標、やりたいこと、無し。 いつの間にか積み重なった“そのうち”は、大地の歩みを止めていた。 あるうだるような暑い日、図書館へ行く途中で道に迷い、見知らぬ商店街で倒れてしまった大地。 目が覚めると、あたりいっぱいにお茶の薫り漂う部屋にいた。 大地を助けてくれたのは、商店街でお茶屋を営む前島家の一人息子・ヒデ。 親しみやすく常に人に囲まれているヒデとその家族との出会いが、変わり映えのしなかった大地の日々を、めまぐるしく変えてゆく――。 -
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職場体験先を決めあぐねていた大地は、ひょんなことから縁のできた、商店街のお茶屋のことを思い出す。おそるおそる話をすれば快諾され、あっという間に職場体験当日。ヒデと一緒に働くことで、大地は誰かの役に立つことのくすぐったさ、そしてヒデがいかに仕事に対して熱心であるかを知る。休憩がてら、淹れてもらったお茶を美味しいと言った途端、ほころぶ笑顔が眩しくて…。頬を熱くするこの感情の名前は、まだ。 -
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今日も今日とて、ヒデの家に遊びに来ていた大地。しかしヒデの姿はなく、聞けば彼女にフラれてフテ寝を決め込んでいるという。ヒデの彼女のことが気になって仕方のない大地は、ヒデのフラれた理由も腑に落ちずモヤモヤとした気持ちを抱えていた。俺なら、そんなことでヒデさんのことフラないのに…。焦れる想いの名前は、もう喉まで出かかっていて――。 -
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最近はヒデの一挙手一投足に心を震わされてばかりの大地。ヒデが優しく髪を梳いてくれるわずかなぬくもりにも、心臓は強く脈打ち、その音で狸寝入りがバレてしまわないか心配になるほど、想いは無視できないものになっていた。まぎれもなく“初恋”と名のつくそれを、一生に一度しかない高鳴りを噛み締めるように過ごす大地が導きだす、これからとは…。 -
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ようやく自分の気持ちを自覚した大地は、思い切ってヒデに告白をしたまではよかったものの、盛大に“想い”の掛け違いをしていることに気付く。これではいけない…と、恋人らしくデートをしようと提案するヒデ。デート当日、初めてのデートというイベントに胸を高鳴らせていた大地は、ヒデの好きな場所で大好きなヒデと一緒にいられる幸せを噛み締めていた。しかしヒデは「その先」のことを考えていたようで…。 -
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ヒデとの初デート以来、会うたびに少しずつ男同士のセックスの練習をして、ついに脱童貞をした大地。何もかもが順風満帆で恋愛面の悩みは解消されつつあったけれど、次に立ちはだかる問題は”進路”について。友人たちが次々と進路を決める中、未だ答えが出せずにいた大地は、ふとヒデがなぜ茶屋を継いだのかを尋ねた。そして始まったヒデの昔話は、大地の心に変化をもたらし…。 -
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高校最後の年、同級生たちがそれぞれの進路を決める中、少しだけ足踏みをしていた大地にも「やりたいこと」ができた。年上の恋人のヒデと会うと必ずと言っていいほどしていたセックスも、受験のために少しおあずけ…。マイペースで引っ込み思案な男子高生が、迷って悩んで見つけた場所はーー。スローライフ・エブリデイ、堂々完結!
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