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森の戦士ボノロン ポラメル復刻版 【合本シリーズ】2016年

【この合本版には、『森の戦士ボノロン ポラメル復刻版』2016年2月号~12月号が収録されています。】

《2016年2月号 歌のない国の巻》
ベルル王国では、歌を歌うと、王様の命令でポロロ島に閉じ込められてしまいます。王様は娘のクララがなくなったのは歌のせいだと考え、歌をにくむようになったためです。
クララの子どもであり、王様の孫であるコラルは、じつは歌が大好き。巨木のかげで、お母さんが歌ってくれた子守歌をこっそり歌っているのでした。
ある日、コラルは町で子守歌を歌った親子をかばい、ポロロ島へつれて行かれてしまいますーー。

《2016年4月号 咲かない桜の巻》
たくさんの桜が満開の花を咲かせる山の中ーー。ひときわ大きな桜の巨木だけは、まだ花を開いていません。
その巨木の下には、ニコのお母さんのおはかがあります。ニコのお父さんは、桜の巨木に花が咲くのは、天国からお母さんがやってくるからだと信じて、毎年楽しみにしていました。
ところが、なぜか今年は咲かないのです。おち込み、体調をくずしてしまったお父さんを心配して、ニコは巨木に涙をおとします……。

《2016年6月号 テジンじいさんとゾウ》
イチジクの巨木がある村に暮らす、テジンじいさんと孫のラム。テジンじいさんは巨木の下でラムに、大切な友だちの思い出話をはじめます。
テジンじいさんは若いころ、川に取り残された小さな子ゾウを助けたことがありました。子ゾウにポーと名付け、ふたりは友だちになったのです。
ところが、ある日、村の人々が森から動物をおいだそうとしていることを知ります。テジンは、あわててポーを守ろうとするのですがーー。

《2016年8月号 ユリノキと小さな学校の巻》
山の中にぽつんと立っているユリノキの巨木。年老いたユリノキが、ある日、ひとつぶの涙を流します。
あらわれたボノロンに、ユリノキは、かつてここにあった小さな学校と、ひとりの先生の話をはじめます。ユリノキを植えてくれ、いつも話しかけてくれた先生。そんな先生が、最後に言っていた願いを、自分が枯れてしまう前に、かなえたいと言うのですーー。

《2016年10月号 にじのかけ橋の巻》
ミモとお母さんは、カエデの巨木のある丘が大好き。そこからは、ときどききれいな虹が見えるのです。けれども、お母さんは病気で目を悪くしています。もうすぐ、光を失ってしまうかもしれません。ミモは、お母さんが大好きな虹をどうしても見せたいとボノロンに願いました。
ボノロンは、ある方法で虹をつくろうとしますがが、それにはちょっと覚悟が必要でーー?

《2016年12月号 ラドロの涙の巻》
あるさむい冬の日、ボロボロのマントに身をつつんだ、ラドロという男がモミの巨木の下にやってきました。ラドロは、ぬすみをはたらいた罪で、長い間ろうやにいれられていたのです。
ラドロの涙であらわれたボノロンは、願いをひとつかなえると伝えますが、ラドロは自分の代わりに、奥さんと子どもの願いをかなえてあげてほしいと言います。ボノロンはその願いを知るために、ラドロにある魔法をかけます。

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  • 【この合本版には、『森の戦士ボノロン ポラメル復刻版』2005年6月号~12月号が収録されています。】 《2005年6月号 よっぱらいのゴンの巻》 のら犬のゴンは、朝からお酒を飲んでよっています。村人たちの台所からお酒をぬすんでいたので、いためつけられ、体はきずだらけです。 でも、ゴンにはお酒を飲まなければならない理由がありました。イチョウの巨木だけが、その理由を知っていました。 「もうこれいじょうお酒をのんだら、オイラは死ぬ」。ゴンの目から涙がこぼれおちた時――。目の前にボノロンがあらわれます。 《2005年8月号 カミナリ赤ちゃんの巻》 ある村に、子宝ケヤキとよばれる巨木がありました。この木にお祈りすると、子をさずかると信じられていたのです。 子宝ケヤキに毎日お祈りに来ていた村の夫婦、サヤとモイは、ある日そこでとってもかわいい赤ちゃんを見つけます。ふたりは、赤ちゃんをサモと名づけ、大切に家に連れて帰りました。 サモの泣き声はゴロゴロギャーン! とまるでカミナリのようです。実は、サモはカミナリ様の子どもだったのですーー。 《2005年10月号 約束のゆびきりの巻》 とてもやせている女の子ベジは、ヤサイが大きらい。 好きなものしか食べないので、お父さんとお母さんはこまりはてていました。 ある日、ベジは病気になってしまいました。 村の役人たちは、病気がうつったら大変だと、ベジを死神の森に連れて行ってしまいます。 スギの巨木の下に置いていかれたベジは、悲しくて涙を流します。すると、ボノロンがあらわれ、ある約束をすれば家に帰してくれると言います。 《2005年12月号 雪ホタルの巻》 大きなモミの木の下で、旅人のすがたをした石像がポトリと涙を流しました。 その石像は、魔法使いに石にされてしまった人間、ポテです。魔法使いはポテが持っていた「雪ホタル」が欲しくて、ポテを石像にしてしまったのです。「雪ホタル」はポテの息子アポルへの誕生日の贈り物でした。 ポテが流した涙はモミの木の枝を伝わり、ボノロンがあらわれました。ボノロンはポテを連れて魔法使いのもとへと向かいますーー。
  • 【この合本版には、『森の戦士ボノロン ポラメル復刻版』2006年2月号~12月号が収録されています。】 《2006年2月号 命の光の巻》 少女のピーチャは病気で足が弱く、ひとりで歩くことができません。そんなピーチャにはじめてできた友だちは、窓辺にやってきた白いチョウチョでした。 チョウチョと会えるのが毎日楽しみで、ピーチャはすっかり元気になりました。けれども、チョウチョの命は短く、その生はまもなく終わります。ひとりぼっちになってしまうピーチャを思って、チョウチョは涙を流します。その涙はヒノキの巨木の根元に落ち、ボノロンがあらわれます。 《2006年4月号 勇気の石の巻》 ある国にとってもおくびょうな王子様、カルカがいました。カルカのお父さんは「かたあしの王」とよばれる、りっぱな王様です。ところが突然、王様は病気でなくなってしまいます。 次の王様になるのはカルカですが、王様になるのがこわいと巨木の下で涙を流しました。カルカはあらわれたボノロンといっしょに、人を食べるおおかみがいるという、神のすむ山に向かうことになり……。 《2006年6月号 幸せのタネの巻》 ヤマンは、たくさんの発明をした、とってもえらい科学者。でも年老いたヤマンにはどうしても発明できなかったものがありました。それは時を旅する乗り物。 なぜなら、死んだお母さんにどうしても伝えたい言葉があったのです。ヤマンは菩提樹の下でポトリと涙を流しました。 あらわれたボノロンは、“時の年輪”を使ってヤマンを過去に連れて行きます。そこでふたりは、お母さんに反抗する若いヤマンに出会います。 《2006年8月号 帰ってきたやさしさの巻》 マングローブの森に住む少年パナルは、船ででかけたまま戻らないお父さんを待っていました。 ある日、大きなクジラが森に迷い込んで来ました。マングローブの森がある海はとても浅いので、潮が引けばクジラは死んでしまいます。パナルはクジラに海に戻るように言いますが、クジラはなぜかそこを動きません。 すると、ボノロンがあらわれ、願いをひとつかなえてくれると言います。お父さんに帰ってきてほしいパナルの願いは……。 《2006年10月号 友だちの巻》 車にひかれそうな子犬を助けようとして、傷だらけになってしまったのら犬のゴン。今にも死にそうなゴンは、最後にもう一度、やさしかったボノロンに会いたいと涙を流して願います。 やってきたボノロンは、ゴンの傷を治すためタスムンの森へ連れて行くことにしました。しかし、タスムンの森にはタスムン族以外のものは入れません。ボノロンはそのおきてをやぶってでも、ゴンを助けたいと願います。 《2006年12月号 「ありがとう」をさがして…の巻》 村で一番のお金持ちの子ラデル。なんでも「きらいきらい!」というラデルには、友だちがひとりもいません。でも、ラデルにはその理由がわかりません。 ラデルは、自分の誕生日に、ごちそうとプレゼントをそろえて、村の子どもたちをしょうたいしました。でも、だれもやって来ません。ラデルは悲しくて、カシの巨木の下で涙を流しました。すると、ボノロンとゴンがあらわれて、誕生日を祝ってくれると言うのですが……。
