女帝花舞 6
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銀座の女帝・彩香の娘として育った明日香は、名門の娘が多い私立校で水商売の娘と蔑まれ、鬱積した不満を抱えていた。家庭を顧みない母にも反抗する明日香にとって、唯一の支えは育ててくれた安西のお婆ちゃんだった。しかし安西が他界し、明日香の心に穴が空いてしまう。相談した菱和会会長の伊達に「ママに反抗するなら、ママの手から離れてお前の力で生きろ」と言われて決心。密かに憧れを抱いていた舞子になるべく、十七歳で家出して京都へ向かう。祇園甲部にある屋形を兼ねた茶屋の『よし野』に入ろうとするが、身元のしっかりした者でないと駄目だと断られ、母を頼れない明日香は、伊達のもとに…。名作「女帝」の続編は京都・祇園!彩香の娘・明日香による新たな女帝伝説が始まる!! -
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“祇園の女帝”を目指すという明日香に、伊達は保証人になることを承知する。伊達の元に泊まった明日香は、そこで修行している本城組組長の息子・武士に出逢い好意を持った。『よし野』で芸妓修行を開始した明日香は、かつての名妓・代志乃をおかあさん(女将)として、”仕込みさん”となる。屋形同士もライバルという同期の美佳に、明日香は必死について行った。そこへ、高校の時のBFだった康平が、明日香を追って京都にやってくる。会っていたことを叱られた明日香は、自分はまだ処女であることと、舞妓の間はそれを守り通すことを宣言した。手本や相談相手にしてもらおうと、代志乃は明日香を、売れっ子芸妓・雪乃の付け人にする。 -
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京大受験で京都に来ていた、杉野謙司と出会う明日香。翌日京都案内をするが、悩んでいるらしい雪乃を見かけた明日香は謙司を美佳にまかせて、後を追った。雪乃の相手は、大御所歌舞伎俳優の吾妻征四郎。惚れた雪乃が自殺未遂まで引き起こした相手だと判る。美佳は謙司が外務大臣・杉野謙一の息子だと知った。電車でヤクザに絡まれた明日香は、武士に救われる。五条烏丸会系の石田組に不穏な動きが…。師岡組の者を撃って逃げた石田組の男と鉢合わせした明日香は、危うく撃たれかかった。祇園祭が終わったら、抗争に?相談に行った明日香は、抱こうとする武士を拒んだ。処女の舞妓は、高く売れる。私は極道の情婦にはならないと…。 -
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身を挺して刺客を止める明日香。明日香を撃とうとした刺客を、武士が射殺して刑務所へ。五条烏丸会の内紛は集結した。仕込み修行を終えた明日香と美佳は、舞妓になる。謙司の母・梨奈が、謙司の部屋で明日香の写真を見つけ、京大へ行くのは明日香に誘惑されたからだと思い込んだ。明日香・彩香への恨みが、再燃する。一方康平も割烹の『うえ松』に入り、板前を目指し始めた。『よし野』に乗り込んできた梨奈が、謙司と手を切れと金を出すが、明日香は投げ返す。TVの取材が入るが、女帝の娘と世間に知れるのを避けたい明日香は、美佳に譲った。”お店だし”も、母娘の縁を切った彩香には知らせない…。 -
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プロの『壊し屋』を雇う梨奈。明日香を強姦して、顔を潰せと命じた。康平が明日香の”店だし”のプレゼントに簪をくれる。見習い座敷の帰りに襲われた明日香は、その簪で反撃。声を聞きつけた伊達が駆けつけて、事なきを得た。伊達たちは烏丸会の新会長・岡部等とともに、雪乃や明日香に礼を言うために『よし野』に来ていたのだ。『壊し屋』は、明日香の背後に菱和会がいることを知って、手を引いた。そして”店だし”当日。明日香の姿をTVで観て、涙を流す彩香。美佳は萩美に改名。単独でお座敷をこなせることになった明日香は、征四郎の座敷に呼ばれたとき、彼の女癖の悪さを思い知らされた。 -
