終戦のローレライ(1)
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ドイツのライン川に伝わる伝説、その美しい歌声で船員を魅了し船を水中に引きずり込むという魔女の名“ローレライ”――。太平洋戦争の終結が迫る昭和20年(1945年)7月の日本。日本海軍少佐・絹見真一(まさみ・しんいち)は戦利潜水艦「伊507」の艦長として、ドイツ海軍が海底に廃棄した兵器“ローレライ”を回収するという特殊任務を与えられる。あらゆる国が恐れ、手に入れようとねらう兵器“ローレライ”、その秘密とは……!? -
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折笠征人(おりかさゆきと)が海底で出会った少女。その少女こそ、この戦局の鍵を握る存在なのか!? だが、そこに迫る米潜水艦「トリガー」! “しつこいアメリカ人”の異名を持つ彼らの猛攻に対抗することはできるのか!? ――昭和20年、夏。潜水艦「伊507」の長い航海はまだ始まったばかりである。 -
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ウェーク島へ向かう「伊507」の前に立ちふさがるは米潜水艦「トリガー」と「スヌーク」! 彼らの猛攻を前にナチスドイツの遺した特殊兵器「ローレライ」がいよいよ、その真の力を見せる! だが一方、広島には8月6日が迫りつつあった……。――昭和20年、夏。戦局はいよいよ大詰めを迎えるが、潜水艦「伊507」の進む航路は、まだ遠く長い。 -
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“国家としての切腹”浅倉良橘(あさくら・りょうきつ)大佐は己の目指す終戦の形を実現するため、巨大な策謀をめぐらす。そしてそれは、征人を、パウラを、清永を苛烈な運命へと巻き込んでいくのであった。――昭和20年、夏。「伊507」の航海は、最も困難な場面を迎えようとしていた。 -
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絹見真一(まさみ・しんいち)を、折笠征人(おりかさ・ゆきと)を、フリッツ・S・エブナーを、パウラ・A・エブナーを、田口徳太郎(たぐち・とくたろう)を、総勢五十三名を乗せて潜水艦「伊507」は最後の戦いの地、テニアン島へと向かう。待ち受けるは、精鋭米艦隊。誰にも知られる事のない、だが、日本の未来を左右する、激戦が始まろうとしていた。――この世界の戦いをあまねく鎮めるために戦った少女の物語、ついに大団円。
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