  • 【この合本版には、『森の戦士ボノロン ポラメル復刻版』2007年2月号~12月号が収録されています。】 《2007年2月号 ママの宝ものの巻》 ママとふたりで暮らす女の子リリーは、ママが大きらい。 いつも言われていやなのは、朝早く起きること、お手伝いをすること。こしが曲がったおばあちゃんのような見た目も好きになれません。 ある日、クスノキの根もとでねころんでいると、リリーの前にボノロンがあらわれ、願いをかなえてくれると言います。リリーが「大人になって自由になりたい!」とボノロンにお願いをすると……。 《2007年4月号 きょうだいっていいなの巻》 山に暮らす兄妹のクウとマヤ。両親は忙しく、マヤの面倒を見るのはいつもお兄さんのクウの役目です。クウはお母さんのとなりで眠ることも、友だちと遊ぶこともがまんしていました。 ある日、マヤのわがままにがまんできなくなったクウを、お父さんはやさしく抱きしめ甘えさせてくれました。ところが雪の日、お父さんが山でなだれに巻き込まれたと知らせがはいります。クウは、お父さんを助けてほしいと村の守り神の巨木に祈ります。 《2007年6月号 ガミバアのさくらの巻》 いつも村人をしかる、ガミバアとよばれるおばあさんがいました。ある日、村の子どもリルクが川に帽子をなげすてているのをガミバアは見つけます。リルクは、気に入らない帽子をすてれば新しいものを買ってもらえると考えていたのです。 ガミバアはリルクをきつくしかりますが、家に帰ったリルクは、悪いことをしていないのにガミバアに怒られたとお母さんにうそをつきます。リルクのお母さんがガミバアにもんくを言いに行くと……。 《2007年8月号 ゴンがもらった「ありがとう」の巻》 ある村に、目の悪いおばあさんと一羽のオウムが暮らしていました。おばあさんのたったひとつのなぐさめは、オウムの「カアサン、ハラヘッタ」という口ぐせ。これは、戦場へ行った息子のタラの口ぐせだったのです。 おばあさんの命が短いことを知ったオウムは、一目タラに会わせてあげたいと涙を流します。けれども、タラは戦場で命を落としていたため、ボノロンは困ります。するとゴンが、タラの声まねをすることを思いつき……。 《2007年10月号 本当の気持ちを伝えるためにの巻》 あるところに、“マスクの町”がありました。一年中けむりをふき上げる山が近くにあるので、人々はみな、マスクをして暮らしているのです。この町に引っ越してきたばかりの女の子ルシアは、友だちになりたかった男の子ユンとケンカをしてしまい、巨木に涙を落としました。あらわれたボノロンに、ルシアはこの町の人はみんないつも不機嫌だと語ります。ボノロンは、ルシアにあるおまじないをかけました。 《2007年12月号 いちばんうれしいプレゼントの巻》 明日は村のお祭りです。この村では、自分のお母さんにプレゼントをするしきたりがありました。 幼いテンテンもお母さんになにか贈りたいと思いますが、テンテンの家はまずしく、おこづかいをもらうことも、ためることもできませんでした。なにもプレゼントできないと涙をこぼしたテンテン。あらわれたボノロンは、お母さんをよく見ていれば、一番よろこぶものがわかると伝えます。
  • 【この合本版には、『森の戦士ボノロン ポラメル復刻版』2008年2月号~12月号が収録されています。】 《2008年2月号 にじの宝ものの巻》 生まれつき病気のラルは、ベッドから見える窓の外の景色しか知りません。その中で一番好きなのは、美しいにじの景色でした。いつかにじをすべり台にして遊んでみたいと夢見ています。にじの話をする時、ラルの目はキラキラと輝き、少しだけ元気になるのです。けれども、ラルの病気は重くなるばかり。もう二度とにじを見られないかもしれません。ラルのお父さんとお母さんは庭の木の下で悲しみの涙を流しますーー。 《2008年4月号 ジンタのぼうしの巻》 小さな海辺の村にある松の巨木の下に、おばあさんのジンタが腰かけています。ジンタはもうすぐ寿命をむかえようとしています。夕日を見ながら、立派な漁師だったお父さんとの約束を思い出します。それは、お父さんの”誇り”になるような娘になること。その後、お父さんは海で命を落としてしまいます。はたして自分はこの約束を守れたのだろうか……。形見の帽子を手に、ジンタは涙を流しますーー。 《2008年6月号 ぼくはぼくの巻》 いじめられっ子のヤンタンは、心やさしい男の子。地面のアリを踏まないように守り、自分の血を吸う蚊もたたかずに見守るのです。そんなヤンタンを村の子どもたちは変だと言い、だれも友だちになろうとしませんでした。ヤンタンは悲しくて、ただ命あるものを守りたいだけなのにと、巨木に涙を落とします。ボノロンは、ヤンタンと似た少年を見たことがあると言います。それは、このあたりで一番えらい老師様のことでした。 《2008年8月号 ないしょの夢の巻》 ふたごの兄弟ハルとパルは、なくなったお父さんのガイロのことを話していました。自分たちを立派に育ててくれたお父さんの夢はなんだったのだろう? 今ならお父さんの夢をかなえてあげられたのにと、巨木に涙を落としました。あらわれたボノロンは、“時の年輪”を使って過去へふたりを連れて行きます。そこには、汗を流しながら荷車でスイカを運ぶ両親の姿が。ハルとパルは、手伝いながら両親と話をするのでした。 《2008年10月号 まぬけ杉の巻》 ある村に、タンという男の子がいました。タンのお母さんは仕事中も食事中も、いつもいねむりばかりしています。学校で先生にほめられた絵を見せてもいねむり。タンの大好物のオムレツも、いねむりして焦がしてしまいました。とうとうタンは泣き出し、お母さんなんて大きらい! と家をとび出し、“まぬけ杉”に涙を落としました。あらわれたボノロンは、その木がお母さんのいねむりの原因を知っていると言います。 《2008年12月号 ユリシアの青い涙の巻》 青い羽を持つ美しい妖精が、巨木に涙を落としました。妖精の住む森が、昆虫かいじゅうゲズラに荒らされてしまったからです。涙の願いを聞いたボノロンも、なぜか悲しい顔をしています。 実はこの妖精は、かつてボノロンと同じタスムン族の女の子だったユリシアでした。ボノロンとユリシアは一番の仲良しでしたが、ユリシアは病気でなくなり、妖精に姿を変えました。その時に、タスムン族の頃の記憶をなくしてしまっていたのです。
