Dr.NOGUCHI(11)
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1876年、福島県猪苗代に生まれた野口清作(のちの英世)は、幼いころに囲炉裏に落ちたときの手のヤケドがもとで、気の弱い少年時代を過ごしていた。ところが7歳になったある日、学校の作文で、清作は貧乏でも朝早くから夜遅くまで働く母親・シカのことを文章に書き、はじめて先生に褒められる。それをきっかけに、清作は学業に励み、ついには高等小学校に通うまでになるが……。偉人・野口英世の波乱万丈の半生を描く話題作! -
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高等小学校に進学してからも周りの裕福な同級生たちから馬鹿にされていた清作だが、幼い弟の子守をしながら勉学に励む伊坂や、噴火した磐梯山の調査にやって来たホプキンスとの出会いを通じて教師になるという夢を膨らませていった。希望に満ちた日々を送り、卒業を翌年に控えた15歳の秋、進学のために取り寄せた師範学校の募集要項を読んだ清作は、その内容に絶望する……!! -
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「オラが医学を変えでやる!!」――医者になるという決意を固め、会津町の会陽医院の書生となった清作。医院での生活にも慣れてきた清作は、やがて近くの教会でフランス語を学ぶこととなり、そこで女医を目指す名家の美少女・ヨネ子と出会う。持ち前の飲み込みの早さで周囲を驚かせる清作だったが、ヨネ子のことが頭から離れず、次第に勉強に身が入らなくなってしまい……!? -
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病身の母のために一刻も早く医者になろうと決意を固めて上京した清作は、ついに前期試験に挑み、無試験で医者になれる帝大生に馬鹿にされながらも、この試験に見事1位の成績で合格する! 1年後の後期試験へ向けての生活が始まった清作だったが、会陽医院の渡部先生に紹介された血脇(ちわき)医師から、清作には後期試験を受けるためには致命的な問題があると指摘される……!! -
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晴れて医術試験に合格し、医者としての一歩を踏み出した清作には、故郷の会津で開業するという夢があった。だが清作は、またしても左手の古傷がもとで開業の道を閉ざされる。そのことで清作は卑屈になり、酒に溺れるようになっていく……。ところがある日、偶然目にした細菌学の本を読んだ清作に、人生最大の転機が訪れることに!! -
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生まれ変わってまた一から出直すために名前を「英世」と改名した清作は、ある日、研究所の先輩のミスをかばい横浜の検疫所に左遷されてしまう。しかしそこで待っていた、研究所とはまったく違う温かい待遇にとまどいながらも、ペスト患者を発見するという功績を挙げた英世は、日本の医師団の一人としてペストが流行する清国へ派遣されることとなった!! -
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医師団が帰国してからも清国に留まり、牛荘(ニューチャン)の人々や駐留するロシア兵と交流する英世。だが、清国各地で起こっている外国人排外運動は、英世がいる牛荘にも迫っていた! 清国民がロシア軍を襲撃し、しだいに戦闘が激化する中、大いなる志を胸に英世はついに帰国する――!! -
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夢と希望を胸に単身アメリカへと渡った英世。確かなアテのない英世は、以前日本で知り合ったフレキスナー教授のもとに押し掛け、働かせてほしいと頼むが、あっけなく断られてしまう。一度は途方に暮れ落ち込むものの、自らを奮い立たせ再び教授のもとを訪れた英世は、そこで思いがけない行動にでる!! -
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英世を追い出すために課せられた無謀な論文。サムやミッチェル教授の助けを借りてなんとか論文を書き上げた英世は、その水準の高い内容が認められ、ついにフレキスナー教授の正式な私設秘書となる。自分専用の実験器具が与えられ自由に研究できる恵まれた環境にこれまでにない充実感を感じていた英世だったが、ある日、研究報告会に臨み、思わぬ壁にぶつかってしまう……! -
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ロックフェラー本人に気に入られ、ヨーロッパ留学を勝ち取った英世はデンマークに渡る。期待に胸をふくらませる英世だったが、案内されたところは、英世を含めて所員5人だけの小さな研究所だった!! さらには、まったくやる気が感じられない所員たちの振る舞い。しだいに不信感を募らせていく英世は、ある日、所員たちの行動に隠された真実を知る――。 -
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蛇毒研究の論文が認められ、イギリスで開かれる学会にデンマークを代表して出席することになった英世。そこでノーベル医学賞を受賞したデンマークの天才医学者・フィンセン博士に出会った英世は、権威にとらわれず気さくなその人柄に接するなかで、彼の医学に対する大きな意志を受け継いでいく――。そしてデンマークへと戻った英世を、また新たな出会いが待っていた! -
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愛しいマルガレーテとの別れ、そして敬愛するフィンセン博士の死。たくさんのことを学んだデンマークをあとにしてアメリカへと戻り、助手としてさっそくロックフェラー研究所のメンバーに加わった英世。だが、そこには有名大学を首席で卒業するほどのエリートたちが集まっていた! “アップ・オア・アウト(昇進か追放か)”――。1ヵ月後の首席助手発表に向けて、熾烈なサバイバルが始まった!! -
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梅毒スピロヘータの純粋培養の成功、そしてメリーとの結婚と順風満帆な日々を送っていた英世は、次にスピロヘータと梅毒による麻痺性痴呆症との関連を証明する研究を始める。メリーと変わり者の医学者・カレルに支えられて連日徹夜で研究を続けた英世は、ついに麻痺性痴呆症状の患者の脳組織内にスピロヘータを発見し、その業績が認められドイツ医学会に出席することになったが……!? -
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2つの偉業によって今や名実ともに“世界のDr.ノグチ”となった英世は、その高い評判のために他の研究所や帝大からの誘いを受ける。それでも英世はアメリカで出会ったかけがえのない仲間たちや家族のために、生涯ロックフェラー研究所の一員であることを誓う!! しかしそんな矢先に勃発した第一次世界大戦に、ロックフェラー研究所から従軍医師が派遣されることになり……!? -
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軍医のゴルガスとともに南米のエクアドルに渡り、蔓延する“黄熱病”の研究を開始した英世。早々に研究を切り上げるようにとのアメリカ政府からの通達に背き、現地に残って研究を続けた英世たちは、ついに黄熱病の病原体を発見!! これにより人類は黄熱病を征服したかに思われたが……!? -
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アフリカで猛威を振るう黄熱病に対して一向に効果をみせないノグチワクチン。それは英世が南米で発見した病原体が黄熱病のものではないことを意味していた。そのことを新メンバーのストークスに強く指摘された英世は、またゼロから黄熱病の研究に取り組むことを決意する! -
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ついに真の黄熱病の病原体を発見……!? ひょんなことから英世が発見した菌を使った実験の末に、実験用の猿は黄熱病を発病した! この結果にこの菌が黄熱病の病原体と実証されたと喜びあう仲間たちをよそに、ストークスの言葉を思い出した英世は、果たしてすぐに世間に発表してもよいものかと悩むが……。――幸せの意味が知りたくて、自らの人生を絶えず全力で走り続けた医学者・野口英世の生涯を描いた感動作、完結!!
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