緑山高校7
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夏の甲子園出場をかけた予選・決勝に、とんでもない高校が勝ち上がってきた。今年創立されたばかりの全員一年生チームの緑山高校。怪物・二階堂を筆頭に、個性豊かというか、チーム・ワーク無視の目立ちたがり屋軍団。試合中も喧嘩してばかりだった。優勝候補の神堂高校と、1対1のまま延長16回の表、3ランを打たれる二階堂だが、最後花岡が暴走的ランニング・ホームランでサヨナラ勝ち。甲子園出場を決めた。甲子園では、コントロールの定まらない二階堂が、初回4点を取られてしまうが、その後は0封を続ける。二階堂には、三振記録だけが目標だった。うだる暑さの中、緑山高の反撃は…? -
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阿久根をピッチャーフライに抑える花岡。2回の裏に花岡が塁に出て犬島がHRを打つが、3回センターに打たれた球を、二階堂が目測を誤ってヒットにした上、豪返球があだとなってランニングHRを喫してしまった。動揺した花岡は、連続フォアボールの後阿久根にHRを打たれ、4対2と逆転される。交代しようとマウンドに来る二階堂だが、花岡は追い返した。8点取られてやっと交代。二階堂の三振ショーが始まる。犬島の檄で、花岡がHRし、犬島、白石、早坂の連続ヒットで3点を入れた。そこで桜島は、エースの東郷を投入する。しかし緑山は、北村がヒットを打ち、二階堂がHRを! -
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2対2の同点で、延長戦に突入。花岡の3塁打の後、犬島が2ランを叩き込んだ。二階堂がその裏を抑え、緑山高とうとうベスト8に進出!準々決勝の相手は、海征院高校。一方的に攻めながら、点が取れない緑山。0対0のまま延長10回、海征院4番の徳田が2ベース・ヒットで出て、二階堂の暴投で遂に1点を取られてしまった。花岡がハッパをかけて、緑山も反撃にはいる。白石、早坂、北村の連続ヒットで同点。延長15回、二階堂は徳田を打ち取り、代打で出てきた徳田の弟もレフトフライに仕留めるが、早坂が日射病で倒れ、2点が海征院に入った。早坂を責めてナインのひんしゅくを浴びる二階堂だが、その裏HRを打ってのけた。 -
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限界を超えた疲労の中、2死1塁となったところで花岡がHRを打ち、緑山高校準決勝進出成る! 準決勝の相手は、南国高校。1回、1番バッターの佐輪知は、振り逃げで3塁まで行ってしまう俊足の持ち主だった。剛球で2、3番を打ち取る二階堂。そして4番の怪物・海豊と対決する。休みの前日に、二階堂でさえ持ち上げられなかったトラックを持ち上げた男だった。二階堂は初球をHR性のファウルにされるが、海豊の特製バットをへし折って三振を奪う。その裏に出てきた南国高のピッチャー岬田は、魔球クロスファイアー・ボールの使い手だった。消えるボール? しかも球速は、152キロもあった。 -
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二階堂がクロスファイアー・ボールをHRして同点。12回に左腕で二階堂に挑む海豊だが、三振に倒れた。その裏、二階堂の打席に敬遠を指示する南国ベンチだが、二階堂の挑発に意を決した岬田は勝負に出る。が、二階堂のサヨナラHRで、緑山は決勝に進出した!決勝の相手は、国明館。試合開始に二階堂がバックスクリーンの上から現れ、ハング・グライダーでクラウンドに降り立って、大ブーイングを浴びた。それでも一番に入った二階堂は、初回いきなりHRを打つ。もっともベースの踏み忘れでアウト。次の犬島もHR。続く花岡のHRは捕球しようとした野手がグラウンド内に跳ね返した。こうなればランニングHRだと、激走する花岡。 -
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花岡はホームでタッチ・アウト。目立てなくて悔しがる。実は大会終了後、全日本選抜チームを作り、アメリカ遠征をする予定があるのだ。お前みたいな問題児は行かせてもらえないと言われ二階堂はやる気をなくしてしまった。9回に二階堂の怠慢プレーで、犬島が負傷し3点を取られる。その裏気を取り直した二階堂が同点HRを打ち、犬島がサヨナラ打を放つが、1塁まで走れずにアウトとなった。追いつ追われつの点取り合戦となったが、10回裏…。二階堂のファウルを観客席の外人が素手で取り、二階堂に劣らぬ剛球でホームまで投げ返してきた。その外人のせいでアメリカ行きが絶望になった二階堂は、12回に3ランを打たれてしまう。 -