  • 【この合本版には、『森の戦士ボノロン ポラメル復刻版』2009年2月号~12月号が収録されています。】 《2009年2月号 涙のちかいの巻》 妖精ユリシアのすむ森に遊びにやってきたボノロンとゴン。ボノロンは、ユリシアを見ると悲しくなると言います。そんな時は、ポケットに入れている青く美しい宝石を見つめます。そうすると、悲しみが消え、勇気がわいてくるのです。ボノロンはゴンに、この宝石の話をはじめました。それは、まだボノロンが小さかった頃のこと。よく泣く子だったボノロンをいつもなぐさめてくれたのは、同じタスムン族のユリシアでしたーー。 《2009年4月号 勝ったのはだれ?の巻》 フェネック王国の王様の座をかけて、フェネック3兄弟はかけっこをすることになりました。勝った者は次の王様になり、ビリになった者は国を追い出されてしまいます。一番小さい末っ子のショーンは、お兄さんたちに負けるのはわかっていました。ショーンがバオバブの木の下で涙を流すと、ボノロンとゴンがあらわれて、願いごとを聞きます。するとショーンは意外な願いごとを口にしますーー。 《2009年6月号 ゴミだらけの湖の巻》 ネグセドリのグウは、毎年訪れる湖が汚くなっているのを悲しんでいました。ゴミでいっぱいになった湖は、エサもなくなり、もう来年は来られません。たくさんの思い出がつまった湖なのに……。グウの涙はカウリの巨木を伝ってボノロンに届きます。ボノロンもゴミだらけの湖を見てびっくり。湖をきれいにするために、ボノロンたちはあるところへ出かけていき……。 《2009年8月号 君を待ちつづけて…の巻》 巨木のかげでお昼寝をしていたボノロンたち。晴れているのに、ふしぎと水のしずくが落ちてきます。なんとそれは木が流した涙でした。イヌカツラと呼ばれるその巨木には、飼い主のテオを待ちつづけて命を落とした犬のミックのたましいがやどっていました。木になってもまだ帰りを待つ、けなげなミックに心を打たれたボノロンは、あることを思いつきます……。 《2009年10月号 うその手紙の巻》 パコはママのことが大好き。けれども、そんな大好きなママが隠れて泣いていることを知ります。きっと、パパが帰って来ないからだ! と考えたパコは、ボノロンにママを元気にするためのお願いをします。それは、「うその手紙」を書いてはげますこと。うそはいけないのではと、ボノロンたちは心配します。はたして、パコのママは喜んでくれるのでしょうか……? 《2009年12月号 三日月の歌の巻》 赤い羽根の小鳥ピオは、飼い主のアンのまくらもとで毎日歌っています。病気のため、一日中ベッドの中で過ごすアンにとって、ピオの歌は苦しみを忘れられるすてきな薬だったのです。 ところが、ある日突然ピオは歌えなくなり、家を追い出されてしまいます。 巨木の下で涙を流すピオの前にボノロンがあらわれます。大好きなアンのために、ピオは何をお願いするのでしょうか……。
  • 【この合本版には、『森の戦士ボノロン ポラメル復刻版』2010年2月号~12月号が収録されています。】 《2010年2月号 すれちがいの言葉の巻》 深い森の巨木の枝の上で、九官鳥のキューが泣いています。キューは、人のことばを覚えてまねるのが得意です。遠くはなれて暮らしている恋人同士のコロロとスララは、キューを介して、メッセージをおたがいに届けあっていました。ところがある日、コロロはスララのことばを勘違いしてしまい、ふたりは、はなればなれになってしまったのです。キューの涙であらわれたボノロンは、巨木をつうじて、コロロのゆくえをさがします。 《2010年4月号 おじいさんのリンゴの巻》 とても寒い北国の小さな村に、大きなリンゴの木がありました。世話をしているのは村の老人アプル。 けれども、このリンゴの木には花が咲かず、実を結ぶことはありません。 村人たちはくすりを使うことをすすめますが、アプルはかつてタネを渡してくれた旅人のことばを信じてことわり続けます。 しかし、いつになっても花は咲きません。 不安をおぼえたアプルは、リンゴの木に涙をおとしました……。 《2010年6月号 かめのこ島の巻》 ウミガメのター坊は、ひさしぶりにふるさとの「かめのこ島」に帰ってきました。ところが、美しかった島からは森がなくなり、枯れた巨木がポツンと残っているだけでした。 悲しくなったター坊は、島をもとに戻そうと木のタネを植えはじめますが、なかなかうまくいきません。 ター坊の流した涙で現れたボノロンは、島をもとの姿に戻す方法を知っています。けれども、それにはとてもつらい決断が必要でした……。 《2010年8月号 うその国の巻》 いたずら好きで、うそばかりついてみんなを困らせている少年、テラ。 ある日、お母さんが大事に育てていたサルスベリの木を折ってしまったテラは、のら犬のしわざだとうそをついて逃げ出します。 やがて、出会ったボノロンに、「うそをついてもおこられない国があったらなあ」と話すテラ。 ボノロンはそんなテラを「うその国」につれて行くと言います。その国ではなんと、うそをついたらほめられるというのです。 《2010年10月号 大工のモックの巻》 ケヤキの巨木がある村に暮らす、モックとお父さん。お父さんは、木で何でもつくれる、村一番の大工さんです。お父さんのような大工を目指すモックに、お父さんは仕事の心得を伝えていました。 ところが、そんなお父さんが病気でなくなります。大工の仕事をついだモック。けれども、村には石や鉄でできた家がたちはじめました。やがて村には木をそまつに扱う人が増えていき……。 《2010年12月号 おち葉の思い出の巻》 森の中に、サクサクの家と呼ばれる古い家がありました。この家に住むマーサは親のいない子どもたちを集めていっしょに暮らしていましたが、ある時、重い病気にかかってしまいます。 子どもたちはマーサの病気をなおしてほしいと願いますが、ボノロンには病気をなおすことはできません。すると、寝ているマーサから「ごめんね」という声がしました。ボノロンたちは、マーサの夢をのぞいてみることにしました……。
  • 【この合本版には、『森の戦士ボノロン ポラメル復刻版』2011年2月号~12月号が収録されています。】 《2011年2月号 雪の日の友だちの巻》 「さかみち村」と呼ばれる坂道だらけの村に、ギルというらんぼうな男の子がいました。いつもひとりぼっちのギルは、自分と同じようにポツンと立つブナの巨木を訪れては、からだをぶつけて力くらべをしています。 ある日、巨木の葉っぱから涙のような水てきがおちます。けれども、あらわれたボノロンはギルのうしろすがたをじっと見つめるだけでした。 次の日、ギルの前に見たことのない男の子があらわれます……。 《2011年4月号 3匹の音楽隊の巻》 山のおくにある大きな森に、ヤマザクラの巨木がありました。その根もとでは、ウサギのピートとタヌキのダニー、キツネのコックスが毎日のように演奏しています。3匹は森の人気者なのです。 ある日、王様が3匹をお城に呼び、ずっと眠ったままのお姫様を目覚めさせてほしいと願います。しかし、3匹が演奏をしてもお姫様は眠ったまま。 その帰り道、ダニ―とコックスがケンカになり、ピートの大事なフルートが壊れてしまい……。 《2011年6月号 ビーバーのボニーの巻》 ポプラの巨木のまわりを流れる、きよらかな川。その川には、ビーバーのボニーが川の水をせき止めて作ったプールがありました。 リスのスックはボニーといっしょに、そのプールで森の仲間たちとあそぶのが大好き。ところがある日、木をかじり倒してしまったボニーを、仲間のリスたちが森から追い出してしまいました。 本当はボニーが心やさしいことを知っているスックは、ポプラの巨木の下で涙をおとします……。 《2011年8月号 ゆうびんはいたつのアルトの巻》 ゆうびんはいたつのお手伝いをしているアルト。はいたつが終わると、山の上のおばあさんのところに行きます。届ける手紙はないけれども、ひとりで暮らすおばあさんのために、肩をもんであげたり、楽しいお話をしてあげたりするのです。 