スラップスティック 6
『俺はまだ本気出してないだけ』『100万円の女たち』の著者が、赤裸々に「究極の家族」を描く圧倒的な超自伝。
兄・秋介と暴走集団「湊」との壮絶な戦いから3年が立った。
秋介は今や地元で就職し、地道な社会人生活を送っている。
弟・春人は生徒会長として全校生徒を仕切る日々。
そんなある日、春人の「身体」に忌まわしい「異変」が起こるーー。
弟・春人15才、兄・秋介21才。
〈第3部〉愛憎うずまく思春期編、スタート。
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昭和の終わり。田舎町に住む9才の少年・春人には、6つ年上の兄・秋介がいる。秋介は学校でケンカの絶えない問題児で、家の中は、兄を叱る母の声が絶えない…。春人の“家族”の物語、はじまりはじまり! 【収録エピソード】第1話/春人と秋介(前編)、第2話/春人と秋介(後編)、第3話/青山とし子 第4話/家出 第5話/すべての夜 第6話/6年前 -
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9才の少年・春人は、プレハブの家で、兄・秋介、母・とし子と3人で暮らす。学校、友達、貧乏、ヤンキーの兄、お誕生日会、ケンカ、優しい近所のおじさん…なんにもないけどなにかが起こる、春人の気の抜けない日々! 【収録エピソード】第7話/日常、第8話/そして日常、第9話/おじちゃん、第10話/誕生日、第11話/将来、第12話/そして将来 -
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いまだ不良がはびこる田舎町。中学生の兄・秋介(15才)は、“先輩” “立場”に関係なく売られたケンカは必ず買い、勝ち続け、弟・春人(9才)の日常もますます緊張を増していく。そんな兄弟に忍び寄る、地元最凶の暴走族「湊」の影、そして、静男にいちゃんとの別れの時―――! 著者が全身全霊を込めておくる、《ほぼほぼ実話》の衝撃作! <第一部>クライマックス!! 【収録エピソード】第13話/気に入らない気に入らない、第14話/最強の男、第15話/キノコラーメンと教訓、第16話/続・最強の男、第17話/別離、第18話/「家族」 -
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青野春秋はいかにして漫画家になったのか? 『俺はまだ本気出してないだけ』『100万円の女たち』の著者が、赤裸々に「究極の家族」を描く圧倒的な超自伝。 ――あれから3年。 春人の兄・秋介は相変わらず喧嘩に明け暮れる日々。 そんな秋介に、地元最凶の暴走集団「湊」の手が――。 弟・春人12才、兄・秋介18才。 〈第2部〉北関東最強の兄編、スタート。 -
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青野春秋はいかにして漫画家になったのか? 『俺はまだ本気出してないだけ』『100万円の女たち』の著者が、赤裸々に「究極の家族」を描く圧倒的な超自伝。 春人の兄・秋介“最強”の噂が広まり、 息巻く地元最凶の暴走族「湊」。 彼はついに、兄弟の住む家に現れて――。 〈第2部〉北関東最強の兄編、クライマックス! -
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青野春秋はいかにして漫画家になったのか? 『俺はまだ本気出してないだけ』『100万円の女たち』の著者が、赤裸々に「究極の家族」を描く圧倒的な超自伝。 兄・秋介と暴走集団「湊」との壮絶な戦いから3年が立った。 秋介は今や地元で就職し、地道な社会人生活を送っている。 弟・春人は生徒会長として全校生徒を仕切る日々。 そんなある日、春人の「身体」に忌まわしい「異変」が起こるーー。 弟・春人15才、兄・秋介21才。 〈第3部〉愛憎うずまく思春期編、スタート。
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スタッフおすすめレビュー
※ネタバレを含む場合がありますのでご注意下さい
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家庭は子どもにとって最小単位の社会である。その社会が荒れ果てていたら、どうすればいいのだろう。子どもにできることは何もなく、ただ環境に順応していくしかない。たとえ、その環境が異常だったとしても。
兄は不良で、母はどこかずれていて、自分は不出来。そして、家はプレハブ。極貧家庭で育ち、兄と母に振り回され、だんだんと変調をきたす春人。早く兄と母から逃げ出したくて、大人になることを望んでも、9歳の春人にはまだ長い道のりが必要だった。
《ほぼほぼ実話》と書いてある通り物語は淡々と進み、誇張表現を選ばない。同作者の『100万円の女たち』や『俺はまだ本気出してないだけ』と同様に、悲劇を悲劇として消化せず、一つの出来事として記述する。特に今作はその表現が光り、自分1人ではどうにもならない不条理に対して麻痺し始める春人の感覚とリンクする。セリフにも絵にも何も無駄がないことで漂う冷たい温度感は、彼の家族ないしは社会への不信感だろう。彼にしか描けない、強い作品だ。