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祇園の節分行事”お化け”の日に、征四郎が若手歌舞伎俳優・高山左近たちを連れてきて、雪乃と明日香に紹介した。『よし野』にやってきて、明日香と会う謙司。自分たちの親の因縁を知り、明日香と結ばれるのが宿命だと思い込んでしまう。明日香に目をつけて、左近が座敷に呼び始めた。雪乃が抱かれた後、忘れていった携帯を使って、ホテルへ明日香を呼び出す征四郎。犯されかけるが、明日香は辛うじて逃げた。ところがそれを写真に撮られ、雪乃と明日香の征四郎を巡っての三角関係として週刊誌で話題になってしまう。しかし代志乃は明日香を守り、祇園の客達も却って明日香を慰めるのだった。 -
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征四郎にきっぱりと別れを告げる雪乃。明日香とはなお親しくなった。京大に通うために、京都に引っ越してくる謙司。早速美佳がやってきて、身体を交えた。悩む謙司だが、欲望に勝てない。都をどりの日、明日香の晴れ姿を彩香も見に来た。彩香にあった代志乃は、明日香を必ず祇園の女帝にすると断言。明日香を託すに値する人だと、彩香も胸を撫で下ろすのだった。左近は明日香に、歌舞伎の世界でトップを目指す。成功したら君を口説くと宣言する。杉野謙一も祇園へ。明日香の舞を楽しみながら、謙司と結ばせたいものだと考えていた。しかし総裁選を前に、謙一のスキャンダルをねつ造しようとする、亀田派の陰謀が…。 -
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謙一が謙司を連れて座敷に。明日香に礼を言って、謙司をこれから通わせると約束した。それを知って、怒る萩美。康平は明日香の売春疑惑を一笑に付して、明日香を励ました。級友を連れて祇園にやって来て、明日香を座敷に呼ぶ謙司。しかしその上の部屋で、亀田派の府連・鈴木が、萩美に明日香を祇園から追い出す謀議を持ちかけていた…。そんな折、日本の影のドン・猪郷精之介が祇園を訪れ、明日香を座敷に呼ぶ。代志乃の古いなじみでもあり、明日香に興味を抱いてやって来たのだ。猪郷は明日香を気に入り、これから通うことにする。一方萩美は鈴木から、謙司を祇園に通わせ、いつ来るかを連絡してくれと頼まれていた。 -
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ヤクザ世界では、岐阜の蟷螂会が覚醒剤で京都を浸食し始めていた。会長の板東は、鈴木とも繋がっている。そんな中、鈴木の指示を受けた萩美が、謙司に明日香を同伴出勤に当たる『ごはん食べ』に誘うよう仕向ける。鈴木は明日香と謙司を、覚醒剤常用者として摘発させるつもりなのだ。罠に落ちた謙司と明日香だが、嫉妬した康平が二人の後をつけていた。攫われた二人を必死で追う康平。途中烏丸会の者に遭遇し、明日香を助けてくれと懇願する。連絡を受けた烏丸会は、総出で明日香の捜索を開始した。そして謙司のマンションに連れ込まれていることを突き止め、明日香が犯される寸前に救出する! -
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板東のバックに民力党の亀田がいることを知る、烏丸会会長の岡部。菱和や大翔の手を借りずに、単独で蟷螂会と戦う決心をした。舞妓から芸妓になる『衿かえ』が迫る明日香。遊びに来た猪郷に事件を話し、抗争が始まって京の街に血が流れるのを防いでくれと頼む。明日香の大局に立った頼みに、猪郷は感動した。蟷螂会の覚醒剤仕分け場を襲い、事務所にも銃弾を撃ち込む烏丸会。宣戦布告へ!亀田が京都府警を動かして、覚醒剤容疑で烏丸会を一斉捜査させた。岡部を逮捕し、留置場に居る間に総攻撃を行って、京都を陥とす予定である。しかしそこでフィクサー・猪郷が動き、亀田を一喝。板東の企みは全て中止となった。 -