もうすぐ村は、家族が集まる年に一度の村まつり。けれども、おばあさんの息子のカイからは手紙は届きません。アルトは村の巨木に、村まつりの日におばあさんとカイを会わせてほしいとお願いをしますーー。 《2011年10月号 ユアとまよいのどうくつの巻》 エノキの巨木のある山のふもとに住む女の子、ユア。 小さい頃に病気がちだったユアは、今もずっと両親のすねをかじりながら暮らしています。お手伝いをたのまれても、「わたしはからだが弱いから」と何もしません。 ある日、両親が「まよいのどうくつ」に入ったきり、帰ってこなくなりました。そこには、こわいかいぶつがいると言い伝えられています。 巨木の前で泣きつづけるユアの前に、ボノロンがあらわれます。 《2011年12月号 トトの橋の巻》 深く長い谷をはさんで、トンガリ村とマンマル村という村がありました。ふたつの村をつなぐのは、2本のセコイアの巨木を使ってかけられたつり橋だけ。 トンガリ村に暮らすトトは、毎日この橋を渡ります。病気のお母さんのために、マンマル村の草原にしかない薬草を取りに行くのです。 ところがある日、それぞれの村の村長がケンカをして、橋をおとしてしまいました。困りはてたトトは、大つぶの涙を流しますーー。
  • 【この合本版には、『森の戦士ボノロン ポラメル復刻版』2012年2月号~12月号が収録されています。】 《2012年2月号 ジャングルのきょうだいの巻》 密林におおわれた国に、カポックの巨木がありました。 巨木のそばに住む兄弟、ジルクとポルタは、おたがいのことをうらやましがっては、いつもケンカばかりしています。 そんなふたりの前に、ある日、いたずら魔女のチューマがあらわれ、ふたりの姿を入れかえてしまいます。兄と弟の役わりが逆になって大喜びのふたりは、思うぞんぶん、その姿を楽しみます。ところが、そこへ大きなたつまきがやってきて……。 《2012年4月号 ツバメのピーチの巻》 シナノキの巨木がある小さな村。ケンは窓の外で寒さにふるえるツバメの子を見つけます。友だちのいなかったケンは、ひとりぼっちのツバメにピーチと名付け、友だちになりました。 ある日、ケンは熱を出して寝こんでしまいます。けれども次の日、なんとピーチがカミナリ山から薬草を持ってきてくれたのです。ケンの熱は下がり、すっかり良くなりました。一方、ピーチは傷だらけに……。今度はケンが、ピーチを助けようとしますがーー。 《2012年6月号 グリフとアカマツの森の巻》 今にもたおれてしまいそうなアカマツの巨木がありました。その木はぶきみで、近づく人はいません。そこに、ロッティという少年がやってきました。ロッティは死んだグリフじいさんに、この巨木をだいじにしてほしいと言われていたのです。 巨木の下でロッティはふしぎな夢をみました。それは、子どもの頃のグリフじいさんの夢です。あたりは砂漠。水がのみたいと苦しんでいます。いったい、何があったのでしょうか……? 《2012年8月号 パンノキの木登りの巻》 大きなパンノキがそびえる南の島。男の子のスロは、お父さんが取ってくるパンノキの実が大好きでした。 ある日、お父さんは巨木の前にスロを連れて行き、登って実を取ってくるように言いました。登れるまでは家に入れないというのです。でもスロは高いところが大の苦手。一番低い枝までしか登れませんでした。その日から、お父さんとギクシャクしてしまうスロ。ところが、実はお父さんにはあるひみつがあって……。 《2012年10月号 とおせんぼの木の巻》 ロビはとてもわんぱくな男の子。学校でもろうかを走るなど、きまりを守りません。 そんなロビの学校で、ある日、山登りきょうそうが行われました。山のふもとには、ゴールまで近道できる道がありますが、そこは決して通ってはいけないと、校長先生からきつく言われていました。そこには道をふさぐように、『とおせんぼの木』が立っています。 けれども、わんぱくなロビは、1等賞になりたくてその道をとおってしまい……。 《2012年12月号 マルロの木の実ひろい》 お母さんとふたり暮らしのマルロは、毎日お手伝いをお願いされています。友だちに誘われても、お手伝いがあるので遊びに行けません。 ある日、木の実を集めてきてほしいと頼まれたマルロは、とうとういやになって、ムクノキの巨木の下でカゴを投げ出してしまいます。するとそこに、ボノロンとゴン、そしてマルロと同じくらいの年のふしぎな女の子ピピがあらわれます。ピピは、木の実ひろいきょうそうをしようとマルロに言います。
  • 【この合本版には、『森の戦士ボノロン ポラメル復刻版』2013年2月号~12月号が収録されています。】 《2013年2月号 ほんとうの心の巻》 お父さんとお母さんをなくした兄弟、ティオとラギは、パン屋さんで働きながらくらしていました。 パン屋のおじいさんも、ふたりをとてもかわいがってくれます。仕事は大変だけれども、楽しい毎日が続いていたある日のこと。お兄さんのラギが、満月の夜をさかいに、仕事をティオに押し付け、いじわるをするようになってしまったのです。ティオは、急に変わってしまったラギのほんとうの心が知りたいと、巨木の下で涙を流しますーー。 《2013年4月号 森のにんぎょうげきの巻》 新しいおもちゃがほしくてたまらない男の子、ニコ。 お母さんにねだっても、「木のにんぎょうがあるでしょう!」と言われてなかなか買ってもらえません。ニコは、おもちゃ欲しさに古い木のにんぎょうを森にすててしまいました。するとその夜、犬のゴンがあらわれて、「森のにんぎょうげき」にニコを誘い出します。タモの巨木のステージには、だれが出てくるのでしょうかーー? 《2013年6月号 きかいだらけのメカン王国の巻》 あるところに、メカン王国という、きかいだらけの国がありました。 王様のブリキンは、楽チンが大好き。なんでもきかいやロボットにたよって、楽チンなくらしをしています。ところがある時、国中で子どもたちのせきがとまらなくなる病がはやります。ブリキンの息子のエレキン王子は、王様に工場からの煙をとめるようお願いします。しかし、王様は耳をかさず、国にたった1本だけ残されたホオノキの巨木まで切ろうとします……。 《2013年8月号 飛べないモモンガの巻》 ハルニレの巨木の下で、モモンガのララが泣いています。 ララのお母さんが、病気にかかってしまったのです。ララはお母さんを元気づけるために、空を飛んで、お母さんが大好きなお星様を取ってこようと思いつきますが、まだ幼いララは、空を飛ぶことができないのでした。 ララの涙であらわれたボノロンは、ララを手に乗せて夜空へとまいあがります。はたして、お星様を手に入れることはできるのでしょうかーー。 《2013年10月号 木の実の首かざりの巻》 ピルル村という、一年中つめたいこがらしのふく村がありました。 野菜も育たない村なので、人々はどんどん村をはなれていきます。でも村の若者ジノは、たったひとりになっても村をはなれようとはしませんでした。ミズナラの巨木の下で、古い木の実の首かざりを手に、涙をこぼすジノ。この首かざりには、ジノが村をはなれられない、ある理由がかくされていたのです……。 《2013年12月号 おばあちゃんのプレゼントの巻》 うさぎのロミーはおばあちゃんとふたりぐらし。ひっこみじあんで友だちも少なく、家の外に出ようとしません。 やがて、おばあさんは年をとり、なくなってしまいます。巨木に涙をおとしたロミーの前に、ボノロンがあらわれます。ボノロンは、おばあちゃんからプレゼントをあずかっていると伝えますが、なんと、いたずらモグラがプレゼントをうばって逃げてしまいます。ロミーは大いそぎでプレゼントをおいかけますが……?
