木陰の欲望(6)

「親友…あの日までは確かにそうだった。だけど今は、少なくとも俺は――。」裕福な家に生まれながら、身体の弱さゆえ田舎に厄介払いされた鼎。孤独だった彼を救ったのは、明るく健康的な庭師の息子・瑞季だった。しかし幸福だった幼い二人の時間は、瑞季の背中に大きな傷を残した“事故”をきっかけに終わってしまう。ただの幼なじみではなくなってしまった二人の、木陰に隠された過去、そして欲望が次第にあらわになってゆく…。

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