知らない恋を綴る繭
人の「死」の描写が苦手でミステリー嫌いの文芸部員・杏蕾(あずら)は、ミステリー作家・辻子那由多に名刺を渡される。昔、学校で起きた心中事件の取材にきたという辻子先生はうさんくさくて、はじめ杏蕾は警戒していたけれど、年が離れた自分を子ども扱いしない飄々とした「大人」の先生に、強く惹かれてしまう。「小説のタイピングのお手伝いをしてくれると嬉しいな」誘われるままに、杏蕾は先生の家を訪ねるが…家の前で辻子先生が女の人とキスをしているのを見てしまい──!?
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