  • 【この合本版には、『森の戦士ボノロン ポラメル復刻版』2014年2月号~12月号が収録されています。】 《2014年2月号 こころのスープの巻》 いつもおいしそうなにおいがする大きなおやしきに住んでいる、大金もちのロット。世界中から腕のいいコックをあつめていますが、ロットは一度もおいしいと思ったことがありません。 ある日、イチイの巨木の下に、おいしいそうなスープがたっぷり入った、プールのように大きななべがあらわれます。村人たちは喜んでスープを分けあいますが、ロットはやっぱりおいしくないと言います。すると、木のかげからボノロンがあらわれて……。 《2014年4月号 ふたりの家出の巻》 ルルは、よくものをなくす女の子。今日も、お気に入りのボウシをなくして朝から大さわぎです。 「お母さんがおそうじした時にさわったのよ!」と言って、ルルは自分で探さずに、いつもお母さんのせいにばかりしています。お母さんは、人のせいにしてはいけないと伝えますが、反発したルルは家を出てしまいます。あてもなく森をさまよったルルは、道にまよい、コブシの巨木の下でボノロンに出会います……。 《2014年6月号 砂漠に咲く花の巻》 カラカラにかわいた砂漠のまん中に、今にもかれそうなアカシアの巨木がありました。その下には、小さな村があり、年老いたムルガがたったひとりで住んでいます。ムルガは残されたわずかな水を巨木にも分けてあげていました。 ある夜……。巨木がヒューヒューと泣いています。かわいた枝からやっと出た涙で、ボノロンを呼びました。巨木はあらわれたボノロンに、友であるムルガの願いをかなえてくれるよう頼みますーー。 《2014年8月号 かいぞくバラックの涙の巻》 世界中の海をあばれまわる「かいぞく」バラックの船。 船員の少年マリノは、いつもバラックから仕事を言いつけられ、失敗しては、バラックにおこられています。 そんなマリノの心のよりどころは、お母さんの形見のペンダント。けれども、めそめそしているマリノをまたバラックはしかりつけます。そしてマリノが15才になった日。バラックはついにマリノを船からおろしてしまいますーー。 《2014年10月号 ジルばあさんの柿の木の巻》 海につづく、広いあれ地のがけのふち。柿の巨木の下の小さな家に、ジルばあさんが住んでいました。そこへ、町一番の大金持ちのアールがやってきて、別荘をたてるために、ここを買いたいと言います。お金でなんでも解決しようとするアールに、ジルばあさんは「大切なことをわすれたようじゃ」と伝えます。 冬になり、ジルばあさんはなくなってしまいます。柿の木を切り倒そうとするアールの前に、ボノロンがあらわれます。 《2014年12月号 お父さんのお弁当の巻》 やせた男の子シューは、数年前にお母さんをなくしてお父さんとふたり暮らし。いつもおこっている、きびしいお父さんのことをシューは大きらいです。シューは、おいしくないお父さんのお弁当を、巨木の下にすてていました。最近では、そのお弁当を目当てに一匹ののら犬がやってくるようになりました。 ある日、そののら犬、ゴンが人間のことばをしゃべりだします…。
  • 【この合本版には、『森の戦士ボノロン ポラメル復刻版』2015年2月号~12月号が収録されています。】 《2015年2月号 さいごのおきゃくさんの巻》 ケルルのお店はいつもおきゃくさんでいっぱい。ケルルのつくるとてもおいしいキノコ料理は、王様もやってくるほどの味でした。 ケルルも年をとり、お店をしめることにしました。ケルルは、店のうらにある小さなおはかの前で涙をこぼします。 「一度だけでいい。この店で母さんにボクの料理を食べてもらいたかった」。 そして、さいごの日。店をしめたケルルの前に、ひとりのお客さんがあらわれます。 《2015年4月号 ファビオのバイオリンの巻》 いつかおおぜいの人に、自分のバイオリンの演奏を楽しんでもらいたいと夢見る少年ファビオ。海の見える丘にある、カエデの巨木に空いた穴で見つけたボロボロのバイオリンで、毎日練習しています。けれども、漁師のお父さんには、ファビオは自分の夢を言えません。 ある日ファビオは、夢をかなえたいとバイオリンひとつ持って家を飛びだします。それから、いろんな町を旅しますが、苦しい生活の中、ついにバイオリンが壊れてしまいますーー。 《2015年6月号 言えなかったありがとうの巻》 カラマツの根もとの家に、ラーナと娘のルオ、ラーナのお母さんのマニの3人が住んでいました。ラーナはひっしにはたらいていますが、生活は苦しく、よゆうがありません。 ある日、かわいいにんぎょうを欲しがるルオに、手作りのにんぎょうをプレゼントします。けれども、ルオはこんなのいやだと放り投げてしまいます。そんなルオを、ラーナはしかることができません。なぜなら、それは幼い時、自分が母のマニにしてしまったことだったからですーー。 《2015年8月号 絵かきのボッセの巻》 ボッセは小さなころから絵が得意。村の皆がお金を出しあって絵の学校に通わせてくれたおかげで、りっぱな絵かきになることができました。ところが、ひさしぶりに村に帰ってきたボッセはびっくり。美しいカヤの森に囲まれた村からは木々がなくなり、人も離れ、さみしい村になっていたのです。 ポッセの涙であらわれたボノロンに、自分が絵に描いたむかしの村のすがたが戻ることを願いますーー。 《2015年10月号 オオカミとひな鳥の巻》 ザギルというらんぼう者できらわれ者のオオカミがいました。ある日、空からおちてきたたまごを受け止めます。すると、中から小さなひな鳥がかえり、ザギルを「お父さん」と呼び、親だと思い込んでしまいました。ひな鳥にググと名付け、もっと太らせてから食べようと考えるザギル。しかし、ふたりはいっしょに過ごすうちになかよくなっていきます。 そこへ、たまごをおとしたググの親の願いをかなえるために、ボノロンがやってきます。 《2015年12月号 よわむしジャーノの巻》 ポプラの巨木のある村になかよしの姉弟がいました。弟は気がよわくてよく泣くジャーノ。お姉さんは心やさしいリーザです。 ジャーノはいじめっこたちに追いかけられても、立ち向かわずに、にげてばかり。そんな時、助けてくれるのはいつもリーザでした。 ところがある日、リーザがとなりの国にはたらきに行くことになってしまいます。 自分がいなくなったあとのジャーノのことを心配したリーザが、巨木に涙をおとすとーー。
  • 【この合本版には、『森の戦士ボノロン ポラメル復刻版』2016年2月号~12月号が収録されています。】 《2016年2月号 歌のない国の巻》 ベルル王国では、歌を歌うと、王様の命令でポロロ島に閉じ込められてしまいます。王様は娘のクララがなくなったのは歌のせいだと考え、歌をにくむようになったためです。 クララの子どもであり、王様の孫であるコラルは、じつは歌が大好き。巨木のかげで、お母さんが歌ってくれた子守歌をこっそり歌っているのでした。 ある日、コラルは町で子守歌を歌った親子をかばい、ポロロ島へつれて行かれてしまいますーー。 《2016年4月号 咲かない桜の巻》 たくさんの桜が満開の花を咲かせる山の中ーー。ひときわ大きな桜の巨木だけは、まだ花を開いていません。 その巨木の下には、ニコのお母さんのおはかがあります。ニコのお父さんは、桜の巨木に花が咲くのは、天国からお母さんがやってくるからだと信じて、毎年楽しみにしていました。 ところが、なぜか今年は咲かないのです。おち込み、体調をくずしてしまったお父さんを心配して、ニコは巨木に涙をおとします……。 《2016年6月号 テジンじいさんとゾウ》 イチジクの巨木がある村に暮らす、テジンじいさんと孫のラム。テジンじいさんは巨木の下でラムに、大切な友だちの思い出話をはじめます。 テジンじいさんは若いころ、川に取り残された小さな子ゾウを助けたことがありました。子ゾウにポーと名付け、ふたりは友だちになったのです。 ところが、ある日、村の人々が森から動物をおいだそうとしていることを知ります。