三国志 8
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董卓は少帝を廃し、陳留王・協を第14代皇帝とし、自ら相国の地位につき、漢王朝の支配権を手に入れた。暴政暴虐の限りを尽す董卓についに反旗を翻す反董卓軍が結成される。曹操、袁紹、袁術、孫堅を中心にシ水関に集結。決戦の時が迫る。その時、防壁の中から怒濤の勢いで騎馬隊が突出してきた。凄まじい速さで疾駆し、獰猛な猟犬のような機敏な動きをする、恐るべき戦闘集団。その先頭を駆ける者は鎧から具足まで全て黒で統一され、首に赤い布を巻いていた。関羽、張飛との戦いにも一歩もひけをとらず、全身血で染めたような赤い駿馬赤兎を駆る男。その名は呂布。三国時代随一の猛将の登場であった。 -
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少帝を廃し、陳留王・協を第14代皇帝とし、自ら相国の地位についた董卓は後漢王朝の独裁者となり、残虐非道の限りを尽す。洛陽を出奔した曹操は打倒董卓の檄文を各地に送る。ついに反董卓連合軍が結成され、シ水関で激突する。しかし、先鋒の孫堅軍に、劉備軍以外は誰も援軍を送ろうとはしなかった。連合軍は必ずしも一枚岩ではなかった。自分たちだけは傷つくまいとしていた。それぞれが思惑を秘め、虎視眈々と天下を窺っていたのだ。戦いは董卓軍が押され気味になり、撤退。ところが、都の洛陽ではなく、長安に向かった。その折、洛陽を焼き尽くし、住民たちにも長安への移住を強制する。長安への遷都だった。この董卓軍に追撃したのはただ一軍。曹操軍だった。 -
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わずか三万で百万の黄巾軍にたちむかうと聞いて、その勝ちを予測するものは誰もいなかった。しかし、曹操はやってのけた。飛躍するための闘いに勝ったのだ。戦後、黄巾軍に侵攻を許し、降兵から精鋭五万を麾下に加えた。一躍天下に覇を唱える一角になった。 一方、袁紹と袁術は仲違いをしていた。袁紹は曹操に袁術を攻めるよう要請。頭角を現してきた曹操と袁術に潰し合いをさせようとする姑息な策だった。難なく勝利をおさめた曹操だが、青天霹靂の報が入って来た。曹操の父、曹嵩が徐州の陶謙の配下により殺害された。曹操は腹の底から怒りがこみ上げて来た。かつてない怒りだった!!
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