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松村のセックスに籠絡されてしまう明日香。だが梨奈も金を渡すときにまた抱かれてしまった。明日香は座敷を休んで、松村と逢う。充分に明日香が虜になったことを確信した松村は、しばらく離れて飢餓期間を設けることにした。その間に代議士夫人だと判った梨奈を恐喝。梨奈とのセックスを、ビデオに撮ってあったのだ。房子は佐伯に連絡が取れないことを怪しみ、松村とのことを伊達に相談した。松村の素性を調査した伊達は、彩香にも連絡する。同時に梨奈が画策したことも判った。その梨奈は、松村を殺す決心をする。明日香を守るために、銀座の女帝・彩香が立つ!そして明日香は、名刺の住所に行き、松村の正体を知った。 -
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松村をつける明日香。梨奈をつける伊達と彩香。ホテルのロビーで松村と会う梨奈。テープと金の受け渡しの場へ、伊達が介入した。松村を部屋に引き入れ、二度と梨奈と明日香に近づかないよう、引導を渡す。ほうほうの体で逃げる松村。明日香も部屋に入ってきて、謙司とのことは思い違いだったと判り、梨奈は打ちのめされた。立ち直って修行を続ける明日香は、三千歳とともに京都を代表する芸妓へと育つ。美佳と謙司は結婚へ。再び動き出した蟷螂会は、狙いを武士の実家・本城会に向けた。板東は三千歳を自分の女にしている。本城組の賭場が次々摘発され、組長が倒れた。波乱の中、武士の出所の日が…。 -
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明日香と初めて愛し合った後、武士は金沢へ行った。先斗町で、亀田、鈴木、板東が顔を合わせて、提携の密談をする。座敷には三千歳がいた。ちょうど三千歳を訪ねてきていた明日香が、それを目撃する。しかし明日香に尋ねられた三千歳は、上手くはぐらかした。もう覚醒剤まで打たれて、板東の意のままになっているのだ。組に戻った武士は、賭場の摘発は情報を流しているスパイが居るためだと目星をつけた。誰が組を裏切っているのか?一方康平には、舞妓の豆千代が惚れていた。裏切り者は、若い頃から武士の面倒を見てきた、若頭の久保田だった。武士を殺せと、久保田をけしかける板東。 -
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組員の携帯記録を全て調査して、内通者が久保田だったことを突き止める武士。金沢港の倉庫街で久保田と対決し、撃たれてしまった。武士は携帯で明日香に連絡し、助けを求める。伊達に救出を頼んだ明日香だが、居ても立ってもいられずに左近の座敷をキャンセルして金沢に向かった。瀕死の武士に寄り添い、回復を祈る。逃げた久保田は、蟷螂会の手で始末された。武士が助かり、戻ってきた明日香は、三日間の謹慎処分を受ける。謹慎を終えて後、迷惑を掛けた左近と『ご飯たべ』に出た。だがドライブ帰りに強引にキスされて、それを写真に撮られてしまう。またスキャンダルに見舞われる明日香。しかし、祇園の客に影響はなかった。 -
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好意を持った左近と、再び『ご飯たべ』の約束をする明日香。康平は、とうとう豆千代を抱いた。左近とドライブに出た明日香は、雨に降られて飛び込んだ旅館で強引に犯されてしまう。後日、三千歳を座敷に呼んだ征四郎と左近は、明日香にプライドを傷つけられた腹いせに仕組んだことだと話した。左近が明日香をモノにして、振ってやろうという企みである。そこで三千歳は明日香と武士の関係も聞き、そのことを板東に教えてしまう。一方、明日香は久しぶりに武士に逢い、激しく愛し合った。本城組の組長は死に、武士が本城組二代目を襲名した。再び明日香を座敷に呼んだ左近が明日香に迫るが、厳しく拒否する明日香。
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