テジンは、あわててポーを守ろうとするのですがーー。 《2016年8月号 ユリノキと小さな学校の巻》 山の中にぽつんと立っているユリノキの巨木。年老いたユリノキが、ある日、ひとつぶの涙を流します。 あらわれたボノロンに、ユリノキは、かつてここにあった小さな学校と、ひとりの先生の話をはじめます。ユリノキを植えてくれ、いつも話しかけてくれた先生。そんな先生が、最後に言っていた願いを、自分が枯れてしまう前に、かなえたいと言うのですーー。 《2016年10月号 にじのかけ橋の巻》 ミモとお母さんは、カエデの巨木のある丘が大好き。そこからは、ときどききれいな虹が見えるのです。けれども、お母さんは病気で目を悪くしています。もうすぐ、光を失ってしまうかもしれません。ミモは、お母さんが大好きな虹をどうしても見せたいとボノロンに願いました。 ボノロンは、ある方法で虹をつくろうとしますがが、それにはちょっと覚悟が必要でーー? 《2016年12月号 ラドロの涙の巻》 あるさむい冬の日、ボロボロのマントに身をつつんだ、ラドロという男がモミの巨木の下にやってきました。ラドロは、ぬすみをはたらいた罪で、長い間ろうやにいれられていたのです。 ラドロの涙であらわれたボノロンは、願いをひとつかなえると伝えますが、ラドロは自分の代わりに、奥さんと子どもの願いをかなえてあげてほしいと言います。ボノロンはその願いを知るために、ラドロにある魔法をかけます。
  • 【この合本版には、『森の戦士ボノロン ポラメル復刻版』2017年2月号~12月号が収録されています。】 《2017年2月号 ラニの青いかさの巻》 大きなフタバガキのある森に、一年中雨がやまない村がありました。この村の住人はみんなお気に入りのかさをもっていて、子どもたちのかさは母親が作って贈るのが村のしきたりでした。 その中に、雨が大きらいなラニという女の子がいました。ラニがなくなったお母さんからもらったかさは、なんのかざりもない青一色のかさ。他の子からはからかわれています。ある日、ラニはそのかさを森にすててしまいーー。 《2017年4月号 リヨばぁからの手紙の巻》 モクレンの巨木の下にある小さな家。そこではリヨばあと呼ばれるおばあさんが、身よりのない子どもたちを育てていました。その家で育ち、今ははなれた農場ではたらく青年トノイ。そのもとには、リヨばぁから毎年、誕生日に手紙が届きます。「かぜをひいていませんか」「みんなと仲よくしていますか」ーー。 いつまでも子ども扱いして、と思うトノイですが、久しぶりに帰ったリヨばぁの家で、ボノロンから驚きの事実を知らされます。 《2017年6月号 ポプラの木ぐつの巻》 ポプラの巨木の下に、人気の木ぐつ屋さんがありました。そこでは、がんこなクロッグじいさんと弟子のタタがくつづくりにはげんでいます。ところが、クロッグじいさんが病気でなくなり、ひとりでお店をつづけることになったタタのくつは、なぜか人気がありません。しだいにおきゃくさんが減り、タタはお店をしめることに。クロッグじいさんが残した、ポプラの花がほられた木のくつをかかえて、タタは巨木の下でひとり涙をながします。するとーー。 《2017年8月号 巨木とひとりぼっちのにんぎょうの巻》 ある丘に立つカヤの巨木の下に、色あせたにんぎょうがひとつ置かれていました。そのにんぎょうの名はロジー。ロジーは持ち主の女の子ロミのことを、巨木の下でずっと待っているのです。ロジーがぽつりとつぶやくひとりごとを、カヤの巨木はやさしく見守るように聞いています。 ある日、さみしくなったロジーが涙をこぼすと、ボノロンがあらわれました。願いを聞いたボノロンとゴンは、その願いにおどろきます……。 《2017年10月号 海の中のおとしものの巻》 南の海にうかぶ小さな島に、タブノキの巨木がありました。マオリというおじいさんと、その孫のウルが海をながめています。マオリの海を見つめる目はなんだか悲しそう。なぜならむかし、とてもだいじなものを海におとしてしまったからなのです。それは、まずしい中、おばあちゃんとのけっこんを決めた時に買った青いゆびわでした。 マオリの涙であらわれたボノロンに、ウルはゆびわをさがしてほしいと願います。 《2017年12月号 春の雪の巻》 一年中あたたかく、雪がふったことのない村がありました。コニファーの巨木のそばにある病院に入院している男の子パーレは、となりのベッドに横たわる女の子ミラから雪のことを教えてもらいます。 ある夜、高いねつを出したミラのために、パーレはつめたい雪をとりに行こうと思い立ちます。けれども、雪のふる山ははるかとおく、子どもの足ではとうていたどり着けません。巨木の前でたおれてしまったパーレは、涙を流しますーー。
  • 【この合本版には、『森の戦士ボノロン ポラメル復刻版』2018年2月号~12月号が収録されています。】 《2018年2月号 くせっ毛のキャルの巻》 アカシアの巨木のある村に、キャルというくせっ毛の女の子がいました。まっすぐできれいな髪にあこがれるキャルは、髪をどんどんのばし、重さでまっすぐにしようと思い、髪を切るのをやめてしまいます。けれどもくせっ毛はますますひどくなるばかり。じしんをなくしたキャルは、まったく笑わない子になってしまいました。両親の言葉も聞かず、おちこむキャルの前にあらわれたボノロンは、とっておきのひみつを教えると言いますーー。 《2018年4月号 4人きょうだいのリレーの巻》 クスノキの巨木のある村に、4人の男の子のきょうだいがお母さんと住んでいました。 しっかり者の長男アムは、働いているお母さんの代わりに家の手伝いをがんばっています。でも、3人の弟たちはなにもせず、アムに甘えっぱなし。 ある日、アムは子どもかけっこ大会に出ようと弟たちに話します。お母さんの誕生日に、賞金で木のくつをプレゼントしたいのです。弟たちはいやいや練習をしますが、レース前日にアムが足をけがしてしまい……。 《2018年6月号 えいゆうの木の巻》 「えいゆうの木」とよばれるカシの巨木がありました。根はむき出し、今にもくずれそうな地面の上でふんばって立ち続けています。山のふもとにある村の男の子レンは、カシの巨木が大好き。レンは赤ちゃんの頃、この巨木の穴の中にすてられていたのです。レンにとって巨木はお母さんのような存在でした。 つよい雨が何日も降り続いたある日。山くずれが起きると、村のみんなが逃げる中、レンはただひとり巨木へ向かいます。 《2018年8月号 ねこの船長の巻》 いっそうの船に、年老いたねこが乗っていました。ねこの名前はアル。ねずみとりのために乗せられたねこでしたが、今では船で一番の古株で、自分のことを船長だと思いこんでいます。 ある嵐の夜、船がざしょうしてしまいます。船員たちが必死で水をかきだす中、アルは助けを呼ぶために海に飛び込みます。しかし、ついに力尽き、海の底へと沈みゆく中、アルの涙がマングローブの根に届き、ボノロンがあらわれます。 《2018年10月号 山の上の宝ばこの巻》 一年中、夏のようなひざしがふりそそぐ南の島に、ガジュマルの巨木がありました。 この村にひっこして来たばかりの少年ロパは、まだひとりも友だちがいません。海の食べものも、泳ぐのも苦手なロパに対し、村の少年カイは「弱虫」と言ってはやしたてます。もとの村に帰りたいとロパが巨木のもとで涙をおとすと、ボノロンがあらわれ、願いをかなえてくれると言います。ただしひとつだけじょうけんがあると言って、ある宝の地図を渡しーー。 《2018年12月号 ひみつのプレゼントの巻》 大きなモミの木の根もとに、3人の兄弟が暮らす小さな家がありました。5年前のはやり病で両親をなくしましたが、力を合わせて暮らしています。 兄弟には、5年前からふしぎなことが起こります。毎年、誕生日の朝に巨木の根にプレゼントが届くのです。末っ子のルックは、送り主にお礼を伝えようと思い立ちますが、誕生日の日、いつまで待ってもだれもきません。贈り主になにかあったのかと不安な気持ちで涙を流すと、ボノロンがあらわれます。