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ニューヨークにやってきた二階堂と、全日本選抜選手たち。胸を借りるはずのNY選抜との第一試合は6対0と快勝した。二階堂は時速200キロの剛速球で、27奪三振のパーフェクト・ゲーム。シンカンセンボールと冠される。翌日NY見物に出た二階堂は、自分を脅かす凄い奴はいないのかと独り彷徨し、ボクシングの試合に飛び入りした。ヘビー級ボクサーを、一撃で轟沈してしまった。そしてNYでの第二戦。二階堂は行方不明のままで、日本の先発は佐田丸が出るが、ベスト・プレイヤーを揃えた真のNY選抜の前に、初回四連打で3点をうばわれてしまう。何処へ行った、二階堂!? -
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NY選抜の攻撃は、5点で終わった。その裏に出てきた先発ピッチャーは、サングラスを掛けたデュンディー。錐揉み状に変化する魔球ミラクル・ファーストボールに、日本選抜は為す術がない。一方プロレスラーと揉めていた二階堂は、相手が真のNY選抜だと知って、急ぎ戻ることにした。パラシュートで球場に降り立ち、颯爽と登板。NY選抜の打者を三振に斬っていく。デュンディーが盲目だと判って感嘆する二階堂だが、魔球を難なくHRしてのけた。自らマウンドを降りるデュンディー。リリーフに豪腕投手のバビィがでるが、日本にめった打ちされる。17対21で日本の逆転勝ちとなった。次はLA選抜! 恐るべき怪物たちが…。 -
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熊人間のマービンは、ビーチで二階堂と対戦し、剛球を打ち返して二階堂をKO。だがそのため、試合の先発は真奈辺になった。直球打ち専門のLA選抜は、変化球に手こずったが、マービンが殺人打法で真奈辺をKO。二階堂の登板となる。LAの先発は、両刀投げのディーン。3回にマービンを迎えた二階堂は、金属バットをへし曲げてストライクを取った。違反の鉄芯バットに替えたマービンは、二階堂の超剛球をHRするが、全身から血を噴き出して倒れる。デュンディーの弟だったディーンは、同じ魔球を投げるが、二階堂が打ち返し、打球はディーンもろともバックスクリーンへ。LAは試合を放棄して、日本の4戦全勝となった。 -
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緑山高校は二階堂を欠いたまま、春の選抜野球大会で準優勝した。その二階堂は、プロレスラーに誘われ試合に出る。もう二階堂は棄てて、花岡と一緒にやっていこうと決める緑丘ナイン。ところが二階堂が5チームも練習試合に呼んで、緑山はチームを二つに割って対戦することになった。新緑山チームは、二階堂と一年生のみ。レギュラーで構成された花岡の緑山チームと、あみだ籤で対戦相手を決め、5回コールドを目指してやることになった。しかし相手は皆、甲子園常連校ばかり。しかも馬鹿にされたと怒り狂っている。それでも、3回コールド勝ちしてしまう新緑山って?緑山チームも、5回コールドを達成。 -
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犬島に抑え込まれ、遂に敗れる二階堂新緑山チーム。負けた二階堂は、あっさりと「高校野球はお前らにまかせた。オレはプロにいく」と宣言。緑山を去っていった。プロ球団ジャイアントに入団した二階堂は、ど真ん中しか投げない投法のまま一軍へ。タイカースに入っていた海豊と対戦し、再び海豊の腕を折ってしまう。代打国枝も三振に取り、初登板初先発で、完全試合を達成した。そして二階堂は遂に、ピッチャーで四番となる。ところが6試合連続完全試合かと思われたところでいきなり大リーグ行きを宣言。最後までお騒がせな二階堂であった。他に巻末特別読み切り「みんなの大器」を収録。
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