「やっぱ普通じゃつまんねぇんだわ。」 高校3年生のミナミはある日突然、超能力が開花する。中学・高校でのデビューもパッとせず、味気なかった彼女の青春はこの超能力をきっかけに次第に色を帯びていき…。少しぎこちなくも周囲を巻き込み、時には能力も使いながら、やり残した青春を取り戻していく。 サイキック発動系ヒロインの能力無駄遣い微青春譚、第1巻!!
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「やっぱ普通じゃつまんねぇんだわ。」 高校3年生のミナミはある日突然、超能力が開花する。中学・高校でのデビューもパッとせず、味気なかった彼女の青春はこの超能力をきっかけに次第に色を帯びていき…。少しぎこちなくも周囲を巻き込み、時には能力も使いながら、やり残した青春を取り戻していく。 サイキック発動系ヒロインの能力無駄遣い微青春譚、第1巻!!
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「やっぱ普通じゃつまんねぇんだわ。」
主人公の名前はミナミ。高校3年生。
彼女は、ある日突然“超能力”に目覚めます。
中学・高校でのデビューもパッとせず、味気なかった青春。
そんな彼女の毎日は、サイキックの発動によって少しずつ色づき始めるのです。
少しぎこちなくも周囲を巻き込み、時には能力も使いながら、やり残した青春を取り戻していく。
これは、サイキック発動系ヒロインによる“能力無駄遣い微青春譚”!
「何者かに成りたい」──
人生で一度でも、そう思ったことはありませんか?
この問いに、真正面から向き合う少女がいます。
それが今作の主人公ミナミ。
ミナミは、一見どこにでもいるような女子高生。
ワクワクして挑んだ中学・高校でのデビューもパッとせず、人見知り故に新しい友達もできず静かに過ごす日々。
でも、心の奥ではずっと思っていたのです。
「普通じゃつまんねぇんだわ」
「何者かになりたい」
「特別になりたい」
まさに10代の衝動!!
そんな彼女が、ある日突然サイキック能力を発動させます。
それはまるで、現実逃避の延長線上にある“進化”のようなもの 。
ミナミはそれを「逃げ」ではなく「可能性」として受け止めるのです。
ミナミの現実逃避能力の高さは、教師や大人からすれば「現実を見ろ」と言いたくなるような危うさを孕んでいます。
しかし、周囲を見て空気を読み、「いい子」であろうとしてきた同級生たちからすれば、そんな穢れなき思想でいられるミナミのピュアさは、むしろ羨ましく映るのではないでしょうか。
彼女は、社会の枠組みにまだ完全には染まっていない。
だからこそ、夢を語れる。
だからこそ、無茶ができる。
そして、だからこそ、読者の心をくすぐるのです。
物語の中で、ミナミは漠然と「NYに行ってみたい」と語ります。
このセリフは、彼女の“何者かになりたい”という願望の象徴でもあります。
「NYに行きたいか」と言えば、思い出すのは『アメリカ横断ウルトラクイズ』。
当時、高校生は出場不可だったこの番組。
そう考えると、現役高校生であるミナミがNYに行きたいと言うことは、叶わない夢を語っているのでは?と勘ぐってしまいます。
そんな彼女は超能力を手に入れ、進化系高校生となります。
でも、ミナミ自身は何も変わっていない。
立場や環境が変化しても、自分の本質は変わらない。
それは、ある種の強さを必要とする生き方です。
「特別な能力があるからといって、特別な人間になれるわけじゃない」
この作品は、そんな逆説を描いているのではないでしょうか。
物語の中盤、ミナミの衝撃の過去が明かされます。
彼女は小学生の頃、一時行方不明になり、戻ってきた時にはすべての記憶を失っていたのです。
過去がないからこそ、未来に夢を見る。
記憶がないからこそ、今を全力で生きる。
ミナミの行動には、そんな切実さが込められているのです。
今作はやり残した青春を取り戻す物語です。
それは、過去の自分との対話であり、未来の自分への挑戦でもあります。
「特別でありたい」と願っても残念ながら平凡で、超能力があっても状況は変わらず…。そんな現実にぶつかりながら少しずつ前に進む。
そんなミナミの姿はどこか気恥ずかしくて、でもエモい。
そんな感情が、ページをめくるたびに胸に広がっていきます。
ミナミを取り巻くキャラクターたちも魅力的です。
彼女の突飛な行動に振り回されながらも、どこかで応援してしまう仲間たち。
彼らとの掛け合いはテンポが良く、笑いと切なさが絶妙に混ざり合っています。
この作品は、ただのSFでも、ただの青春マンガでもありません。
それは、“自分らしく生きる”ことの尊さを描いた、微青春譚なのです。
今後の展開に期待しかありません!!
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