  • 【この合本版には、『森の戦士ボノロン ポラメル復刻版』2019年2月号~12月号が収録されています。】 《2019年2月号 レイモンのシチューの巻》 シナノキの巨木のそばに、小さなレストラン「レイモンのシチュー屋さん」がありました。レイモンのシチューは何度食べてもあきない味。毎日たくさんの人がやってくるので、お店を手伝う娘のユミイも大忙しです。 ところがある日、レイモンはたおれ、なくなってしまいます。なんとかお店を続けようと、ユミイはシチューを作りますが、お父さんと同じ味にはどうしてもできません。そこへボノロンとゴンがあらわれますーー。 《2019年4月号 あやまる勇気の巻》 ネムノキの巨木の下で、なかよしのふたりの女の子が遊んでいます。歌の上手なピアと、ハーモニカの上手なフィーネです。ふたりはいつも一緒でした。 ある日、フィーネのハーモニカを借りたピアは、それを失くしてしまいます。フィーネに返してと言われても、もうちょっとだけ、と言い続けて返さずじまい。しばらくするとフィーネは引っ越してしまいました。そして数年後、フィーネがなくなったと聞き、ピアは巨木に涙をおとします……。 《2019年6月号 マルクとにじ鳥の島の巻》 ホオノキの巨木がたたずむ村に住む少年マルク。マルクの両親は夜遅くまではたらいていて、マルクは毎日さみしい思いをしていました。 そんなある日、マルクはケガをした鳥を助けます。それは美しいにじ色の羽を持つ、とても珍しい鳥でした。「チッチ」と名付けられた鳥はマルクといっしょに過ごすようになりますが、チッチはときどき悲しい声で鳴きます。それは仲間を心配するささやきでしたーー。 《2019年8月号 どうくつの星空の巻》 地下深くに、ノルドというせいれいが住んでいました。地上に水があふれないように、地下の湖を見守っています。たったひとりで暮らすノルドは、たまにやってくるモグラのモーリーから地上の話を聞くことが楽しみでした。 ある日、モーリーから「星」の話を聞いたノルドは、自分も地上に出て星空を見てみたいと涙を流します。でも、ノルドは地上に出ると死んでしまうせいれいだったのです……。 《2019年10月号 ロップと雲の精霊の巻》 めったに雨が降らない村に、ロップという男の子が住んでいました。 ある日、ロップは葉っぱの上に、水のかたまりのようなふしぎな生きものを見つけます。ロップは、おばあちゃんから聞いた「せいれい」の話を思い出し、指で触ってみました。すると、水をもとめる声がします。水をかけてあげると、そこに現れたのは雲のせいれいモルンでした。雲からおちてしまったと言うモルンを、ロップは雲に届けてあげようとしてーー。 《2019年12月号 ふしぎの村のパン屋さんの巻》 にじ色にかがやくユーカリの巨木の下に、ふしぎな村がありました。そこでは、動物たちも人間と同じように立って歩き、お話ができるのです。 この村のはずれに、ヒューゴという男の子がすんでいました。ヒューゴの家はパン屋さんですが、お客さんが少なく、両親はお店をしめるかなやんでいました。とてもおいしいパンなのにと悲しむヒューゴのもとに、ボノロンがあらわれ、運動会で一等賞になったら願いをかなえると伝えます。
  • 【この合本版には、『森の戦士ボノロン ポラメル復刻版』2020年2月号~12月号が収録されています。】 《2020年2月号 キノコ村のけっこんしきの巻》 キノコ村と呼ばれる村がありました。この村のみんなはキノコが大好きです。 ある日、村長の娘アネラが巨木の下で涙を流しました。明日はアネラとのけっこんをゆるしてもらうために、恋人のキアヌが村長に会いにくるのです。その村長は、いつもこわい顔で人のわる口ばかり。これまでの恋人もみんな去ってしまっていました。やさしいキアヌとけっこんしたいアネラ。そこへ、ボノロンとキノコのバケモン・ポロがあらわれて……。 《2020年4月号 いたずらガラッパの巻》 桜の巨木のある大きな湖に、いたずら好きなバケモンのガラッパが住んでいました。湖で泳ぐ人の足をひっぱったり、舟をひっくりかえしたりしては村の人を困らせています。ついに村人たちは、ガラッパを退治することを決めました。 すると、村の少年ロアナが巨木に涙をおとします。ロアナは、小さいころ、ガラッパと友だちだったのです。ガラッパの本当の気持ちを確かめるために、ロアナ湖にむかいますーー。 《2020年6月号 千年カヤの願いの巻》 山と山にかこまれた森に、千年カヤと呼ばれるひときわ大きな木がありました。そんな千年カヤが泣いています。 その涙であらわれたボノロン。千年カヤは、自分のからだはボロボロで、次の台風が来たら倒れてしまうこと、自分と森を大事にしてくれた村人たちに、恩がえしができないまま倒れてしまうのが悲しいことを語ります。そして、千年カヤは、自分ではなく村人たちの願いをかなえてあげてほしいと願います。ところが村の村長は……? 《2020年8月号 きえたかげの巻》 若者ケララが杉の巨木の下で泣いています。ボノロンが涙のわけをたずねると、なんとケララから「かげ」がきえてしまったと言うのです。 ボノロンとゴンは“かげのす”へむかい、ケララのかげを探すことに。そして、洞窟の中にいたケララのかげに出会います。けれども、かげはいつもめんどうなことからにげてしまうケララにあいそをつかしていました。さらに、ここでこいびとが見つかったのでケララの元には帰りたくないと言いますーー 《2020年10月号 おじいさんの子守歌の巻》 イチョウの巨木の下でバケモンのタロが泣いていました。タロたちは5才まで地上でくらして、そのあとは水の中でくらします。そのため5才になったタロは、もう湖に帰らないとなりません。 ところが、タロは育ての親であるオキオじいさんとはなれたくないと涙を流します。オキオじいさんはもう年で、目もすっかり悪くなりました。それでもタロを自分の子のように育ててくれた恩人です。タロの前にあらわれたボノロンはーー。 《2020年12月号 ピアノをひくねこの巻》 トウヒの巨木がそびえ立つ小さな村で、青年ソラトがピアノをひいています。そのかたわらではねこのミーシャも音にあわせておどっています。その楽しげな音に、村人たちも家のまわりでおどりはじめました。ソラトは村で人気の音楽家だったのです。 ある日、ソラトは巨木に涙をおとします。あらわれたボノロンに、最近元気のないミーシャを長生きさせてほしいと願います。けれども、ボノロンは寿命をのばすことはできません……。
  • 【この合本版には、『森の戦士ボノロン ポラメル復刻版』2021年2月号~12月号が収録されています。】 《2021年2月号 炭やき小屋のカラスの巻》 クヌギの巨木がそびえる雪ぶかい村に、炭を売り歩く“カラス”と呼ばれる少年がいました。カラスは炭をやくけむりで、いつもからだじゅうまっくろ。村の人々からいつもからかわれていました。 ある日、カラスは巨木に涙をおとします。あらわれたボノロンに、カラスは友だちがほしいと願います。ボノロンは、タスムンの木の実でつくった特別なせっけんをわたし、これで願いがかなうと伝えます。とても信じられないカラスでしたが……? 《2021年4月号 ピオニの桜の巻》 山じゅうの桜が満開のなか、まだ花を咲かせていない桜の巨木がありました。巨木の開花を楽しみに帰ってきた村の娘ピオニは残念に思います。 ピオニは、お母さんのチズと、婚約者のレアを連れて巨木までやってきました。そこには、なくなったお父さんのおはかがあります。厳しくて無口だったお父さんをきらっていたピオニでしたが、おはかまいりにやってきた村人から思いがけない話を聞きますーー。 《2021年6月号 ねこ岳のゲンタの巻》 クスノキの巨木の下でねこのゲンタが泣いています。あらわれたボノロンがわけを聞くと、ゲンタはもうすぐ7才。ねこは7才になると、ねこの王さまにあいさつするために“ねこ岳”に行かなければいけないといいます。しかも、今年はそこで新しい王さまを決める年だというのです。 