迷いの山の恋狼 第四話

火遊びが本気になるとき、
男たちの肉体が、甘く絡みあう。

「本当は、朝、さよなら言いたくなくて…」
涙ぐみながら縋りつく露草を、
どれほど愛しく思っても、山に棲むオオカミである以上、
臨にはどうすることもできない。
せめて昨夜のように遊びじゃなくて、もっと深く愛したい――
臨は露草の尾の後ろにある割れ目にそっと指を伸ばした……

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