あくまでクジャクの話です。

”男らしくない”という理由で、彼女に浮気されフラれた教師・久慈弥九朗。世の中ジェンダーフリーのはずでは…!? と苦悶する彼の前に、モデルでインフルエンサーで文武両道で“生物学部”部長の女子・阿加埜が現れ、生物学部の顧問になってくれと迫る。そして、なぜ結局「男らしさ」がモテるために必要なのか、クジャクの派手な羽を例に“生物学的”な説明を始める…! 身も蓋もない残酷な真実を突き付けまくる、生物学コメディ!

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スタッフおすすめレビュー

※ネタバレを含む場合がありますのでご注意下さい

‟男らしくない”という理由で、彼女に浮気されフラれた教師・久慈弥九朗(くじ やくろう)。
子供のころから色白で華奢…男属性とは無縁な26歳。
モデルでインフルエンサーで文武両道で“生物学部”部長の女子・阿加埜(あかの)。
生徒からの相談に困る久慈に対し彼女は唐突に性淘汰論を展開しその場を納得させてしまいます。そして久慈に生物学部の顧問になること、さらに性淘汰論からさらに彼がモテるために自分と付き合うフリをすることを提案します。

彼女の言葉の説得力に心がゆらぐ久慈。
生徒と教師の関係でラブが発展してしまうのか!?
生物学の知識がふんだんに散りばめられ学ぶこともできてしまう、ラブコメ作品!

クジャクのオスについてご存知でしょうか?
この物語のキーとして阿加埜が解説をしてくれたクジャクの話をご紹介します。

クジャクのオスは長くてキレイな尾羽を持っています。
ですが、長い尾羽のせいで空を飛ぶのは苦手、派手なので天敵にも見つかりやすい。
邪魔なだけの尾羽。それでも何故この尾羽が重要なのか…?
それはメスに好かれるから!!
メスにとってオスらしいオスの体である からなのです。

そこから発展する性淘汰論!!
難しい話なのでは…!?と不安になった方、大丈夫です。
あくまでクジャクの話ですから!

ジェンダーなんて気にしない時代と言われ、多様性を扱った様々な作品がある中で、生物学に基づく恋愛論でぶっ叩いてくるところに清々しさを感じます。
また様々な恋愛の問題に対し高説を垂れる阿加埜は一見恋愛のプロのようですが、実は一番ピュアで奥手。とあるキッカケで好きになった久慈にアタックするも、やり方を間違えているのが可笑しいのです。

キャラクターも可愛らしいですし、会話のテンポも良く学びを得つつも思わず笑ってしまう。
イチオシのラブコメ作品です。

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