けれども、ゲンタは、年老いた育ての親、ヤスじいさんをひとりのこして行けません。ボノロンとゴンは、ゲンタのかわりにじいさんのそばにいるとていあんしますが……。 《2021年8月号 フォロンをさがしての巻》 火山のふもとにある、クスの巨木のそばのまずしい村に、少年ヨーンが母親のマルテとふたりでくらしていました。 マルテは病気にかかっていて、息子のヨーンに薬草「フォロン」をさがしてくるように言いつけます。いぜんは優しいお母さんでしたが、病気ですっかり変わってしまったのです。ヨーンは、さまざまな山に登ってさがしますが、フォロンは見つかりません。そんな時、ヨーンの涙でボノロンがあらわれます。 《2021年10月号 ナギの葉のきずなの巻》 雪のふるさむい日のことでした。ナギの巨木の下に、ひとりの兵士がたおれていました。 それを見つけたサーヤは兵士を家へはこび、手あてをしてあげました。兵士はいしきをとりもどしますが、それまでの記憶をなくしてしまっているようです。サーヤは兵士に「ナギ」と名前をつけてあげました。 やがて夫婦になり、しあわせにくらしていたふたり。けれども、ある日、サーヤは巨木に悲しみの涙をおとします。 《2021年12月号 思いだせない顔の巻》 ある村に、有名な木像の彫刻家アンジェロが住んでいました。 まるで生きているかのような木像をたくさん作ってきたアンジェロは、自分の寿命が近いことをさとり、最後にお母さんの木像をほろうと考えています。しかし、お母さんは、アンジェロが幼いころになくなったため、その顔がどうしても思いだせないのです。悲しみにくれるアンジェロは、巨木に涙をおとします。
  • 【この合本版には、『森の戦士ボノロン ポラメル復刻版』2022年2月号~8月号が収録されています。】 《2022年2月号 ゴンとねこのおばちゃんの巻》 いつも元気で陽気なゴンが、くりの巨木の下で泣いています。ボノロンが心配して声をかけると、捨て犬だったゴンを拾って育ててくれた、「ねこのおばちゃん」がすっかり弱って死んでしまいそうだというのです。ボノロンとゴンはおばちゃんの大好きなくりのパイを一緒に作って、会いに行きました。そこでボノロンは、おばちゃんのお腹の音を聞いて、あることに気がつくのです……。 《2022年4月号 やまびこの約束の巻》 年老いた医者のカイがクスの巨木に涙をおとします。からだのおとろえを感じ、引退を考えていました。医者としていっしょうけんめい働いてきたカイ。だけど、カイにはただひとつ心残りがあります。それは、医者になることを決めたきっかけでもある、「妹メイの病気をなおす」という約束を守れなかったことでした。ボノロンは、カイを妹にもう一度あわせると、あるバケモンに会いに行きますーー。 《2022年6月号 大工と三人の弟子の巻》 大工のおじいさんが巨木の下で涙をおとしました。からだがおとろえ、あととりのことを考えなくてはなりません。おじいさんには三人の弟子がいましたが、腕前はみんな同じくらい。あととりになるには、腕だけではなく、人に信用される人でなくてはと悩みます。あらわれたボノロンは、弟子を決めるために、おじいさんに病気のふりをするよう言います。そして、意外な方法を試してみるのでした。 《2022年8月号 ゆうれいの涙の巻》 深い深い森の中で、青白く光るゆうれいが泣いていました。そのゆうれいの名前はレオ。レオは、森の中でくまにおそわれて死んでしまったのです。あらわれたボノロンに、レオは小さな息子が気がかりであの世にいけないのだと話します。会いに行きたくても、足がないのでここから動けません。ボノロンの提案で、その場にいたイノシシにのりうつり、息子に会いに行くことにしました。すると……。
  • 【この合本版には、『森の戦士ボノロン ポラメル復刻版』2022年10月号~12月号が収録されています。】 《2022年10月号 ちえと勇気の巻》 やけこげた巨木の根もとで、やせた少年が泣いていました。少年の名前はポキ。バケモンのバグーに弟をさらわれてしまったのです。「ボクにもっと力があれば……」そう言って涙を流すポキの前にボノロンがあらわれます。じじょうを聞いたボノロンたちは弟を助けに向かいますが、バグーはとてもようじんぶかくて……!? 《2022年12月号 ジペンと雪の精の巻》 雪原に立つ巨木の枝の上で、少年のジペンが泣いていました。たったひとりのたいせつな友だちのエリカが、とおくの町にひっこして、いなくなってしまったのです。「大人になったらひとりで生きていかなきゃならない」と両親に言われて、人生にすっかりぜつぼうしたジペン。あらわれたボノロンに、「おとなになりたくない!」と願います。ボノロンは「よくきくおくすりがある」と伝えますーー。
  • 【この合本版には、『森の戦士ボノロン ポラメル復刻版』2023年2月号~12月号が収録されています。】 《2023年2月号 王様と料理人の巻》 海沿いの小さくまずしい村の料理人・ボズの店に、評判を聞いた王様がやってきました。 ボズのとっておきのカサゴの料理を食べた王様は、「こんなまずい料理ははじめてだ!」と怒り、7日後にもう一度料理を作るよう命じます。イチョウの巨木の下で泣いていると、ボノロンがあらわれます。「王様が好きな料理を教えてくれ」と願ったボズ。ボノロンは、王様の料理人だったおじいさんのことを教えますーー。 《2023年4月号 春風の声の巻》 ニレの巨木のそばにあるおはかの前で、歌手のザナが泣いています。 いつも歌を聞きに来てくれたり、ザナのために歌を作ってくれたりした、アケルという若者が、さようならも言わずにいなくなってしまいました。ザナは、そのアケルがなくなっていたことを知ったのです。 その涙に気づいてあらわれたボノロンに、ザナは「もういちどアケルにあって、ありがとうと伝えたい」と願います……。 《2023年6月号 ポーラと雨の日の巻》 ある雨の日、イチイの巨木のほらの中で、モコモコあたまのポールが泣いていました。 自分と同じくせっ毛の娘のポーラが、くせっ毛がひどくなる雨の日が大きらいで、学校なんて行きたくないというのです。 ポーラのママは病気でなくなってしまい、男親のポールは娘に何をしてあげればいいのかわかりません。話をきいたボノロンは、一年中雨のふる町へふたりをつれていきます。 《2023年8月号 シャル王子と森の女神の巻》 りっぱなお城の庭に立つ、カエデの巨木の下で、いげんのある王様が泣いています。息子のシャル王子が、絵に描かれた森の女神にほれてしまい、もうほかのものにはきょうみがないというのです。 生きた人間を好きになれないようでは、民の幸せを守る王様にはなれないと悲しみにくれています。王様はボノロンに、「王子のために女神以上の女性を探してほしい」と願いますが、ボノロンも困ってしまいーー。 《2023年10月号 おてんばサユと鬼の子クウの巻》 山おくにあるウブラの村に、サユという女の子がいました。おてんばなサユには友だちがいません。だれもサユについていけないのです。 そんなある日、クウという男の子があらわれます。クウはサユに負けないくらいわんぱくで、ふたりはすぐになかよくなりました。 でも、クウにはあるひみつがありました。クウは、鬼の子だったのです。それを知られてしまったら、サユにきらわれてしまうと、ボノロンに話しますが……。 《2023年12月号 たった一度の誕生会の巻》 友だちの誕生会の帰り道、小さな港を見下ろす巨木の下で、少年のアリが泣いています。 その涙であらわれたボノロンにアリは、自分は親に誕生日を祝ってもらったことがないこと、お母さんは自分が生まれた年に死んでしまったこと、そして、お父さんはきっと自分の誕生日なんて忘れてしまっているんじゃないかということを語ります。 それを聞いたボノロンは、アリが生まれたその日に連れていくことにしますーー。

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