極道は孤独な鬼を夜に喰う
極道から足を洗いたい高遠が組を抜けるために組長から出された条件が、角の生えた若い男・九十九の“処分”だった――。九十九は、見た目は十代の少年のようだが何十年も同じ姿のまま生きていて殺そうとしても死なない。何者なのか分からないまま高遠は風呂に入れてやり食事を与えると冷凍食品なのに九十九は美味しいと食べ、「礼の仕方を他に知らない」と高遠に身体をひらくのだった。そんな男を“処分”だなんて――揺らぐ高遠だが、九十九と身体の関係は濃密さを増していき――。
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