対魔忍ムラサキ~くノ一傀儡奴隷に堕つ~(ゲームブック)

闇の存在・魑魅魍魎が侵食しつつある魔都・東京。人魔の間で太古より守られてきた「互いに不干渉」という暗黙のルールも、人が外道に堕してからは綻びを見せはじめ、人魔結託した犯罪組織や企業が暗躍していた。しかし正道を歩まんとする人々も無力ではない。時の政府は人の身で「魔」に対抗できる集団・忍のものたちからなる対魔忍を組織し、人魔外道の悪に対抗したのだ。 しかし―――私欲を貪り「魔」に隣接する人々の勢力の拡大が著しく、外国の機関などとも結託して、今や東京には「闇のコロニー」とも言うべき無法地帯が各所に現出していた。人魔が積極的に闇の交流を為してから何年が経つであろうか?「魔」の世界には人間世界とはまったく異なる形で進化した技術が存在し、医療技術もまたそうであった。主人公・桐生佐馬斗は若かりし頃に魔界の医療技術に魅せられ、その習得と研究に没頭し今では人間の身でありながら「魔科医」と称されるほどの存在となっていた。同じ“医療”でも“魔界医療”はその性質がまったく違う。“治療”という概念はもちろん存在するが、それよりも“能力強化”や悪趣味は“肉体改造”に偏っている。主人公はそんな偏った“技術”を見込まれ、研究施設と資金の提供と引き換えに「カオス・アリーナ」と呼ばれる秘密組織で“悪趣味な改造”に勤しんでいるのだ。「カオス・アリーナ」とは「ノマド」と呼ばれる多国籍複合企業体の裏の顔で、東京を中心に闇世界を牛耳っている。主たる活動は定期的に開催される“闇の闘技場=カオス・アリーナ”と呼ばれるイベントで、莫大な賞金を奪い合う女戦士たちの格闘とその死と性を見世物とした非合法ショー・ビジネスだ。その他にも大規模な奴隷売買や肉改造を施された娼婦を提供する闇の娼館の運営など、闇のエンターテイメントを一手に担っていた。そんな桐生の前に立ちはだかる一つの影。それは所々を金属で補強されたボディスーツを身に纏い大斧を片手で軽々しく揮う美少女。対魔忍、紫である。紫はかつて桐生を死の淵に追いやった相手。ついに今、綿密な計画を重ね築き上げた罠にかかった憎き対魔忍を狩るときがきたのだ……!!

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