音色が愛しむ贄娘(13)
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あるところに、目が見えない王子さまと、耳が聞こえない王子さまがいました。 それぞれの父親である王さまたちは、星に願いをこめ……そして、悲しい奇跡が起こりました。 森で独り暮らすエラは、「暗闇」と「無音」という試練を与えられながらもほがらかに暮らす16歳の少女。 そんなエラの前に現れたのは、“ある人”を捜して森を彷徨っていた王太子・エーデルシュタイン。 この国に“一人しかいない”はずの蒼玉の瞳を持つ二人が出会った時、運命の歯車が回り出す――。 視覚と聴覚を「奪われた」少女と、少女の笑顔を守ると誓った二人の王子。 交錯してはならない運命の三人が織りなすロマンスファンタジー。【第1話】 -
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捜し続けていた“ある人”がエラだと知ったエデルは、出会えた喜びを抑えきれずに思わず彼女を抱きしめてしまう。 不意にエデルの手が触れ、二人の視線が交わった途端、何も見えないはずのエラの目に眩しい光が差し込んできて……?【第2話】 -
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意識を失ったエラを、エデルは王宮へと運び込む。 そんなエデルを訪ねてきたのは、同盟国ラフィーシアのヴァルアイン王太子。 エラの身を案じているエデルに、ヴァルアインは自身の妹との縁談を切り出すが……?【第3話】 -
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聞こえないはずのエラの耳をつんざくように、突如耳鳴りが起こる。 エラだけでなく、ヴァルも同じ痛みに襲われている様子から、エデルだけが“何か”を感じ取り……。【第4話】 -
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二人が秘密を共有すると同時に聞こえてきた鈍い音は、エラが転んだ衝撃音だった。転んでも、ぶつけても、感覚だけを頼りに歩き出すエラの姿に、二人の王子は――。【第5話】 -
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どうしてかはわからないけれど、二人の王子に抱きかかえられたエラの世界に、突如、光と音が現れる。慌てふためくエラを見たエデルは、彼女の身に起こった奇跡に気づき……。【第6話】 -
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ヴァルが部屋を出て行った途端、エラの世界は再び無音に包まれる。みんなに心配をかけまいと、なんでもないように振る舞うエラだけど、今までのようにはできなくて……。【第7話】 -
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エラの視覚と聴覚を保つため、三人は一つの部屋で寝食をともにすることに。余計な私情を挟むまいと距離を取ってきたヴァルだったが、エラのある姿に胸を打たれたようで――。【第8話】 -
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エラとヴァルが身を隠している王宮内の西の塔に、招かれざる客が現れる。エデルを「兄上」と呼ぶ彼は、この場の状況に混乱しつつも婚約者から届いた手紙を差し出して……。【第9話】 -
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西の塔に次いでやってきたのは、エデルの婚約者であり、ヴァルの妹のサティーナ姫。初対面のエラに敵意を向けているかと思いきや、彼女が思いもよらない行動に出て――!?【第10話】 -
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時は遡り、15年前――。同盟国との親睦を深めるため、隣国ラフィーシアを訪れたエデルと弟のルシエル。隣国の姫・サティーナ嬢が案内した王宮内の書庫で、エデルが偶然見つけた希望の光とは……。【第11話】 -
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すっかりサティーナに気に入られたエラだったが、エデルと彼女の関係性を思うと言葉にできない想いが胸に引っ掛かる。その時、エデルの口から知らされた思いがけない二人の婚約の取り決めとは――?【第12話】 -
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12月27日発売予定あらすじを表示する
実家に向かう道中で大はしゃぎのエラをよそに、浮かない表情のヴァル。サティーナから託されたエラの瞳の秘密を想うほど、彼女のことを何も知らない自身の無力さを痛感する。苦し気なヴァルを心配したエラは……。【第13話】
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